食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

コンビニは高度なPOSシステムを駆使し計画的に期限切れ弁当を作る/食品のカラクリ・食料廃棄5

2014年02月07日 | 食料廃棄・地球資源
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食品のカラクリシリーズ 食料廃棄を減らす
コンビニは高度なPOSシステムを駆使し計画的に期限切れ弁当を作る
コンビニ廃棄弁当の餌では豚も食物繊維やカルシウムが足らない

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■コンビニは品切れが怖いために確実に食品を余らせる在庫設定をしている
食料品の需要(品目や数量)は、季節や暑さ寒さ、曜日・天候などに大きく左右されます。コンビニは独自のPOS(ポス)システムを保持し、さらに専門の気象会社と契約して翌日の天気や気温を判断して、売れ筋商品をいつもより多く棚に載せて品切れを防ぎます。コンビニPOSとは、レジの店員は購入した商品の他に、その場で購入者の性別・年齢層(推定)を入力します。

そのデータが、リアルタイムで中央電算センターへ送られます。即時、かつ自動的に在庫管理・業者発注する仕組みで、店の品切れを防ぎます。また性別・年齢によって、どういう傾向の商品が売れるかが分かるので新商品の開発にも使います。店員は愛想よい笑いの奥で、“こいつはO歳ぐらいかな?”と冷たい眼で見極めをしているのです。

毎日、多くの廃棄量があることはPOS売上管理の凄さです。なぜなら無駄や廃棄を事前に把握した上で、怖い品切れを起こさないために、商品を常時“余分に置いている”ことなのです。皮肉な言い方をすれば、高度技術のPOSシステムを駆使し、あえて“廃棄予定”の弁当を置き、そして計画的に豚の餌作りをしているのです。こうしたコンビニの在り方に、強い怒りを感じます。

■コンビニ弁当の餌を与えた養豚農家の母豚の死産が続発・大問題になった
コンビニから飼料会社に持ち込まれた廃棄弁当などは、減圧乾燥機で7時間ほど殺菌・乾燥させて4mmの粒にします。減圧により沸点を70℃に下げて、熱による栄養の減少を防いでいるそうです。それにしてもコンビニ廃棄弁当だけでは、豚の餌にならないそうです。笑ってしまうことに、食物繊維やカルシウムが足らないからです。別の回収先から野菜クズを集めたり、態々(わざわざ)鶏の卵殻の粉末を購入するのです。

皆様は、あることに気が付きましたね。廃棄弁当餌が“象徴”していることは、コンビニ弁当は人間様が食べても野菜とカルシウムがかなり足りない、栄養バランスが悪い欠陥食品ということです。一方、2004年にある養豚農家で、コンビニ廃棄弁当を加工した餌を与え続けたところ、母豚の死産が続発しました。高脂肪で塩分過剰、食品添加物の影響とも言われています。また中国野菜からの農薬、遺伝子組み換え作物などの懸念も残ります。

食料廃棄を減らすために豚への餌化すると、“コンビニ弁当餌”で育てられた豚には、国産であっても安全な肉を求める消費者の拒否が絶えません。なかなか食品リサイクルは、一筋縄でいかない難しい面があります。

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生活保護や生活困窮者のための「さなぎの食堂」を見習おう/食品のカラクリ・食料廃棄4

2014年02月04日 | 食料廃棄・地球資源
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食品のカラクリシリーズ 食料廃棄を減らす
生活保護や生活困窮者のための「さなぎの食堂」を見習おう
コンビニや食品工場から余剰食品を引き取るNPO支援活動

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■コンビニや食品工場から余剰食品を引き取って支援するNPO活動が活発化
「さなぎの食堂」をご存じですか?湘南や海岸イメージの“渚の食堂”ではありません(笑)。食料廃棄の問題点と生活保護や生活困窮者の食事支援などのため、コンビニや食品工場から、余剰食品を引き取って支援するNPO活動も活発になってきました。NPO運営店の1つが、この「さなぎの食堂」です。概ね300円の定食を出すお店~いわゆるフードバンクです。横浜の南区・寿町にあり、多くの人が利用しており好評のようです。

NPOの方がコンビニや多くの食品工場へお願いに回り、コンビニ期限切れ品(賞味期限前)と食品(食材)工場の生産過剰品を引き取ります。またコンビニのローソンが、タイアップしています。これなら引き取った食品はタダ、食品工場も廃棄料不要、食品も廃棄せずに済みます。

売れ残り・余り物のメニューというと、イメージが悪いと思う方もいるでしょう。コンビニ弁当から食材を出して、冷たいままお皿に並べるのではありません。色々な材料を足し一手間を加え、全くコンビニや余剰材料とは分からないほどの温かく調理された定食メニューなのです。年間2,000万トンを越える食料廃棄に比べたら全く比にならなくても、1つの問題提起・モデルケースになるのではないでしょうか! 
ぜひHPをご覧下さい。「さなぎの食堂ブログ」

■コンビニの期限切れ弁当を捨てるにも膨大なエネルギーと手間を要す 
食料の循環再生の皮肉な例をお伝え致します。コンビニ各社では、毎日、膨大な量の弁当が捨てられます。コンビニ・スーパー・デパート・食品工場は飼料会社や農家と契約をして、概ね豚の飼料に転換させています。コンビニの場合、回収した弁当などを腐らせないために、廃棄物であっても態々(わざわざ)-1℃の専用保凍車(トラック)を走らせ、飼料会社に運びます。

飼料会社には、弁当など1kg当たり数十円を払い、引き取ってもらい処理作業を任せます。飼料会社では、従業員がコンベアに流れる弁当やパックを手作業で開け、肉・野菜・ご飯などに別々に区分けします。廃棄食品の仕分けをTV番組で見たのですが、画面を通しても気持ち悪く、自分が捨てた訳ではなくても罪悪感を感じてしまいました。プラスチックの弁当箱の量も多く、その廃棄処理費も大変なようです。

コンビニ以外からの受け入れは、腐った物、焼き鳥や団子の串をはずし、タバコの吸い殻などを取り除きます。食料の循環・仕分けは、結局、“人海戦術”に頼るしかないのが現状です。こうした一連の廃棄費用も、私達が買った弁当の価格に乗っているのです。また電気などの資源エネルギーのロスも、大変なものです。

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賞味期限が近づいた商品を安く売る一部のコンビニの動きを歓迎/食品のカラクリ・食料廃棄3

2014年02月03日 | 食料廃棄・地球資源
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食品のカラクリシリーズ 食料廃棄を減らす
賞味期限が近づいた商品を安く売る一部のコンビニの動きを歓迎
昔のような売り切れ御免を容認しない限り大量のゴミが出る

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■コンビニは大量食料廃棄の改善から商売を考えよう
コンビニは消費期限・賞味期限よりもかなり前倒しで、店内から商品が片付けられ廃棄されます。期限まで日にちが少なくなったとはいえ十分食べられる状態なので、値段を下げて販売したらどうかと常々思っておりました。数年前から、前倒期限が近付いた店内の商品を割引するコンビニが現われ、そうした動きを歓迎したいと思います。

もちろん商売に齟齬ができ、店の手間も余計に掛かります。中には、文句を付けるクレーマーも出没するかも知れません。結局は、正規の商品が売れなくなる、食中毒への懸念(とは言え実態は、コンビニ食ほど保存料が多く、一般的には腐りやすいサンドイッチも、コンビニ製は2週間置いてもカビが生えません)、安売り・期限が短い商品を売るイメージダウンを恐れ、事業者側は踏み切れないようです。事業者が店に圧力を掛けて、やめさせてしまった例ばかりです。

もはやコンビニ事業者単位で物を考えるのではなく、国全体の視点(年間2,200万トン・2005年の食料ゴミ実態)で見れば、自ずとどうすればよいか結論が出てくるはずです。近くの商店街では、食品の賞味期限が近づくと、断りを入れて何割引きかで販売しています。全く味は変わりません。少しずつでも、食べ物の在り方を考えるべきでしょう。

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■コンビニなど安易な食の提供は大量の食料廃棄に繋がるだけ 
コンビニ・スーパーなどの安易な“大量食料廃棄の道”へのループを、完全に断ち切らねばなりません。とうの昔に死語になった“売り切れ御免”を、私達自身によって復活させる必要があります。昔のお店は、この商品は売り切れちゃったから別の品を買ってよ!あるいは今回だけは他の店で買って!という、実に効率の良い「エコ制度」がありました。一定以上の年齢の方は、こうした“売り切れ御免”の買い方を知っています。

そんなことを言ったら、夜型の若い人は“餓死”してしまうかも知れません。でも本当は、食べ物が24Hどんな時間でも買える・食べられること自体が異常なのです。売れ残るほど作らないことが、本来、お店の基本です。利便性に慣らされてしまった消費者も、考え方が安易過ぎるのではないでしょうか!

外食産業は顧客サービス優先とはいえ、このまま安易な食の提供を続けていれば、大量の食料廃棄につながるだけです。最善のエコ制度は、食べ物を捨てない“売り切れ御免”です。若い人を始め国民全体が意識を改めない限り、大量の食料廃棄と廃棄食料分の価格を上乗せされた高い物を買わされることになるのです。若い方が買うスタイルを変えれば、無駄なエネルギー消費も少なくなるでしょう。

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コンビニやスーパーの熾烈な売上競争が食料の無駄を生む/食品のカラクリ・食料廃棄2

2014年02月01日 | 食料廃棄・地球資源
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食品のカラクリシリーズ 食料廃棄を減らす
コンビニやスーパーの熾烈な売上競争が食料の無駄を生む
コンビニは消費・賞味期限よりも数時間から数日前に廃棄処分

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■消費者は食料の大量販売・大量廃棄の構図に乗せられるな
コンビニやスーパーは完全に商品を“売り切りたい”のだが、売り切ってしまったら~コンビニは一時的に特定の商品がなくなる、スーパーは夕方以降に品数が少なくなれば、確実にお客は逃げてしまいます。客は身勝手ですので、ゴミは減らしたいと口では言っても、品揃えや量が少ない店では絶対買わない、売り切れがある店には行かなくなってしまうのです。やむなく店側は無駄と分かっていても、棚に隙間を空けないように潤沢に品を揃えます。

回転寿司でも、何割かは食べられないと分かっていても皿を回さざるを得ません。コンビニやスーパーも、捨てることを前提に“食品の見本”を置いているのと同じです。経営本の事例には、店長が目玉商品を全て売り上げ喜び勇んで経営者に報告したところ、経営者から烈火のごとく叱責を受けてしまいました。売り切れたことは、利益を止めてしまったこと~つまり売り余るぐらい商品を用意しておけば、もっと売れたという論理です。

しかしこの販売スタイルでいいのでしょうか?売上競争のために食料を廃棄しても何とも思わない体質が、日本中のコンビニやスーパーに蔓延しているのです。

■食料廃棄や無駄を前提にした問われるコンビニシステムの在り方
コンビニの食料廃棄の実態を分かりやすくするために、便宜上、消費期限・賞味期限と言いました。実は、コンビニではこれより厳しい基準を設けて廃棄するのです。あるコンビニでは、午前0時、9時、午後4時の3回、“期限切れ”をチェックします。期限切れとはコンビニ独自の廃棄基準であって、実際の消費期限・賞味期限切れより前倒しで時間設定されています。

弁当・おにぎりは消費期限よりも2H前、パンは24H前、牛乳は賞味期限の4日前に店の棚から撤去され、廃棄処分されます。持ち帰って実際に食べる時間を想定しての、“時間前倒し”の廃棄処分なのです。

ローソンだけでも、設定期限切れで廃棄された食品の損失は年間400億円に及びます。この費用は当然、単価に上乗せされます。当然ながらコンビニやスーパーは、この膨大な損失を見込んで価格設定されている訳です。従って実際の価格は、何割か安くて当り前なのです。食料廃棄を前提に商品を並べる、コンビニ・スーパーの運営システムの在り方に大きな問題があります。

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世界で日本人ほど物を無駄にする人種はいない/食品のカラクリ・食料廃棄1

2014年01月23日 | 食料廃棄・地球資源
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食品のカラクリシリーズ 食料廃棄を減らす
世界で日本人ほど物を無駄にする人種はいない
日本人の美徳はどこへ行った!崩壊した日本人の人格とマナー

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■地球のために資源やエネルギーを大切にしよう
食料の大切さや食料廃棄の問題以前に、そもそも“日本人の大崩壊”を申し上げます。今まで日本人が、相手や風情(環境)に思いやるこの優れた“美徳感覚”(センス)が、いつの頃からか跡形もなく急激に崩壊してしまいました。それどころかこの地球(世界)の中で、日本人ほど物を大切にしない~無駄にする人種はないそうです。世界で甚(はなは)だしい存在です。本当に、大変“はずかしい”ことに尽きます。

若い世代は生まれてこのかた、この超・消費型生活が当たり前のものと思っていることでしょう。かつては「消費は美徳」と言って、賛美された時代もありました。一人一人では、小さな無駄や浪費は大したことではありません。しかし地球全体で見れば、膨大な無駄や浪費になってしまいます。地球の将来(未来)を考えたら、やはり一人一人が、資源やエネルギーを大切に使っていかねばなりません。このカテゴリは、こうした基調でお届け致します。

■心の豊かさ・心のたおやかさ・心の再形成は食から
日本人は物の大切さを忘れただけでなく、自分勝手、礼儀・マナーの悪さは目に余り、年配者を敬う・人を敬う『心』も忘れてしまいました。マナーの悪さでも、“世界有数”の国に成り下がっているのです。かつての慎み深く、人に迷惑を掛けない心情を第一とした『日本人の美徳』は、どこへ行ってしまったのでしょうか?

言葉に表せないこの寂しさは、多くの皆様がお思いでしょう。一人一人が努力し、“心優しい”世の中が戻ることを期待してやみません。誰でも感じているように、心が優しくなければ、本当の意味の資源節約を始めとする環境改善はできません。中でも食文化の中心、家庭での食生活が重要です。栄養バランスのみならず、「心の形成」の根幹が「食」なのです。

それを蔑(ないがし)ろにする大人や企業が、多過ぎます。廃棄される食料~無駄の実情をお伝えしながら、“心の豊かさ” “心のたおやかさ”で、物事に接して頂けるような内容を加味して参ります。宜しく、お願い致します。

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