上関原発 中電16日の作業見合わせ 打開策検討
灯浮標が置かれた岸壁の前を封鎖する反対派の漁船 上関町の原子力発電所建設に反対する同町祝島の漁業者らによる阻止行動は15日も、平生町の岸壁付近で続き、中国電力(広島市)は、休み1日を挟んで5日連続で作業を断念した。中電は、事態打開策の検討時間を得ようと、急きょ16日の作業を見合わせることにした。
中電は15日も午前7時半頃から、灯浮標を積み込むためにクレーン台船を岸壁に近づけた。しかし、これまで同様に上関町祝島の漁業者らの漁船約20隻が海上を封鎖。中電は、漁船の移動や話し合いを求めたが、漁業者らは、中電側の船に漁船を接近させるなどの抗議行動を取り、こう着状態がこの日も繰り返された。
午後2時頃、中電は船上から「埋め立て工事は県知事免許に基づき、適法で適正なものである」と説明。台船の進路を妨害していることなどについて「現在の状況が続かないように強く警告する」と告げた。だが、漁業者らは「工事を一度止めなければ、話し合いは出来ない」などと主張。中電は作業中止を決定した。
16日の作業を見合わせて、17日に再開する方針について、中電上関原子力発電所準備事務所の村田誠総務・広報部長は「状況を考えて、計画をどう進めるか社内で検討することにした。(知事や上関町長らの)仲介者を求めることはない」と説明。海保による強制排除の要請などは「今は考えていない」とした。
一方、「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸貞夫代表は「冷却期間を置こうと思ったのでは。(今後の行動は)島に戻って相談する」と述べた。
(2009年9月16日 読売新聞)
上関町祝島の漁業者の、5日連続(中休み1日を挟んで)の阻止行動で、
中国電力は打開策検討のため急遽16日の作業を見合わせることとしたそうである。
今日は民主党と社民党国民新党の連立政権が発足する日である。
この新政権が今後原発をどうするつもりか、見極めようと言うのではないだろうか?
新政権には一日も早く、上関原発の建設中止を宣言して頂きたい。
そうすれば、中電も不必要な出費となる、埋め立て工事をすることもないし、
今回埋め立てしようとしている地域に生息する、貴重な魚類や鳥類を殺してしまう事もせずに済むだろう。
田ノ浦とその周辺においては139 種の鳥類の生息が記録されており、
とくに絶滅危惧II 類のカンムリウミスズメと準絶滅危惧に位置づけられているカラスバトは国の天然記念物にも指定されているそうである。(
上関原子力発電所建設計画に係る希少鳥類保護に関する要望書)
日本列島の中でも、手付かずの自然が残されている貴重な地域を、
原発建設のために埋め立てて、生物の生息地域を狭め、
その後は原発の放射能や、水温上昇の為に魚がすみにくくなると言うことが分かっているのに、
瀬戸内海の入り口ともいえる地区に、原発建設を強行すると言うのは、
何処から考えても、あまりにも無謀な事であると思う。
新しい経済産業相には直嶋正行政調会長が内定したそうであるから、
直島経産相には一日も早い、上関原発の建設中止の決断をお願いしたいものである。
追記
この記事にお寄せいただいたコメントにより、
直嶋経産相は、原発推進派であると知りました。
ガッカリです。