滝沢ダム下の駐車場から出て、国道140号線に戻る途中、上図の蛹沢(さなぎさわ)不動堂に立ち寄りました。この不動堂に向かって右側に蛹沢(さなぎさわ)不動滝があり、上図の右奥に滝の上部が写っています。滝壺近くまで続く階段は通行止めとなっていましたが、横の橋の上からも滝の全容は見ることが出来ました。
滝沢ダムが出来る前は、この不動堂の前の道が現地にあった浜平集落のメインルートであったそうです。平成20年にダムが完成して集落は移転し水没しましたが、ダム東側の谷沿いの道はそのまま残されて、現在の駐車場と下流広場へのルートになっています。
雷電廿六木橋のループを登って滝沢ダムの北側に回りました。こちらが甲府から直接行った場合のルートにあたり、作中で志摩リンが訪ねたルートにあたります。
ダムの北側に位置する観光駐車場です。奥に見える建物がダム管理事務所です。ここに志摩リンが入ったのが、作中で滝沢ダムが描かれる始まりの場面でした。
この上のコマが、その場面です。志摩リンはビーノで大峰トンネルからここ滝沢ダムに直行し、それから三峰神社へ登っています。今回の私のコースはそれを逆に回りましたが、確かに滝沢ダムから雁坂トンネルまでのルートは志摩リンの感慨「めっちゃ長いトンネルにぐにゃぐにゃの急坂」どおりでした。車でも大変だったのに、原付ビーノでよく走ったなあ、と思います。
滝沢ダムの見物に向かうべく、いったん上図の位置付近に車を停めましたが・・・。
周辺の景色が原作コミックの作中の滝沢ダムのそれと違うのに気付きました。あれ、場所を間違えたかな、とバッグから原作コミックのコピーを取り出して景色の比較を試みました。上図のダムの景色のアングルは無かったので、ここではない、と分かりました。
再び車に乗って、奥へと入ってみて、ああこの辺りか、と気付きました。上図のように駐車場の奥、ダム管理事務所に近い所に駐輪場がありました。志摩リンはあそこにビーノを停めたんだな、と悟りまして、その近くに車を停めました。
この崖面の石積みの擁壁に既視感がありました。ここだ、間違いない、と思いました。
上図の左右コマがそれですね。駐輪場の北側に石積みの擁壁がある状況が一致しています。左のコマで、志摩リンが四つ並ぶ看板の辺りから下を見下ろしていますが・・・。
四つ並ぶ看板は、実際にそのままありました。奥の一つだけが少し離れていますが、その間に志摩リンが立って下を見下ろしていたわけです。
滝沢ダムの竣工銘板です。平成20年ですから、まだ最近の話です。
ダムの上に回り込んで東側を見ると、作中の景色が見えました。ああ、このアングルか、と気付きました。
上図左のコマですね。下に降りる長い階段がありますが、志摩リンは「いかん、これは降りたら帰ってこれなくなるやつだ、やめとこう」と見下ろすだけにとどめています。それでエレベーターを利用しようとして「ぐぬぬ」となり、ビーノでループ橋を降りてダム下の下流広場まで移動しています。
私のほうは、エレベーターが利用出来る事を確かめてあったので、志摩リンと同じく長い階段は使わないでおきました。 (続く)