ドイツ南部アンスバッハで24日に発生した爆発事件は、多くの難民や移民を受け入れてきたドイツを大きく揺さぶりそうだ。難民・移民系の出身者が引き起こした事件はこの1週間だけで4件に上る。国内の反移民感情が高まりかねず、寛容政策をとってきたメルケル政権に再び逆風が強まる可能性がある、同国では22日、ドイツとイランの二重国籍を持つ男(18)がミュンヘンの商業施設で銃を乱射し、9人が犠牲になったばかり。18日にはアフガニスタン人の男(17)がビュルツブルクでおのなどで列車の乗客ら5人に重軽傷を負わせた。男は短期間で過激化したとされる。いずれも南部バイエルン州だ。
ドイツに昨年流入した移民らは100万人以上に上った。欧州連合(EU)とトルコ間の不法移民送還措置などで春以降は流入も減少。連邦政府は移民や難民が過激思想に影響されるのを防ぐため、移民らの統合政策にも尽力する。