誰も知らない南の島

いつか南の島にいきたい

手前生国は葛飾柴又です

2005年06月30日 | Weblog
耳に残る名文句は、渥美清と山田和夫の一世一代の大仕事から生まれた。
いまでも、浅草に立てば、あの口調の原型になった語りを聞くことができる。

山田の恩師?橋本忍が映像に花があるとすれば、山田は言葉に花がある。
そして、天才である清は、山田の言葉を語りに昇華させた。
御前様、おいちゃん、の語りも又、山田の言葉を語りに昇華させている。

いったい、語りとは何だろう。いいサンプルがただで見られる。金鳥劇場というか、金鳥小説というか、不思議なCM出演している、大滝秀治の話し方が2005年の最新の語りだ。

おいちゃん といえば、断然 あの人の語りが 本物の おいちゃんだった。
とはいえ、どなたの おいちゃんも その時の映画のなかでは、本当に素晴らしいおいちゃんだったんだ。

僕の彼女を紹介します   その2

2005年06月26日 | Weblog
手塚と並ぶ漫画の天才赤塚の生んだキャラクターに日本一射撃数の多い おまわりさんがいる。
そのおまわりさんよりも、少しだけ発砲する回数が少ない韓国婦人警察官が、僕の彼女を紹介しますの彼女だ。まるで命が惜しくないかのように大活躍を続け、念願の刑事になっていく。
DVDの売れ行きも好調らしい。

うらのうらのうらは裏    交渉人  真下正義  その2

2005年06月23日 | Weblog
この映画は、次回の予告編と今回の本編を通じて、レディー・ジョーカーの出演者の活躍が目立ちます。
たとえばお母さんが八千草薫の指令長、どーして薫様のお子が指令長なのかはともかく、ジョーカーでは渋い、渋すぎる刑事を勤められていました。(やはり、ジョーカーは撮影されるべき、製作してよかった映画です)今回は刑事ではなく、鉄道マンです。
刑事といえば、僕の彼女を紹介しますの彼女も一般警官から刑事に昇格されていますが、それは又別の話です。
邦画のスクリーンで金田龍之介のフルショットが再び見られるとは、これだけでも、フジテレビが映画に進出した意味があります。
いや、フジテレビが映画に進出したのは、経営的にも、正解です。
経営者の気分は、もう、ほとんど ヒューズ でしょうか。

交渉人 真下正義    その1

2005年06月20日 | Weblog
映画音楽のひとつに、観客だけではなく、登場人物も同じ曲を聴く設定がある。交渉人 真下正義ではラベルのボレロが、この設定の映画音楽になっている。
かつて映画砂の器で宿命という曲が、その設定に適するかどうか議論されたことがある。金田龍之介が風格をみせた。西村雅彦は抑えた演技をみせた。フジテレビらしく、警察署の三人組が次回予告編分で出演していて楽しめる。

泣いてたまるか

2005年06月19日 | Weblog
砂の器には渥美清が映画館主の役で少しだけ出演している。
その渥美清主演のテレビ映画シリーズ「泣いてたまるか」がDVDになって本屋さんで販売されていた。2話で2000円は高いのか安いのかわからない。隣のレコード店では、キングコングなど往年の名作DVDが一本500で売られている。文庫本の値段が一冊500円以上することは珍しくないから、いつのまにか、文庫本より映画の方が安くなってきているのだ。映画館の次になくなっていくのは本屋さんかもしれない。

砂の器

2005年06月18日 | Weblog
砂の器の主役は、日本の美しい四季である。登場人物は脇役にすぎない。
主旋律とともに、父と子の、苦難に満ちた、しかし、美しい風景を探し求める魅惑的な旅が始まるのだ。
                                     

スイングガール その4

2005年06月17日 | Weblog
炎熱の地に水蒸気が湧き、上昇気流が発生すると、空高く昇った水蒸気は過冷却されて氷となり、私たちの前に白く輝く雲として現れる。
積乱雲の誕生である。
とらえどころのない音を出し続けていた吹奏楽のクラブ員たちの音が形を作り始めた。これは、もう、ほとんど音楽である。まだ、少し騒音でもあるが、あと暫く練習を続ければ、夏の甲子園の応援演奏には十分間に合う。(野球部の方はほんの少し間に合わないようだ。)
この頑張っている吹奏楽部員たちのモチベーションが映画に由来するものだとしたら、スイングガールは、間違いなく、大成功作である。           この項終わり
                                      

スイングガール その3

2005年06月16日 | Weblog
軍楽隊は野外や野戦で演奏するが、非正規吹奏部のスイングガールも野外で練習と演奏をかさねた。
出演者の演奏が抜群ではないことが、逆に映画への共感を強めている点は、技術力皆無の当ブログにとって勇気づけられる。もっとも、誰が見ても彼女たちはかわいい。だから誰でもがへたくそな技術で許されるわけではないのだろうが。      
                                                                                 

スイングガール  その2

2005年06月15日 | Weblog
 忘れられない舞台がある。上海バンスキングの舞台だ。
幕が下りても劇中の劇団員たちは劇場のロビーに降りてきて スイング を続ける。忘れていた。本日のお題はスイングガールだった。
映画の彼女たちは どこででも練習する。演奏する。以前に比べれば、ほんの少し上達する。
そして演奏会の舞台に立つ。いい度胸だ。その度胸おれが買った。

スイングガール  その1

2005年06月14日 | Weblog
小さな街に二つの高校が並んでいる。ひとつの高校の吹奏部は全国有数の実績があり、もうひとつの高校は、そもそも吹奏部が存在したかどうか疑わしい。
ところが最近、あったかどうかわからない吹奏部に大量入部があったようだ。放課後になると十数人の部員たちが校庭で吹奏楽の練習をはじめるのだ。部員たちの演奏する格好は決まっているのだが、楽器からは音が出ていない。音は出ていないが部員たちの熱意はわかる。熱意はわかるが、熱意だけでは音楽は成立しない。


スノーホワイト  白雪姫

2005年06月11日 | Weblog
おばあさんに化けたシガニー・ウイーバーは真っ赤な林檎を可愛らしいスノーホワイトに手渡して、おいしいからお食べと誘惑する。(聖書の挿絵で見た智恵の木の実は林檎によく似ていた。)
幼いホワイトは、おなかが減っていたので誘惑に負け一口齧るが、結局喉に詰まらせ仮死状態のまま眠ってしまう。ここでホワイトナイト白馬の騎士ではなかった隣の国の王子様が登場する。

                                      

笑いの大学

2005年06月11日 | Weblog
ラストシーンで吾郎ちゃんの扮する脚本家は深々と頭を下げる。
吾郎ちゃんが笑いの劇場に再び帰ってくることはないのだ。喜劇は悲劇に変わった。一転してエンドロールは楽しい趣向だ。懐かしいが遥か昔の物語として映画は終わる。
                                 

血と骨

2005年06月11日 | Weblog
花子が悲しい。恋人は海峡を越えて消息を絶つ。
父の暴力はすさまじい。それから逃げるための結婚も夫の暴力により破綻する。帰るところはどこにもなかった。愛する人に好きだとも言えずに見送るしかない花子の姿は哀切極まりない。