野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

ぱっと目立つ黄色い花で早春を寿ぐ「レンギョウ」(20-046)

2020年04月23日 08時19分38秒 | 

ぱっと目立つ黄色い花で早春を寿ぐ「レンギョウ」。今年は咲くのも散るのも早かった。英語名はゴールデンベルで、その名のとおりに、夕陽に透けてみえる黄金色の鐘のような花が遠い昔を思い出させる。

(2020-02 川崎市 道端) 

 

レンギョウ(連翹)とは、広義にはモクセイ科レンギョウ属(学名:Forsythia)の総称(それらから品種改良で作られた園芸品種をも含める)。狭義には、レンギョウ属の種の一つ、学名 Forsythia suspensaの和名を指す。一般には広義の意味で称されることが多い。

属名のForsythiaは、19世紀初頭にイギリスの王立植物園の監督官を務めた園芸家ウィリアム・フォーサイス(William A. Forsyth、1737年 - 1804年)に因む。


レンギョウ(連翹、学名:Forsythia suspensa (Thunb.) Vahl)は、モクセイ科レンギョウ属の落葉性低木広葉樹。別名、レンギョウウツギ(連翹空木)。古名は、いたちはぜ、いたちぐさ。中国名は連翹・黄寿丹。英名はゴールデンベル (golden bells, golden bell flower)。

種小名のsuspensaは、枝が“垂れる”意味である。

和名のレンギョウは、漢名の連翹を音読みしたものであるが、実は中国で過去に異なる植物を指すものであった。そもそも原産地の中国で連翹とは、本来トモエソウ(学名:Hypericum ascyron、中国名:湖南連翹(大連翹)、黄海棠)もしくはオトギリソウ(学名:Hypericum erectum、中国名:小連翹)のことを指したが、これらどの実も薬用されていたこともあって、宋以降からは現在の山西省の南東部で大量に生産された現在のレンギョウの実が連翹と称して売られるようになり、ついにはレンギョウが連翹として認識されるに至った。明の『本草綱目』にあるレンギョウの実の挿絵は現在のレンギョウの実の形とはほぼ同じである。現在の中国においては連翹と書くと日本と同様にForsythia suspensaのことを指すが、河北省・貴州省や台湾など一部の地域ではトモエソウのことを連翹と呼ぶこともある。

特徴
雌雄異株。

繁殖力が旺盛で、よく繁る。樹高は1 - 3mまで育ち、半つる性の枝は湾曲して伸び下に垂れ、地面に接触すると、そこからも根を出し新しい株ができる。枝は竹のような節を持つ。また、枝の髄が早期に消失するため、節の部分を除いて中空になる。このことから“空の木”、レンギョウウツギ(連翹空木)という別名が付いた。この呼称は最初、本来の連翹(トモエソウ)との誤用に気付いた時、区別するために使われた。

まだ葉が芽吹く前の早春(3 - 4月頃)、2 - 3cmの黄色い4弁の花が、細い枝に密に多数開く。

その花が咲き終わる頃、入れ違うかのように今度は、緑色の葉(長さ3 - 10cm、幅2 - 5cmの長卵型。葉先は鋭尖で、葉縁にまばらな鋸歯がある)が対生に芽吹き、それが秋になると濃緑色、概憤色(くすんだ黄緑色)、紫色と順に変色し、最後に落葉する。

付いた果実は漢方薬(下記参照)として用いられる。

分布・生育地
中国原産。日本への渡来は古く、『出雲国風土記』や『延喜式』にもレンギョウの名前が見られる(薬用として平安時代初期に渡来したといわれているが、実際に渡来した時期は定かではなく、江戸時代前期に栽培の記録があることから、江戸時代だという説もある)。


薄紅色の一重の花が可憐な「マメザクラ」(高尾の花30)

2020年04月23日 07時51分16秒 | 

富士山麓に生えるのでフジザクラとも呼ばれる「マメザクラ」。薄紅色の一重の花が可憐である。俯くように咲いた花はおしとやかにみえる。

(2020-03 南高尾) 

 

「マメザクラ」

マメザクラ(豆桜、学名:Cerasus incisa (Thunb.) Loisel.)はバラ科、サクラ属の植物。桜の野生種の一つ。富士山近辺やその山麓、箱根近辺等に自生しており、フジザクラやハコネザクラとも言う。マメ(豆)の名が表すように、この種は樹高が大きくならず、花も小さい。また、この種は山梨県の県の花に指定されている。


特徴
花の時期は3月下旬から5月上旬で、花弁は五枚一重で色は白から薄紅色。花は1cmから2cmと小ぶり。他種と違い花を下に向けて開かせる。

樹木としてはさして大きくならず、大きいものでも10m程度であり、樹高1m程でも花をつけるようになる。この特徴は栄養や気候から生育の難しく大きく成長できない亜高山帯でも子孫を残せるように変化したものだと考えられる。このため、亜高山気候の場所でも育ち、一般的な桜より寒さに耐える。木の肌は薄い灰色。細い枝を長く伸ばす。

葉は広い楕円形で葉の端の鋸上の部分は切込みが深い(欠刻状重鋸葉)。実は赤黒く熟する。

大きく育たなくとも花を咲かせる特徴があるため、庭木や盆栽としても非常に有用といえる。寒さに非常に強く、-20℃にも耐える。

分布
富士や箱根を中心に本州の中部、中央地溝帯近くに分布している。伊豆半島の温帯から亜高山帯まで様々なところに分布している。この地形になじむように自らを変化させていったと考えられている。

 

 


桃色を帯びたアプリコットという珍しいカラーのバラ「ウォーム・ウィッシーズ」(薔薇シリーズ169)

2020年04月23日 07時04分53秒 | 

桃色を帯びたアプリコットという珍しいカラーのバラ「ウォーム・ウィッシーズ」。半剣弁高芯咲きの大輪が一輪ずつ咲くので、目立つ。オレンジ色の夕焼け雲を思わせるところがあるためか、サンセット セレブレーションとも呼ばれている。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「ウォーム・ウィッシーズ」

品種名 サンセット セレブレーション     Sunset Celebration
作出  1993年 イギリス Gareth Fryer
系統  HT ハイブリッドティ
交配  Pot O'Gold × (実生 × Cheshire Life)

花色  アプリコットブレンド
花形  半剣弁高芯咲き
花径  大輪
芳香  中香   ★★★☆☆

開花  四季咲き ★★★★☆

系統 HT ハイブリッドティー
花色 アプリコットブレンド
花形 半剣弁高芯咲き
花径 大輪
芳香 ★★★☆☆中香
香質 ティー
ティー香 
開花 ★★★★☆四季咲き
樹高・伸長 1.4m
樹形 木立樹形 普通タイプ