満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『ラフ』

2006-08-20 06:43:02 | 映画

皆様ごきげんよう、黒猫でございます。

本日二本目は『ラフ』。あだち充の同名漫画の映画化です。

スポーツ推薦で高校に入学した水泳選手の大和圭介(速水もこみち)は、プールサイドですれ違った女子生徒、二ノ宮亜美(長澤まさみ)に突然「人殺し」と声をかけられる。心当たりのない圭介だったが、ふたりの家は共に和菓子屋で、商売敵だったのだ。かつて同じような商品を模倣して売り出した圭介の祖父のせいで、亜美の祖父は心労で亡くなったというのだ。
そんなこと言われてもどうしようもないし、と思いつつ、その強気な態度にムカつきつつも亜美が気になる圭介。ふたりはひょんなことから代理同士でデートをする羽目になり、その際、圭介が憧れる水泳選手、緒方(石田卓也)と亜美が兄妹同然の付き合いであることを知る。
緒方へのライバル心、亜美への想い。その双方から、次の試合では必ず緒方に勝つと心に誓う圭介だったが、その日、亜美と待ち合わせをしていた緒方は交通事故に遭い・・・?

というようなお話。

いやあ、ツッコミ切れないほどのお約束展開が満載ですよ。イヤ、いい意味でね?さすがあだち充原作。最初は反目するふたり、お兄ちゃんと呼ぶほど慕う男性がいる女子、気のいい友達たち、などなど。
観る前にロビーにいた女性二人組みが「えっ、『ラフ』って『タッチ』じゃないの?どう違うの?」と言っていただけあります(笑)。うん、確かに交通事故は被るけど、そのへんは気にしない方向で。

話の内容として、登場人物がおしなべて爽やかなのは仕方ないんですが、速水もこみちが高校生役というのはちょっと無理を感じたのはわたしだけでしょうか。この人背が高いので、普通に高校生たちの中に混じっていても頭ひとつ分出てるのです。寮生活の話なので、男子高校生たちともみくちゃになったりするんですが、そういうシーンでどうしても出てしまう。ひとりだけ雰囲気違うし。バスケ部で190cmとかそういう設定の人も入れとけばよかったのに。
男子はもこみちがひとりでイケメンぶりを発揮していましたが、女子は総じてレベルが高い。主演の長澤まさみ、友達役の高橋真唯(この子好きです)、高飛び込み日本チャンピオン役の市川由衣など、美形揃いすぎです。いい学校だなコノヤロー(なんでアンタが羨むのか)。

ちなみに今回、音声がよかったのか役者がよかったのか不明ですが、最近の日本映画にありがちな、もそもそして聞き取れない台詞が少なかったのは評価したいところです。

あとアレですね、あだち充の漫画では、ライバル役もすごくいい人で、なんでこの人が振られるかなあぐらいの好人物ですよね。『ラフ』もそうでした。うーん、青春だからこれもアリ、なのか。わたしはそういうお年頃はちょっぴり(?)過ぎてしまったせいか、このへんは同意できません・・・もっとこう、トウシューズに画鋲を入れるとか、下剤入りのジュースを渡すとか、そういうライバルいてもいいと思います(今時そんな人もいないよ)。

一番疑問に思ったことは、高飛び込みの選手ってゴーグルも帽子も着用しないのかということ(笑)。演技がわかりにくくなるから?とか思い、今調べたんですが、どうやら本当にしないようですね。芸術的要素を競う競技だからなのでしょうか。
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『MAX!!鳥人死闘篇』

2006-08-20 06:10:31 | 映画

はいどうも皆様ごきげんよう。黒猫ですよ。映画レビューを書く書くと言いつつ早幾年(イヤそこまでは行ってないだろ)。今日は一気に二本書いてから寝ますよ!!

一本目。

『MAXX!!鳥人死闘篇』

ロンドンにてビルからビルへと飛び移るなどの肉体的な能力を鍛え上げ、芸術に高めようとしていたYAMAKASI(=コンゴのリンガラ語で「超人」の意)たち。今日も新たなメンバーを獲得すべく、希望者を集めて選抜を兼ねたゲームを行っていた。
しかしその選抜の後、一同のリーダーであるレオ(ロラン・ピエモンテージ)が「タイにジムを開く」と言い出す。同意してついてきたメンバーはレオを含め6人。彼らはバンコクにてジムを借り、練習がてら早朝のビル工事現場に赴く。竹で組まれた足場を競い合って登る6人。しかし、そこは地元のストリートギャングの根城だった。小競り合いになったものの、ストリートギャングのボス、キエン(チョウ・ベル・ディン)に「警告したはずだ」との言葉を受け、どうにかその場はおさまる。実はレオは事前に警告を受けていたのだ。
警告を黙っていたレオに不信感を抱いたメンバーたちは、それぞれ帰国、一時距離を置くなどの行動に出る。
一方、ストリートギャングのボス、キエンは、地元の中国マフィアと日本ヤクザとの勢力争いに巻き込まれていた。うまく立ち回ることでのし上がろうとするキエンだったが、彼に従っていた妹のツ(エロディ・ユング)はそうした生き方に疑問を感じ、YAMAKASIメンバーのひとりに助けを求めるが・・・?

というようなお話。

わたしはこれの前作になるのかな?『YAMAKASI』を観ていないので、ちょっとYAMAKASIの定義が怪しいですが、アクション集団ということでいいのかな(笑)。最初の空中ボール争奪戦はすごかったです。多分前作はこんな感じでロンドン?を舞台にしたんだと思いますが、今回の舞台は何故かタイです。
リーダー、レオが「タイにジムを開く。手伝ってくれ」と言ったとき、かなり唐突な感じがしたんですが、メンバーたちもハァ?って感じだったのには笑いました。だって新規メンバーが集まってすぐだったし。

それでも結局6人でタイに行くんですが、決裂が結構早くて(笑)おじいちゃんに会いに行く派とか別居してる妻子に会いたいから帰国するよ派とかとりあえずムエタイ習う派とか、もう色んな派閥に分かれてもう大変(笑)。YAMAKASIの人たちが色々やってる間に、日本ヤクザと中国マフィア、その下からのし上がろうともくろむキエンの話が進むんですが、なんかこのストーリー、かなり香港映画的だなあと思いました。今回舞台をタイにしたのも、製作者側のアジアへの憧れじゃないかと思います。
途中までは時折唐突過ぎる面はあるものの、それなりにストーリーが進行するんですが、最後の乱闘シーンの唐突さには笑いました。もうね、誰が敵で誰が味方やら。中国マフィア日本ヤクザYAMAKASI入り乱れての大乱闘。アンタら結局ここが撮りたかったんじゃないのと問い詰めたくなりました。
そしてタイを舞台にしている割にタイ人がほとんど出てこない件については不問にしたほうがいいですか?(笑)
一応ストリートギャングの兄妹キエンとツはタイ人とフランス人?かなんかのハーフという設定ですが、実際の国籍はもちろん違うようです。でもみんなアクションすごかったな!特にツ役のエロディ・ユングは、アクションをする出演者の中でただひとりの女性。かっこよかったです、腹筋割れてて。

でもまあ、タイにはトニー(・ジャー)がいるのでYAMAKASIでもちょっと太刀打ちできないと思いますよ(真顔)。

余談ですが、リンクした公式サイトのトップの画像に映っている塔みたいな建物はこの間わたしがタイに行った時泊まったホテル(バイヨークスカイホテル)だったのでちょっと嬉しかったです♪上のほうが展望台か何かになってるらしいですが、途中まではホテルなのです。いいホテルでしたよ、お風呂のお湯がなかなか抜けていかないけど(高さがありすぎるため?)。


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