自身の行為について謝罪する長谷川岳議員(5月24日、写真・時事通信)
「なに考えてるんだ! 札幌市は!」「狂っとるよ!」
――こうした自治体職員などへの「パワハラ」「恫喝」が問題視されている自民党の長谷川岳参院議員(北海道選挙区)。北海道は5月28日、同議員に関する調査結果を公表した。
道では、局長級以上の71人から聞き取り調査をおこない、そのうち3割超となる23人が長谷川議員の言動を「威圧的」だと感じていたとしている。
また、東京の長谷川議員と面会するために道庁職員が出張した費用についても公表。2024年3月までの5年間で1488回、出張費用は1億2387万円に上る。札幌市も同様の調査結果を公表しているが、こちらは5年間で525回出張し、費用は約3780万円だった。さらに、帯広市でも同様の事案があったと報じられている。 「北海道と札幌市あわせて、5年間で1億6000万円を超える税金が、長谷川議員との面談のために費やされたことになります。
2023年度だけでも、道の調査では、長谷川議員との面談回数は572回。次に多い議員が146回でした。また、長谷川議員との面会のみを目的とした出張は118回。ほかの国会議員との面会目的の出張はいずれも5回以下ですから、長谷川議員への対応の異常さが浮き彫りになっています」(週刊誌記者)
自民党でもこの問題を受け、調査を実施。北海道議会議員53人への聞き取り調査をおこない、少なくとも3件のハラスメント的な発言があったとしている。なかには「あなた(道議会議員)の支援者に、もう応援しないように話すからね」という “脅し” のような言葉もあったとされる。まさに “パワハラ底なし沼” だ。
Xでは、
《税金の無駄使いの見本》
《こんな人、議員にしたままではダメでしょ!》
など、長谷川議員に対する批判の声が多数あるが、その一方で
《道庁も札幌市役所や帯広市役所も長谷川岳さんのパワハラがいくらやばいからと言って、5年で億超えるような道民の血税使って何百回も東京に挨拶に行くなんて常軌を逸している》
など、自治体側のふがいなさを指摘する意見もみられる。
長谷川議員は5月24日、自身が委員長をつとめる参院の「地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会」で「行きすぎた言動や対応に対して猛省をしております」と謝罪。29日に同委員会の委員長を辞任すると報じられている。
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