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食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

▽江戸しぐさシリーズ/リンク表紙

2025年04月17日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ リンク表紙
人間関係が壊れ公共の場所でもマナーが悪化しています! 奥ゆかしい
日本人が駄目になってしまい、江戸しぐさを学び出直したいものです!


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いつも、「江戸しぐさシリー」ズにお越し頂き、誠にありがとうございます。
リンクインデックスから記事にリンクされるか、ページダウンするとご覧にな
れます。

江戸しぐさは偽史であり昭和の時代に創作されたことが、多くの専門
家や研究者によって明らかにされています。しかしこれらの礼儀・マナー
は現在ほど必要であり、目くじらを立てずに参考にしたいと考えます。

Nindex

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第23話 聞き耳しぐさ/聞こえても聞かぬ心掛け
第22話 喫煙しぐさ/不文律があった江戸の喫煙マナー
第21話 女しぐさ男しぐさ/性差別をつくらない江戸の知恵

第20話 年代しぐさ/頼りにされた町のご隠居さん
第19話 逆らいしぐさ(戸締め言葉)/年長者にしてはならない態度
第18話 会釈の眼差し/相手を尊重し自分の気持ちを表す目です
第17話 三脱の教え/身分制度にこだわらない付き合い
第16話 喧嘩しぐさ/暗黙の決め事を守った喧嘩

第15話 大人しぐさ(教育2)/自発の意識を付けさせる
第14話 大人しぐさ(教育1)/大人を真似て態度を身に付けさせる
第13話 大人しぐさ(十二文・十五理)/12歳までに念入りに我が子を育てる
第12話 大人しぐさ(六つ躾・九つ言葉)/6歳までに相手を思いやる躾をする
第11話 大人しぐさ(三つ心)/親は子供が3歳までに心の糸をしっかり張ること

第10話 片目出し/事故を避ける江戸の道路交通マナー
第09話 韋駄天しぐさ/人が集まる場所だからこそやってはいけない
第08話 横切りしぐさ/手切りのしぐさで失礼なき意志を示す
第07話 用心しぐさ/犯罪を寄せ付けない工夫
第06話 七三歩きのしぐさ/人口過密都市に暮らす知恵

第05話 肩引き蟹歩き/狭い路地を歩く時の知恵
第04話 傘かしげ/相手に雨が掛からないようにする配慮
第03話 戴きます/毎日の糧に感謝を表す気持ち
第02話 うかつ謝り/雑踏でのトラブルを避ける術
第01話 こぶし腰浮かせ/江戸っ子はスッと早めに席を譲るのが粋

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Nvsaasbmf0080fl 江戸しぐさシリーズへの思い
▽「江戸しぐさ」は、現代の多くの皆さんに注目され、特に公共広告機構の地下鉄やTVのマナーキャンペーンで知られるようになりました。人間関係が壊れ、公共の場所でもマナーが悪化しています。一部の哀しい日本人の姿です。

▽人間は、仕事の顔・市民の顔・家庭の顔の3つの顔(生活)を持たなければならないとされています。ただ現代の日本人は、致命的に「市民の顔」がなく~公共での振る舞い、譲り合いの精神が欠如しています。奥ゆかしい日本人が、どうしてこうなってしまったのでしょうか。

▽江戸しぐさは、最早、時代・年代・地域を越えて求められる常識的な“しぐさ”と考えます。しかしこうした内容をご覧になる方は、礼儀正しい皆様ばかりです。そこで、思いを共有したいと存じます。

▽タイトルプレートで使っているイラストは、「定式幕」(じょうしきまく)を模したものです。「定式幕」とは常に使う意味です。幕は、下手(向かって左)から開きます。歌舞伎幕には、主に2種類あるのをご存じですか?
・森田座の流れ⇒左から、「黒・柿(橙)・萌葱(緑)」の順 歌舞伎座・松竹座・南座など
・市村座の流れ⇒左から、「黒・萌葱(緑)・柿(橙)」の順 国立劇場・新歌舞伎座・浅草公会堂など
・その他にも中村座は、「白・柿(橙)・黒」の順です。

更新2023.9.15

Kabuki_2 誠に勝手ながらコメントのやりとりは致しておりません

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江戸しぐさ第23話・聞き耳しぐさ/聞こえても聞かぬ心掛け

2025年04月17日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第23話
聞き耳しぐさ/聞こえても聞かぬ心掛け

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■聞き耳しぐさ
江戸庶民は、貧弱な長屋に住んでいました。薄い板と簡単な壁で仕切られていたので、隣家の声は筒抜けでした。そこで生まれたのが、「聞き耳しぐさ」でした。聞き耳をしてはいけないという、しぐさです。

当時は、たとえしっかりした部屋でも障子や襖なので、聞こえても聞かぬ心掛けが求められました。立ち話や衝立ての向こうで話され、偶然耳にした話は聞こえないものとして扱われたのです。江戸の人達の、プライバシーに立ち入らない基本的な態度が、「聞き耳しぐさ」だったのです。

▽不粋オヤジの独りゴト
このオヤジが住んでいる下町も、マンションばかりになってしまいました。でもある一角だけ、昔ながらのベタッとした家が並んでいる地域があります。オヤジが若かりし頃は、そこら中がそうでした。それこそ近所中に、家族の会話・笑い声・兄弟喧嘩、食器の音から料理の匂いまで、生活全部が筒抜けでした。それだけに、貧乏でも平和で安全な時代だったのですね。

確かに隠し事・人のプライバシーに、心ワクワクする方もいるでしょう。職場やどこにでも、ダンボな“情報通”な人がいます。どうしてコイツだけが、こんな話を知っているのだろうということがよくあります。

また「ここだけの話」と言ってそこら中で言いまくっている人間、人の嫌がることを言い放つ奴の浅はかさを感じます。とは言うものの、週刊誌・スポーツ新聞・TVの芸能情報が絶えないのをみると、元々、人間はこの種の話が好きなんでしょうね。

江戸しぐさは偽史であり昭和の時代に創作されたことが、多くの専門家や研究者に
よって明らかにされています。

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江戸しぐさ第22話・喫煙しぐさ/不文律があった江戸の喫煙マナー

2025年03月20日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第22話
喫煙しぐさ/不文律があった江戸の喫煙マナー

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■喫煙しぐさ
江戸時代に、庶民レベルまで行き渡ったのがタバコです。はじめは贅沢品でしたが、各地でタバコの栽培が盛んになり、刻(きざ)みタバコが流通しました。喫煙者の率はかなり高く、タバコの煙には邪気を払う効果があると考えられていたからです。江戸時代には、女性がタバコを吸うことに何の偏見もありませんでした。

今のように20歳にならないと吸えない規則はないものの、喫煙には常識的な決まりがありました。まず歩きタバコはしない~これは江戸に多かった火事の予防です。往来は江戸城に続く廊下と考えられたので、厳禁でした。必ず座って吸う、茶店などの縁台に座って吸う仕組みになっていました。

店に灰皿が置かれていない場合は、暗黙の禁煙です。たとえ料理店でも、相手が吸わない人ならこちらも吸ってはいけません。もちろん相手が勧めれば構いませんが、普通は控えるがマナーでした。

▽不粋オヤジの独りゴト
このオヤジも若い頃吸っていましたが、最初の子供の出産を期にやめました。現在は、人の煙も敬遠です。よくビルの入口・裏口に、喫煙コーナー(灰皿スタンド)があるのを改善して欲しいです。そこを通る度に、強烈な煙や臭いを嗅がなければなりません。却って“濃厚”な煙を吸ってしまいます。

隣のマンションに、かつて流行語になった“螢族”がいて、可哀相に寒い真冬でもベランダでダンナが吸っていました。部屋で吸えば妻に怒られ、ベランダで吸えば隣や上の階からも怒られます。その「冬の螢?」も、遂に絶滅したようです。禁煙できたのか、引っ越したのか不明。ところで禁煙の飲食店が増えて、大助かりです。当初、店を禁煙にすると客が減るとして反対の声が多かったのですが、結果は新聞によると禁煙にしたら客足が伸びた店が増えたそうです。世の喫煙家の皆さん(特に女性)! もうタバコなんかやめたほうがいいですよ。

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江戸しぐさ第21話・女しぐさ男しぐさ/性差別をつくらない江戸の知恵

2025年02月13日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第21話
女しぐさ・男しぐさ/性差別をつくらない江戸の知恵

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■女しぐさ・男しぐさ
古い言い回しをすれば、女性は控えめで慎ましく、男性は勇ましく思慮深く振る舞うのが「女しぐさ」 「男しぐさ」です。力仕事は男性が行うものであり、奥向きの家事関係は女性の担当でした。現在では男女差別だという声が上がりそうですが、決して差別ではなく言わば役割分担です。江戸の女性は風下に置かれていた訳ではなく、男女の立場は対等でした。

江戸の町は圧倒的に男性の数が多かったので、むしろ女性は尊敬されていたのです。時代劇で、いつも女性が泣かされるのは嘘です。武士社会や各地から江戸の町に人が集まることから、男女比が極端に違い男性は誰でも結婚できたのではありません。女性のほうから、離縁を迫ることが多かったと言います。また離婚した女性も再婚の口が多くあり、江戸の町はけっして男性天国ではなかったのです。

▽不粋オヤジの独りゴト
腰が重い割に、尻が軽いマイ妻に敷かれ放しの暮らしをしているせいか、今回のテーマ(しぐさ)ほどコメントしにくい回はありません。現在は、男性・女性が全く同じことをするのが男女平等という背景があり、男は男、女は女の得意分野をカバーしてこそ男女平等と思うのですが。でもそんなことは、通用しない時代に変化してしまいました。

江戸時代の夫婦の助け合いと言えば、数々の映画や文学作品があります。中でも投稿者は、深川で豆腐職人としての商いを綴った、山本一力氏の直木賞受賞の「あかね空」を思い出します(2007年・映画化)。作品の舞台は、投稿者の地元でもある江東(こうとう)区、現在の永代橋・門前仲町・富岡八幡宮辺りでしょうか。ところでウチの妻からは、「豆腐の角に頭をぶつけて死んじまえ!」と言われる始末。映画のDVDを見せて、良き妻になってもらいたい、が・・・

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江戸しぐさ第20話・年代しぐさ/頼りにされた町のご隠居さん

2024年12月05日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第20話
年代しぐさ/頼りにされた町のご隠居さん

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■年代しぐさ
儒教の教えが行き渡っていた江戸の町では、それぞれの年代に応じた仕草(しぐさ)がありました。孔子の教える年代の分け方は、次の通りです。

15歳が「志学(しがく)」~何を成すのか志を立てる時
30歳は「而立(じりつ)」~仕事で独立する時
40歳は「不惑(ふわく)」~何事にも惑わない時
50歳は「知名(ちめい)」~人生がしっかり分かる時
60歳は「耳順(じじゅん)」~耳にすることは全て理解できるだけの教養を持つ時

江戸の人達は、歳相応のしぐさが求められました。特に60歳以上になると、人生の先輩として毎日を楽しくハツラツとして生き、年下の人への注意だけでなくユーモアを持って接したのです。そこには若い方の、年長者への敬意の精神が基盤にあったからこそです。

落語にご隠居さんは付きものですが、困ったことや知りたいことがあると聞きに行く、とても身近な存在だったようです。こうして年代しぐさをわきまえたご隠居さんは、周りから大切に扱われたと聞きます。当時の寿命は60歳ぐらいだったので、隠居といっても早めに息子に家督を譲り、現場から引退しました。

隠居とはお年寄りとは限らず、あまり長く商売を取り仕切っていると子供の活躍の場がなくなるとして、早い人では30代、40代でご隠居さんになったようです。このように隠居は楽しい第2の人生として花咲かせる人も多く、町の世話役をしたりして身体を動かし健康に気を遣ったようです。

▽不粋オヤジの独りゴト
不粋オヤジは、普段、若者の態度の悪さを批判しておりますが、肝心の年寄りも礼儀・マナーの酷い奴がいますね。またさっさと辞めればよいのに要職にしがみ付き、挙げ句の果てに失態を起こす“老害”も目立ちます。老害年寄りがゴロゴロといるから、若者が育たないとも言えます。

ところで、ア!舌噛んじゃった!の故・永六輔氏が、ファンからお目出度いことを書いてくれと渡された色紙に、「親死に、我死に、子死に」と筆を走らせたそうです。原典は、あの一休咄(ばなし)です。私も当初、縁起でもないと思いましたが、昨今の事件・事故や病死など若くして亡くなる方が多いことから、せめて「順番に死ぬこと」は幸せ?ではないかと考えるようになりました。

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江戸しぐさ第19話・逆らいしぐさ(戸締め言葉)/年長者にしてはならない態度

2024年09月25日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第19話
逆らいしぐさ(戸締め言葉)/年長者にしてはならない態度

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■逆らいしぐさ(戸締め言葉)
江戸は共同体だったので、何事にも素直に先輩の言葉を聞くことが良しとされていました。年長者に敬意を払うのは江戸では当たり前のことで、言われたことは間違いないこととして従うのが普通でした。先輩の言葉を聞かず、何もしないうちから、「でも・しか(し)・だって…」と文句を言うことは、「逆らいしぐさ」として嫌われたしぐさでした。

先輩達は、自分の経験を踏まえてアドバイスしてくれる訳なので、まずその通りやってみることが大事で、それによって自らの経験を積めばいいのです。多少難しいことでも、それは本人の成長に繋がるとして、先輩はアドバイスしました。相手を中に入れない「戸締め言葉」は嫌われ、会話では使わないようにしました。江戸では、謙虚で素直な態度が求められたのです。

▽不粋オヤジの独りゴト
このオヤジも子供の頃は、親から“デモシカダッテ”は言うなと言われていました。今の世の中ですから黙って服従することはなくても、一旦、自分で咀嚼してからでも遅くないと思います。「長幼序あり(長幼の序)」~年上の者と年下の者には、道徳上、当然守るべき秩序があるという言葉です。現在は、メチャクチャですね。

ところで、あなたの職場にいませんか?仕事の依頼を、「できません・やれません」の全否定から入る奴です。以前、うちの会社にいましたが、理屈っぽい半面、そのくせ調子がいい。せっかく本人が成長できる場なのに、もったいない話です。お金さえ貰えれば、苦労しないほうが得の考え方なのでしょうね。

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江戸しぐさ第18話・会釈の眼差し/相手を尊重し自分の気持ちを表す目です

2024年04月17日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第18話
会釈の眼差し/相手を尊重し自分の気持ちを表す目です

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■会釈の眼差し
山歩きやハイキングなどですれ違う時には、自然に「こんにちは」と挨拶を交します。でも町に戻った途端、知らない人とは何も声を掛けません。またお互いの顔を見ることもありません。まあそれが普通ですが… しかし江戸では見ず知らずの他人でもすれ違う時は、お互いに目と目を見合わせて、軽くうなずく程度に挨拶を交わしそうです。それが「会釈の眼差(まなざ)し」です。

その根底には、人間は全て仏の化身という考え方があったからです。仏様に挨拶するように、見ず知らず同士でも目で挨拶するのは何の不思議はありません。目で挨拶するのは、顔を柔和にさせる効果があります。自然と和やかな顔になるのです。そうしたら、殺伐とした空気は生まれません。一人では生きては行けないという基本的なことを、江戸の人々は知っていたのです。相手の身分に関係なく会釈することが、江戸人のプライドであり礼儀だったのです。

▽不粋オヤジの独りゴト
普段、道の真ん中では、さすがのこのオヤジも知らない人には挨拶や声を掛けません。逆に、イチャモンを付けられてしまうかも知れません。でも病院や区役所などの一定の目的で来た人との中では、横切る時や座ったりする時は周囲の人には軽く会釈しています。

年配者は、その意味が分かるので同じように軽く応えてくれます。しかし今の若者ときたら、会釈どころか突然人の前を横切ったり、ぶつかろうと知らん振りです。若者でも、親の躾が良い子はこういう場では実に温和な振る舞いをします。多くの若者はくだらないことに空気を読まなくてもいいから、こうしたことへの配慮が欲しいものです。

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江戸しぐさ第17話・三脱の教え/身分制度にこだわらない付き合い

2024年01月10日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第17話
三脱の教え/身分制度にこだわらない付き合い

Le171134505 今も昔も町人の町・浅草

■三脱の教え
江戸時代には「士農工商」という身分制度がありましたが、江戸も後期になると経済発展から町人の力が強くなり、反対に武家の権威が落ちてきました。200年も平和な世の中が続くと、武士の仕事は少なくなり生活に難渋していったのです。武士は階級によって着る物や礼儀が決められ、何人も奉公人を雇わなくてならなかったので大変だったようです。

そんな社会になったので、身分制度が立ち行かなくなりました。銭湯では裸の付き合いで武士と町人が普通にしゃべり、塾や講の場でも武士と町人が同じ机を並べて研鑚しました。武士が威張り踏ん反り返る姿は、もうなかったようです。こういう場所では、互いに「年齢」 「職業」 「身分」は何も聞かなかったのです。

これを「三脱の教え」と言い、人間として対等に付き合おうという姿勢を示しました。一方、町人は経済的に力を付け江戸後期の文化の発展を担い、また縁日・芝居・読書などいろいろ楽しんだようです。こうして身分制度は、見掛け上のものになっていきました。

▽不粋オヤジの独りゴト
世の中には会社を定年退職しても、大手のどこどこ会社の部長をやってましたと、元・肩書きを吹聴する奴がいます。ブログでも、過去の華々しい履歴を披露(プロフィール掲載)するバカも結構いるんですね。考えてみればブログやSNSは、“年齢・職業・身分”を問わない現代の「三脱の教え」かも知れません。

ところで不粋オヤジの「三脱の教え」は、髪が脱(抜)け、金が脱け(お金が無くなる)、妻や子供が脱け(相手にしてもらえない?)、“三脱の責め”に喘いでいる。それじゃ、駄目ジャン!

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江戸しぐさ第16話・喧嘩しぐさ/暗黙の決め事を守った喧嘩

2023年12月07日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第16話
喧嘩しぐさ/暗黙の決め事を守った喧嘩

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■喧嘩しぐさ
「火事と喧嘩は江戸の華」とはよく言ったもので、しょっちゅう火事や喧嘩が絶えず江戸名物でした。薄い板と簡単な壁で造られた長屋は、一旦、火がつくとよく燃えたそうです。また家の中に竈(かまど)があるので、どうしても失火が多かったのです。

さて江戸は、男の数が圧倒的に多くどうしても喧嘩が起こりました。特に初期の江戸では、いわゆる後世を形作る江戸の町を建設する最中でした。そのため、各地から大勢集まった気の荒い連中の喧嘩が、至る所で起こっていたのです。しかし次第に江戸生まれが多くなると、喧嘩と言っても暗黙の了解ができてきました。

まず、いきなり襲いかからないこと。始めに警告をして、それでも収まらない場合に殴り合いになったようです。殴り合いにしても、首から上は殴らないこと。顔を殴れば、殺人になりかねないからです。そこそこやらせて最後に決着が付いたと見るや、周囲が止めに入り仲裁をしたのです。

これが「喧嘩しぐさ」です。これを守れば殺人事件になることもなく、仲裁者の顔を立て喧嘩は終了です。相手をとことん傷付けるのではなく、大事(おおごと)にしないための約束ごとです。

▽不粋オヤジの独りゴト
まあ喧嘩をするにも、一定のルールとマナーが必要というものでしょうか。現代では、無言で、いきなり背中にブスッ!と刃物を刺す事件ばかりです。それでも犯人は、「殺す気ははなかった!」と言い張る。「誰でもよかった」というが、未だかつてヤクザや屈強な男性が通り魔に遭ったことはない。結局、「(女性やお年寄りなどの弱い者なら)誰でもよかった」が犯人の本音でしょう。

全くの想像力の欠如と分別のなさ、これが現代の大人なんですね(悲)。ご紹介している「江戸しぐさ」が今日まで少しでも伝承されていれば、悲惨な殺人事件は繰り返されないと思うのですが。

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江戸しぐさ第15話・大人しぐさ(教育2)/自発の意識を付けさせる

2023年10月13日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第15話
大人しぐさ5(教育2)/自発の意識を付けさせる

Le158228948 木造校舎

■大人しぐさ5・教育(2)自発の意識を付けさせる
商人は人間関係を保つのが基本なので、複雑な人間関係をロールプレイング(役割実演)で我が子に体得させたそうです。また想像力を駆使して、大人の真似をしながら学習していくのです。

誰かの足を踏めば、踏まれた相手は痛いだろうなと想像する。病気の人は辛いだろうなと想像する。人を騙せば、騙された人の心や騙した自分の心を想像する。どんどん重ねて、相手の気持ちや自分の心を推し量り、どうすれば良い関係になるかを考えていくのです。

一見受け身と思われますが、「自発」の意識を我が子に付けさせているのです。彼等の手本になるのは親や師匠、世間の大人です。大人を真似て、見る・聞く・話す~つまり考え方・表情・身振り・言葉使いを身に付けていくのです。これが「大人しぐさ」です。人の痛みが分からぬようでは、良い商人・大人に育たないことです。学校の成績中心の現在の親には、チクリと痛いところでしょうか。

「実学」とは、実用という単純な意味でなく、森羅万象に適切か具体的に対応する学問です。子供達はすぐ真似しますから、寺子屋ではロールプレイングやブレーンストーミングで、人間の手本として成長していくのです。

▽不粋オヤジの独りゴト
江戸の躾や教育は押し付け的と思っていたのですが、現在以上に伸び伸び自由に、また自発の意識を付けさせていたのですね。既号でも申し上げたように、どうしてこんな立派な精神が、現代に受け継がれていないのでしょうか? 江戸のような教育なら、落ちこぼれ・不良少年、そしていじめ自殺などは起こりようがありません。

このオヤジ、父親として偉そうなことを言っても、我が子の姿を見ているとガッカリします。これは、「子は親の通りにはならない、親のした通りになる」(これも既号)ですね。父親として、反省・大。以上、大人しぐさのページは終わりです。

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江戸しぐさ第14話・大人しぐさ(教育1)/大人を真似て態度を身に付けさせる

2023年09月15日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第14話
大人しぐさ4(教育1)/大人を真似て態度を身に付けさせる

Le148943509 木造校舎

■大人しぐさ4・教育(1)大人を真似て態度を身に付けさせる
江戸では、知識を頭で理解させるのではなく、大人や先輩のすることを見様見真似で学び取り、身体で覚えさせるようにしました。手取り、足取り、口移しで学んでいきます。中でも重要なことは、寺子屋の「養育方針」です。寺子屋というと“読み・書き・そろばん”と思われがちですが、「見る・聞く・話す」ことに重点が置かれました。左脳よりも右脳、IQよりEQです。

*注 【EQ】 educational quotient
仕事への取り組み姿勢や人間関係への関心の度合いなどを、感情という視点から測定する指数。「心の知能指数」と言い、自分の感情を認識し、自制する能力、他者を共感的に理解する能力などをあげています。

入学(塾)式は6歳の旧暦の6月6日、真夏の土用、親の商売が比較的暇な時期に、父母同伴で行なわれました。面白いことに式は入塾の試験を兼ねており、試験の基準が一刻(2時間)師匠の話を居眠りしていても、じっと聞いていられるかどうかでした。寺子屋が現在の学校と大きく違うことは、「受容」と「自発」を大事にしたことです。

▽不粋オヤジの独りゴト
純真無垢な子供ゆえに躾が大事で、それを教えずに知識ばかりを教えことが人格形成の原点と思っている親こそが間違いの元でしょう。今時の親は、可能性が無限大にある我が子には、親の考えを押し付けないことが教育と考えています。しかし基本的な躾と、親の無理強いとを混同しています。言い古された言葉で、何事も「鉄は熱いうちに打て」が重要です。優しさだけが、子に対する愛情ではありません。かつて厳しかったこのオヤジも、今は子供になめられています。トホホ・・・

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江戸しぐさ第13話・大人しぐさ(十二文・十五理)/12歳までに念入りに我が子を育てる

2023年07月06日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第13話
大人しぐさ3(十二文・十五理)/12歳までに念入りに我が子を育てる

Le135694025 木造校舎

■大人しぐさ3 十二文(じゅうにふみ)・十五理(じゅうごことわり)
十二文
商人の親は、子供が12歳にもなったら、注文書、請求書、苦情処理の弁解書状なども書けるようにしました。自分に何があってもすぐに跡が継げるように、周到な念入りで我が子を育てていたのです。12歳と言えば小学校6年生です。江戸の親達は、現在と寿命が違うとはいえ、今の親よりどれだけ先を見越して慎重に我が子を育てていたか驚くばかりです。

十五理
当時の子育ての最終段階が15歳です。武士の元服も15歳です。親は、この歳になった子供が、自然の原理が暗記でなく実感として理解できるようになっていなければならないと考えていました。商人の子供への躾といえ、現在の子供達とは“大人の程度”が全く違います。

▽不粋オヤジの独りゴト
知識・技術は大事でも、その元になる「育ち」~つまり「人間性」が培われなければ何にもならないのですね。せっかく江戸時代にこうした素晴らしい言葉や躾があるのに、江戸が終わって約150年、戦後、ましてやこの30年で、ないに等しい程に崩壊してしまいました。やはりバカ親からは、バカしか産まれないってことか?(正確には、純真無垢な子供もバカ親によって、バカに育て上げられてしまうこと)

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江戸しぐさ第12話・大人しぐさ(六つ躾・九つ言葉)/6歳までに相手を思いやる躾をする

2023年06月14日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第12話
大人しぐさ2(六つ躾・九つ言葉)/6歳までに相手を思いやる躾をする

Le121031874 木造校舎

■大人しぐさ2 六つ躾(むつしつけ)・九つ言葉 (ここのつことば)
六つ躾
6歳までに「躾糸」(しつけいと)をきちんと折り目正しく付けておかねば、後が難しくなります。「躾糸(仕付け糸)」とは、ご存じのように縫い目をきちんとさせるための仮縫い糸です。六つ躾は厳しい躾のことではなく、相手を思いやる身のこなしを覚えることです。繰り返し繰り返し習う鍛育(トレーニング)よって、当時の江戸の人達はこの年齢までに思いやりを躾なければ、本当の大人にならないと考えたからです。

九つ言葉
9歳までには、挨拶は当然のこと世辞も言えねばなりませんでした。現代の人が思う「おべんちゃら」と違い、「さようでございます」 「今日は天気が良くて気持ちがいいですね」などの共感する大人の言葉です。9歳にもなって世辞の1つも言えないようでは、この先、商人として大成しないとして、寺子屋で世辞の訓練をさせたほどです。

▽不粋オヤジの独りゴト
最近は、親の“傍若無人”や無神経・無責任には呆れます。大人がこんなだから、子供が壊れるのです。現在の世相や人間関係を見ると、江戸時代が羨ましい限りです。

江戸しぐさは偽史であり昭和の時代に創作されたことが、多くの専門家や研究者に
よって明らかにされています。

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江戸しぐさ第11話・大人しぐさ(三つ心)/親は子供が3歳までに心の糸をしっかり張ること

2023年05月18日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第11話
大人しぐさ1(三つ心)/親は子供が3歳までに心の糸をしっかり張ること

Le114497263 木造校舎

■大人しぐさ1  3歳・6歳・9歳・12歳・15歳の節目
「三つ心(みつごころ)、六つ躾(むつしつけ)、九つ言葉(ここのつことば)、十二文(じゅうにふみ)、十五理(じゅうごことわり)で末(すえ)決まる」~子供にとって大事な“大人しぐさ”を、5回に渡りご案内致します。

江戸の人々は、人間は脳と身体と心の3つからなっていて、お互いに糸で結ばれていると考えていました。この糸を、心としました。言葉も行動も心の糸によってコントロールされており、心がなければ木偶(でく・人形)と同じことです。言わば、初期の人格形成の訓練でしょうか? 育て方を大事にしました。

まだ糸が柔らかいうちから始めないと固くなると言われ、その作業は親の真っ先の仕事でした。「子は親の通りにはならない、親のした通りになる」の言葉があるように、親は大人としての手本を示さなければなりませんでした。

三つ心
江戸時代の親は、子供の健康を願いながら3歳までに「心の糸」をしっかり張ることに心血を注ぎました。この歳までに心の糸を緻密に張り巡らせてしまえば、昨今の親子のように「親の顔が見てみたい」などと親の責任を問われることはありません。それは親のためではなく、これから生きていく子のために思うのです。

先人達が長い年月をかけた結果、育ちが人格形成に大きく影響していることを悟り、このような養育法を生み出したのです。とにかく親は、子供が3歳までに心を自覚させることに重点を置き、心の糸は1日1本として3年間で凡そ1000本の糸が張れます。

片方だけの親だと500本しか張れないので、余程心を配って育てなければならず、世間は残りの分に対し大らかに助け船を出したそうです。現在とは異なり、近所同士で助け合い我が子のように育てました。

▽不粋オヤジの独りゴト
素晴らしい話です。我が子に対してとかそういう次元でなく、社会全般に大人の役割や責任を痛感しますね。「子は親の通りにはならない、親のした通りになる」の言葉は、オヤジとして堪えますね(苦)。大人しぐさは、15話まで続けます。

江戸しぐさは偽史であり昭和の時代に創作されたことが、多くの専門家や研究者に
よって明らかにされています。

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江戸しぐさ第10話・片目出し/事故を避ける江戸の道路交通マナー

2023年02月20日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第10話
片目出し/事故を避ける江戸の道路交通マナー

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■片目出し
江戸の町屋は、玄関を開けたらすぐそこは道です。だから家から外へ出る時は、勢いよく出ることは憚られました。江戸は左側通行でしたので、戸を横に開けたらまず顔を出して、右を見て左を見ます。こうして通行がないことを確かめてから、一歩踏み出すことを「片目だし」と言います。

このしぐさは子供の頃から厳しく叩き込まれていたので、左右を見ずに飛び出す子はいなかったと言われています。本人や家族のためだけでなく、人様には迷惑を掛けない配慮、思いやりからでもあります。

▽不粋オヤジの独りゴト
「片目だし」と聞き、このオヤジはてっきり女性への“ウインク”のマナーかと思いました。さて我が家は下町なので、結構、細い道があります。片目だしなどとあらためていうまでもなく、幼い頃からいきなり飛び出すと危ないことを親から躾られていました。

昔は家の前の道が、最高の子供の遊び場でしたね。でも最近は、車やバイクに絶好の抜け道として使われたり、公園も犯罪や変質者が出没し、外で遊ぶ子供はほとんどいません。大人の無責任・身勝手さから、今の子供が気の毒でなりません。

●真面目なミニ情報
「片」が付く言葉の中で、現在ではハンドを示し日常よく使う“片O落ち”は、差別用語に入るので使ってはいけません。「片落ち」と言わなければならないそうです。その他にも、職場で部下を信用してハンコを押す「メ○ラ判」、あるいは「ツ○ボ桟敷」も厳禁です。TV局側も、「ただ今、不適切な表現がありました」とお詫びアナウンスしても、どこが不適切か言えない矛盾があるようです。

江戸しぐさは偽史であり昭和の時代に創作されたことが、多くの専門家や研究者に
よって明らかにされています。

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