20年ぶりとなる新紙幣が7月3日から発行される。警視庁によると、新紙幣をめぐって東京都内で3月以降、「新紙幣と交換します」などとうそを言われて高齢者が現金をだまし取られる被害が出ており、注意を呼びかけている。
■「交換はあり得ない」警視庁が注意呼びかけ
捜査2課によると、被害にあったのは80~90代の男女4人で、被害額は計約1500万円。4人とも、金融機関の職員を名乗る男から突然電話があり、「7月から新紙幣に換わります。交換のため自宅までお金を取りに行くので預けてください」「国で新札の発行枚数を決める調査をしています。自宅に現金を保管していれば、いったん預けてください。1時間ぐらいで返します」などと言われたという。
いずれのケースも自宅を訪れた男らに現金を渡したが、返ってきていないという。警視庁の捜査幹部は「現行の紙幣はそのまま使用でき、交換するというのはあり得ない」と話している。 (福冨旅史、三井新) 朝日新聞