ヨシヤーの湯からさらに移動して湖辺周遊路から県道610号線に出て、そのまま西へと降りました。そして上図の鹿鳴峡大橋を渡りました。渡ったところの西詰の北側にスペースがあったので、そこに車を停めて、歩いて鹿鳴峡大橋へ戻りました。
なぜかというと、作中で大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那がみずがき湖に着いた際のシーンが鹿鳴峡大橋から見たアングルではないか、と推測していたからです。
作中の景色を見ると、塩川ダムの堤体が右側(西側)に描かれているので、北から見ないとそのような景色にならないだろう、と考えていたからです。実際に見たら、その推測が当たっていました。
このシーンの景色が、そのまま実際に見えたのでした。原作コミック第12巻45ページ1コマ目です。作中画はいつもの広域ワイドビジョンにて描かれていますから、私のデジカメでは全景を捉える事が出来ませんでした。
それでも、作中シーンの景観はそのまま味わえました。カメラを右に寄せて撮り、次いで左にずらして撮り、その2枚の画像を合わせると作中の場面に一致しました。
上図が、カメラを右に寄せて撮った1枚。
そしてこちらが左にずらして撮った1枚です。北側からみずがき湖の全体を俯瞰出来るポイントなので、さきに行った東岸の展望台からの景観とあわせれば、みずがき湖の全容を把握出来るわけです。
このときの撮影地点は、鹿鳴峡大橋の中央から西寄りに20メートルほど降りた地点でした。橋そのものが東から西へと傾斜していますので、橋上の道は坂道になっています。
5分ほど橋の上から景色を眺めた後、車に戻って道を引き返し、再び鹿鳴峡大橋を渡って東へ進みました。林のなかの県道160号線をゆるやかに登っていきました。
林が途切れて視界がバッと開けたところに、上図の分岐路があり、左の県道160号線の本線上にはトンネルが見えました。ここだな、と気付いて車を右の分岐路の脇に寄せて停めました。
このシーンの場所です。原作コミック第12巻50ページ3コマ目のシーンです。作中で大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那の三人が「ゴッドォ・・・」を繰り返した場所です。
「ゴッドォ・・・」とは上図のトンネルの名前です。入り口の上の銘板に「神戸トンネル」とあります。
神戸という字は一般的に「こうべ」と読まれやすいのですが、ここでは「ごうど」と読みます。大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那の三人が「ゴッドォ・・・」と読んだのは間違いです。
ちなみに岐阜県の安八郡に神戸町というのがあり、これも読みは「ごうど」です。三重県にもかつて神戸町があり、現在は鈴鹿市に吸収合併されていますが、こちらの読みは「かんべ」です。
神戸という地名は意外にも全国各地にありまして、読みは「かんべ」が多いです。古代の令制における神社の封戸(ふこ)を神戸とも書いて「かんべ」と読ませたのが由来で、伊勢神宮系の神領や、神明神社を祀る地域によく見られるそうです。 (続く)