まだ小学生の頃、父がボーナスをはたいて買ってくれたピアノ
思い出深いピアノだったが
置いておけばどんどん古くなるだけだし
もう弾くこともないだろうとのことで、
ピアノ業者に引き取ってもらったのが1月19日
業者は、修理し直して、中古ピアノとしてまた売る
また、どなたかに弾いてもらえるならば、
ピアノもうちでくすぶっているより、よほど幸せだろう
そう自分で納得してのことだった
母にとっても思い出深いピアノ
母の寝室に置いてあったので、すぐに気づくだろうなと
どきどきしていたのだが、
予想に反して、全然、そのことには触れない母
自分のことでいっぱいで、そこまで気が回らないかと
ちょっとホッとしていたら、
一ヶ月もたった昨日
ピアノがなくなったね
ドキっ
売っちゃったの?
人間、不意を突かれると頭が混乱する
そ、倉庫に持っていった
あらまあ、ひどいことするのねえ
倉庫だって、エアコン完備だよ
(↑ わけのわからない会話)
母はそれ以上何も言わなかったが
気がついた以上、これから何度も繰り返されるのだろうか
この言葉
ピアノがない!
ああ…
いずれにしても、我々には子供がいないので、
自分たちの財産(ガラクタともいう)は自分たちで行き先を決めねばならぬ
おまけに、母がそのまんまにしてきた実家も、そこそこ片付けねばならぬ
今は弟が住んでいるのだが、さすがに物が多くて住みにくかったらしい
それでも、一人で勝手に処分というわけにはいかない
以前、実家においてあった私の洗面道具入れを、
もう使わないだろうと、弟が勝手に捨てたことがある
その際、脇ポケットに入れてあった、何かのときの1万円も一緒に捨てられた
返せ! 弟よ!
人のものは、一言断ってから捨てるものである
(↑ 勝手にピアノを処分した私が言えるか?)
けれど、もう実家には戻る気のない母に任せておいたらどうにもならない
そこで、おととし行った時に、古い家財道具など、思い切って処分した
お隣さんが、引越しと間違うくらい処分してきたのだが、
それでもまだまだ応急処理というところ……
昔の人間は、なんでも大事に取っておく傾向がある
けど、こちらだって、体力のあるうちになんとかしたい
思い出の品物や古いアルバムやら、母の短歌の本やらは一応母に訊いてから…
デジカメに撮って整理するつもりだけど、じっくり腰を落ち着けてやらないと
はぁ~~
いつ行こう??