自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長は30日の記者会見で、今年4~6月に日本領空に接近した中国軍機に対する航空自衛隊戦闘機の緊急発進(スクランブル)の回数が、昨年の同時期に比べ80回以上増えたことを明らかにした。自衛隊は四半期ごとの緊急発進回数を定期的に公表しているが、統幕長が会見で発表するのは異例といえる、昨年4~6月の中国機に対するスクランブルは114回で過去最多だった。今年はその1・7倍以上の約200回となる、河野氏は中国軍機の動きについて「尖閣諸島(沖縄県石垣市)近傍での活動も見られる」と指摘。中国軍艦による領海や接続水域への侵入なども踏まえ「海上においても空においても中国軍の活動範囲が拡大し、活発化している。エスカレーションの傾向にある」と強い危機感を示した、自衛隊の対応については「領土・領海・領空を断固として守る観点から、引き続きわが国周辺海空域の警戒監視活動に万全を期す。日米で連携して対応する必要もある」と強調した。
、