ダム湖側の展望台の一つに登って見ました。谷側の広場型テラスとは違い、両側に階段が付いた高い通路のような形です。
展望台から下を撮りました。実際に見降ろすと体が恐怖で固まってしまうので、デジカメの開閉式モニターで見ていましたが、コンクリート製の巨大なゲートが見えました。横の柱に水位値がペイントされていて、ダム湖の溜水量が半分よりやや上ぐらいの状態であると分かりました。
ちなみにこのダム湖が、公募により「接岨(せっそ)湖」と命名された人口湖です。
ダムの左右にある方形のブロック状の建物は利水放流設備で、利水と呼ばれる、ダム下流で使用される水を流すための設備です。白く輝く放流水がダムの下の水路上に交差しますが、その量はダム上流の流水量に応じて調節されるそうです。完全に止めてしまうと下流の大井川は全部干上がりますし、豪雨や梅雨時にはダム湖の水面急上昇をおさえるべく多量に放水されて大井川も水位が上がる、というわけです。
以上が今回の長島ダム見物で学んだ事柄でした。いろいろ勉強になりました。
国土交通省の長島ダムの公式サイトはこちら。
ダムの向こう側に渡ると袖に展望広場があり、一番広くて公園のようになっています。その一角に上図の案内板が立てられています。一般のダム見学者は長島ダム駅から来るので、案内板や順路表示は全部こちら側に集中しています。
私が今回たどったコースは、アプトいちしろ駅から廃線跡トンネルを経てアプトいちしろキャンプ場の中を通り、再び廃線跡トンネルを抜けて上の車道に進み、四季彩公園の展望所の直下に直接登る階段を経ています。
それから四季彩公園をまっすぐに突っ切って長島ダムふれあい館の入り口に通じる通路をダムの裾まで真っ直ぐ登りました。そしてダムの上の展望テラスを回って、上図の「現在地」に達したわけですが、時刻は11時7分でした。
展望広場から200メートルぐらいで長島ダム駅の赤い屋根の駅舎に行きます。各務原なでしこは列車の時刻ギリギリまでダム見物を楽しんでいて、慌てて全力疾走していますが、私は普通に歩きました。この時点で11時9分でした。
原作コミック第11巻24ページ1コマ目の景色は、長島ダム駅の北西にある駐車場の横の歩道からのアングルでした。各務原なでしこは「ダムの周りがすり鉢状になっててちょっと大室山を思い出すかも」と思っていますが、私は大室山のイメージが全く連想出来ませんでした・・・。
長島ダム駅へは、車道の上をまたぐ陸橋を渡って行きました。
すると長いホームに直接入れますが、次の列車は反対側のホームに入るので、この長いホームの一番奥にある連絡踏切まで行かないと反対側のホームへ入れません。
上図の景色が原作コミック第11巻25ページ4コマ目のアングルですが、各務原なでしこが「乗りますっ乗りまーす」と全力疾走しているのも、ホームがやたらに長いので反対側のホームに停まった列車に乗るにも急がないといけなかったからです。
11時11分、長島ダム駅の駅名標を撮りました。
ホームを移動しながら長島ダムのほうを振り返りました。かなり距離があるのが分かります。既にスタートからの所要時間は1時間16分を超えていました。本当に予定タイム1時間18分ギリギリのタイミングで駅に着いたわけです。
しかもホームが無駄なほどに長いので、反対側のホームへ移動するだけでも1分はゆうにかかります。一番端の踏切付近から見た図です。この図を撮っている時に、列車の通行音が背後から響いてきました。
11時12分、次の列車が急こう配区間を登ってくるのが見えました。時刻表の11時13分より1分ほど遅れているかな、と時計を見ながら気付きましたが、よく考えるとここの駅でアプト式電気機関車の切り離し作業を行うので、駅に3分ほど停車していることになります。
つまり、予定タイム1時間18分にプラス3分の余裕が追加されるわけですが、今回の各務原なでしこルートの登りのキツさ、聖地スポット見学の忙しさを思うと、3分なんてあっという間です。いずれにせよ、のんびり歩いてゆけるコースでないことは確かでした。 (続く)