金魚、とくに出目金に似た花をつけるキンギョソウ。どこかユーモラスな花が花壇をにぎわせている。写真のものは朱色だが、いろいろな色と形のものがあって、見る者を楽しませる。
(2020-02 川崎市 花壇)
キンギョソウは鮮明な色彩で色幅のバラエティに富み、春めいたにぎやかさを感じさせる花です。甘い香りを漂わせ、金魚を連想させる愛嬌のあるふっくらとした花形が特徴です。英名では竜に見立ててスナップドラゴンと呼ばれます。品種が多く、草丈1m以上の高性種、こんもり茂る小型種、そして中間のタイプがあり、切り花や花壇、鉢植えと幅広く利用されています。一重咲き、八重咲きのほか、花が杯状に大きく開くペンステモン咲きの品種もあり、まったく違った印象を受けます。学名のマユス(majus)は5月の意味で、本来は5月ごろが開花の盛期なのですが、さまざまな品種が育成され、短日でも咲くもの、長日条件で咲くものなどがあり、ほぼ周年咲かせることが可能です。また、多年草ですが、高温多湿の蒸れに弱いことから、一年草扱いにすることがほとんどです。一代雑種(F1品種)が多く育成されているため、成長、開花が早く、タネから容易に育てられます。
※科名:ゴマノハグサ科で分類される場合もあります。
基本データ
園芸分類 草花
形態 多年草(一年草扱い) 原産地 地中海沿岸地方
草丈/樹高 20~120cm 開花期 主に4月~6月(ほぼ周年開花)
花色 白,赤,ピンク,オレンジ,黄,複色 栽培難易度(1~5)
耐寒性 強い(極寒地では冬に枯死) 耐暑性 強い(ただし、長雨や多湿に弱い)
特性・用途 開花期が長い,耐寒性が強い,香りがある