遼寧は、満載排水量が10万トンを超える米空母ほどではないが、6万7500トンとほかの水上艦と比べると巨艦だ。駆逐艦やフリゲート艦などを従えて西太平洋の海域を遊弋(ゆうよく)すれば、海空軍力が劣るアジア諸国にとっては脅威となる。親善訪問を名目に海外に寄港し、その威容を見せつければ「砲艦外交」となる、130年前の1886(明治19)年に当時の新鋭艦だった定遠や鎮遠を従えた清王朝の北洋艦隊が燃料補給などを名目に長崎に入港。上陸した清国水兵が商店に押し入るなど乱暴・狼藉を働いて外交問題となった。しかし、当時の日本には定遠や鎮遠に対抗できる水上艦がないため、なすすべがなかった、この事件は「長崎事件」といわれ、1894(明治27)年に始まった日清戦争の遠因になったともいわれる。定遠や鎮遠などの新鋭艦を目の当たりにした日本は海軍力の増強に乗り出し、日清戦争でようやく仇を討つことになる
「1人で殺害して、遺体を川に捨てた。女性は知らない人だった」-。死体遺棄容疑で逮捕された、茨城県つくば市に住む県立高2年の少年(16)は茨城県警の調べに、そう語ったという。のどかな田園地帯を流れる川で、1人の女性の遺体が見つかったことで明るみに出たこの事件。「成績優秀で模範的」と言われる少年が、なぜこのような凶悪犯罪に手を染めてしまったのか。真相はいまだ謎に包まれている
「声は掛けずに後ろから刺した」
少年のこの供述を裏付けるように、司法解剖の結果、遺体の上半身には、背中を中心に先の鋭ったアイスピックのようなもので刺された傷が数十カ所あったことが判明した。その一部は肺にまで到達するほどだった。県警は少年が川の近くの路上で、進士さんの背後から執拗に襲ったとみて、殺人容疑も視野に捜査を進めている
遺留品が次々と見つかる中、それでもなお謎に包まれたままなのは、少年が進士さんをしつこく刺した動機だ。
「生前退位」の意向を持たれている天皇陛下が、加齢による体力面の問題でこれまで通りの活動を続けることが難しくなるなか、退位という考え方に関心を示されていたことが、関係者の話でわかった、海外の例も含めた退位について周囲に考えを述べられたこともあり、宮内庁は、陛下が納得できる形で公務を果たされているうちに、皇太子殿下に地位を譲ることができるよう準備を進めてきた。象徴天皇制は国民の総意に基づくことから、同庁は、今後の公務に対するあり方について、陛下が思いを伝えられることについても検討している。
中国主導で世界の安全保障問題などを話し合う「世界平和フォーラム」が16日、北京の清華大で始まった。南シナ海問題を巡って仲裁裁判所が中国の主権を否定したことについて、人民解放軍の孫建国連合参謀部副参謀長は「南シナ海の政策は今後も変えない」と明言、さらなる人工島造成や軍事施設建設の継続を示唆した、仲裁判断を担当した仲裁人(判事)を、安倍晋三首相に近い国際海洋法裁判所の柳井俊二所長(当時)が任命したと述べ、裁判は不当だと強調。「裁判所には判断する権利も資格もない」と激しく批判した
イスタンブール=青木佐知子、カイロ=溝田拓士
トルコで15日夜(日本時間16日未明)から16日にかけ、軍の一部が首都アンカラなどでクーデターを企て、橋やテレビ局などを占拠して「国の全権を掌握した」と表明した、政府側と反乱勢力との衝突の末、エルドアン大統領は16日、「クーデターを鎮圧した」と宣言した。欧州と中東を結ぶ世界の要衝にあるトルコのクーデター未遂は、国際社会に大きな衝撃を与えている、トルコ軍の参謀総長代行は16日に記者会見し、衝突などにより、市民47人、警官や政府側の兵士43人、反乱勢力の104人の計194人が死亡したと発表した。また、反乱に関与した疑いで兵士ら2800人以上が拘束されており、「国家反逆行為」に問われる見通しだ。エルドアン大統領は16日、ツイッターで「衝突は一部で続いているが、すぐに解決する」との見方を示した。反乱勢力はほぼ鎮圧されたものとみられるが、政府側は引き続き、反乱の動きを警戒している模様だ
読売新聞
安倍首相は16日、トルコでのクーデターの動きについて、「民主的体制は尊重されるべきだ。できるだけ速やかに事態が正常化し、秩序と平穏が回復されることを強く期待する」とエルドアン政権を支持するコメントを発表した、クーデターの動きが出た後、首相は訪問先のモンゴルから、菅官房長官に情報収集と在留邦人の安全確保を急ぐよう指示した。政府は首相官邸に情報連絡室を設置し、関係省庁の局長級会議も開いた。菅氏は16日、首相官邸で記者団に「邦人の被害があったという報告は受けていない」と述べた
2016.7.16 21:47更新