雲の間からコバルトグリーンの青空が微かにのぞき、東の空から光の束が、眩しく海に降り注いでいる。
いつもの散歩コースを、海岸沿いまで来ると、見慣れない初老のご婦人と出会った。
「奥さん、護岸の上を走りまわちょう、ゴキブリみたいな虫、なんちゅう虫かな?」
突然の僕の問いに対し、60歳前後と思われる、細身で小柄なご婦人は、“何に!”と云うような、けげんな顔をして、歩みを止めた。
一瞬戸惑ったような表情を浮かべたが
「舟虫だぁーないでしょうか?」
「舟虫ですか」
「そうだと思いますよ」
「護岸や、岩のまわ~を、いっぱいはし~まわちょうだあもん、虫のなまえ知らだったもんで、ありがとうございました」
僕が、海岸側に高さ1.2m位の護岸、反対側は深さ0.4m位の側溝のある、コンクリート舗装の道にさしかかると、前方に、1~4㎝くらいの舟虫が数百匹、ゴマ粒のようにたむろしている。
3・4mに近づくと、舟虫は一斉に左右に散り、護岸に登ったり、側溝の水の中に飛び込んだり、中には方向を見失い右往左往、僕に踏みつぶされそうになるものもいる。
舟虫たちの中に、ボスはいるのだろうか?
実に行動が面白い。
僕が舟虫に興味を抱くようになったのはここ数日のこと。
そこのけそこのけ、人間さまが通る。
これからは舟虫を友に、楽しい散歩になりそうだ!。
これまで無意識のうちに、何十匹の舟虫を踏み潰していたことだろう。
“ゴメン、ゴメンネ、舟虫君”
いつもの散歩コースを、海岸沿いまで来ると、見慣れない初老のご婦人と出会った。
「奥さん、護岸の上を走りまわちょう、ゴキブリみたいな虫、なんちゅう虫かな?」
突然の僕の問いに対し、60歳前後と思われる、細身で小柄なご婦人は、“何に!”と云うような、けげんな顔をして、歩みを止めた。
一瞬戸惑ったような表情を浮かべたが
「舟虫だぁーないでしょうか?」
「舟虫ですか」
「そうだと思いますよ」
「護岸や、岩のまわ~を、いっぱいはし~まわちょうだあもん、虫のなまえ知らだったもんで、ありがとうございました」
僕が、海岸側に高さ1.2m位の護岸、反対側は深さ0.4m位の側溝のある、コンクリート舗装の道にさしかかると、前方に、1~4㎝くらいの舟虫が数百匹、ゴマ粒のようにたむろしている。
3・4mに近づくと、舟虫は一斉に左右に散り、護岸に登ったり、側溝の水の中に飛び込んだり、中には方向を見失い右往左往、僕に踏みつぶされそうになるものもいる。
舟虫たちの中に、ボスはいるのだろうか?
実に行動が面白い。
僕が舟虫に興味を抱くようになったのはここ数日のこと。
そこのけそこのけ、人間さまが通る。
これからは舟虫を友に、楽しい散歩になりそうだ!。
これまで無意識のうちに、何十匹の舟虫を踏み潰していたことだろう。
“ゴメン、ゴメンネ、舟虫君”