まだ小学生だったころ、
祖父母が一年ほど同居したことがあった
弟は、祖父母が大好きで、
部屋に入り浸って、よく一緒に寝ていた
その弟から聴いた話だけど
祖父は祖母から大切な役を仰せつかっていた という
それは
毒見役
味見役ではない
毒見役である
祖母は、その食品がまだ食べられるかどうか、
祖父にみてもらっていたのである(なんで、自分でみない?)
これ、まだ大丈夫かどうか心配だから、ちょっと食べてみて
という祖母が差し出した物を食べた祖父
だいたいは
うんうん 大丈夫大丈夫
だったらしいが、時には
ペッペッ こりゃだめだ 腐ってる!
ということもあったらしい
そんな状態なら、食べなくても、わかりそうなもんだろって
けど、ある時
う~ん 今晩がヤマ! だな
これぞ、祖父の真骨頂???
自分の夫に毒見をさせる祖母も祖母だけど
弟は、その会話がおかしくてたまらなかったと言う
でも、ふと気付いたら
その今晩がヤマの食べ物、
その今晩中に、
知らぬが仏の我々のお腹に納まっていたんだよね 多分
けど、お腹を壊した覚えはなかったから、
やっぱり、祖父の能力って、偉大だったのかも??