NHKドラマ白州次郎で近衛文麿に扮した岸部一徳の演技は秀逸だった。
近衛さんの戦前、戦中、戦後の軌跡は、歴史の門外漢には窺い知れないものがある。
しかし、岸部一徳は、大いなる矛盾を孕んだ近衛さんを、内に激情を秘めながら淡々と演じきった。
占領軍が逮捕に向かっていくとき、武人たる東条英機元首相は自殺に失敗されたが、公卿にして文人の近衛さんは見事に自死を遂げられた。
いつか読書する日という映画の中で、岸部一徳は、さけられない死を毅然として受け入れ、なおかつ生きる市井の人を、盟友沢田研二の妻である田中裕子とともに演じる。
まったく異なる二つの作品を通じ、俳優、岸部一徳の存在感は、不条理な死を間近に控えて、なお価値ある生を求め苦闘する日本人を演じて、一層の光芒を放った。
近衛さんの戦前、戦中、戦後の軌跡は、歴史の門外漢には窺い知れないものがある。
しかし、岸部一徳は、大いなる矛盾を孕んだ近衛さんを、内に激情を秘めながら淡々と演じきった。
占領軍が逮捕に向かっていくとき、武人たる東条英機元首相は自殺に失敗されたが、公卿にして文人の近衛さんは見事に自死を遂げられた。
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いつか読書する日という映画の中で、岸部一徳は、さけられない死を毅然として受け入れ、なおかつ生きる市井の人を、盟友沢田研二の妻である田中裕子とともに演じる。
まったく異なる二つの作品を通じ、俳優、岸部一徳の存在感は、不条理な死を間近に控えて、なお価値ある生を求め苦闘する日本人を演じて、一層の光芒を放った。