mukojiisanのブログ

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懐かしの無声映画

2015年03月22日 | 日記
3月22日武庫公民館で上映された無声映画「番場の忠太郎『瞼の母』」を見に行った。

無声映画を実際に見るのは何年振りだろうか。前に見たのは少なくとも50年より昔だろう。

今回の出し物は番場の忠太郎で有名な「瞼の母」。主演は片岡千恵像、沢村春子、山田五十鈴などなど。

この映画は昭和6年に京都探撮影所で撮影されたもので、弁士は関西ではたった一人になってしまったという井上陽一氏

(77歳)。

無声映画はトランペットやピアノ・ドラム・三味線などの楽隊がスクリーンの前で演奏し、その横で弁士がしゃべるという

のが本来の姿ではあるが今日は映像と一緒に音楽もデジタル録音されていた。

井上さんの話では、関西の活動弁士は今や自分ひとりになってしまい後継者がいないという。いずれ近いうちに消えてしま

うのだろうか。

観客はさすがに高齢者ばかり。熱の入った活弁に80分間聴き入った。登場人物ごとにその声を変えるが、年をとるにつれ

て女の声を出すのがきつくなるとか。と言いながらも 当時15歳だった山田五十鈴の声はなかなかのものであった。

映画はもちろんアメリカから渡ってきたものだが、アメリカの無声映画はバックに音楽が流れるだけだが、日本ではそれに

加えて弁士がしゃべる。どう考えてもこの方がわかりやすい。


左が忠太郎の妹役の山田五十鈴




弁士の井上陽一氏