陸上自衛隊石垣駐屯地(沖縄県石垣市)に18日午前、弾薬が搬入された。弾薬を積んだ車両を載せた海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」が午前7時ごろ、石垣港に入港。その後、車両数十台が駐屯地に入った。駐屯地に置かれたミサイル部隊が運用する12式地対艦誘導弾や03式中距離地対空誘導弾を含むとみられる。 弾薬を積んだ大型コンテナを載せたトラックなどは一列になって市街地を抜け、午前11時ごろまでに続々と駐屯地へ入った。石垣港には早朝から反対派約30人が集まり、「ミサイルは要らない」と抗議の声を上げた。反対派は車列の進路を阻んでいたが、午前9時半ごろ、沖縄県警の機動隊に強制退去させられた。 駐屯地は、南西諸島の防衛強化の一環で16日に新設された。最後の「空白地帯」とされていたが、5日にミサイル発射装置などが運び込まれたのに続く弾薬搬入で、配備が完了した。今後、反撃能力(敵基地攻撃能力)で活用する長射程のミサイルが配備されるとの見方もある。防衛省は22日に住民説明会を開く。
石垣港に入った海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」から降ろされる陸上自衛隊の車両=18日午前、沖縄県石垣市