2024年10月12日、ゆるキャン群馬キャンプ編二日目ルートの聖地巡礼に、四泊五日の行程を組んで出かけました。この二日目ルートとは、各務原なでしこ、斉藤恵那、瑞浪絵真の3人が榛東村のキャンプ場から出発して次のキャンプ地である野反湖湖畔のキャンプ場へ行くまでのルートを指します。
周知のように、作中では最初に伊香保温泉に行き、バスで榛名山エリアに移動して榛名富士山に登り、榛名公園を経て榛名湖からバスで高崎に移動、高崎駅前のスーパーで食材の買い出しをしています。その後、高崎駅から吾妻線の特急「草津・四万」で終点の長野原草津口駅まで行き、バスに乗り換えて野反湖に到達しています。
この広範囲かつ長距離のルートを、私なりに公共交通機関を利用してゆっくりと回り、観光も楽しみながら全部辿ってみよう、というのが今回の計画でありました。一日目は京都から高崎への移動と高崎および横川エリアの巡礼にあてることにして、朝8時半過ぎに家を出て、地下鉄で京都駅まで移動しました。
京都駅で朝食を食べ、9時16分発の新幹線のぞみ316号東京行きに乗りました。京都から高崎まで三時間余りかかるため、この日の聖地巡礼には半日しかあてられませんので、対象地域を気軽に回れる高崎、横川のエリアに決めました。
東京駅には11時27分に着きました。高崎へは北陸新幹線に乗り換えて行くのが早いですが、この日はゆるキャン聖地巡礼ですから別の方法で行く予定でした。新幹線の改札口を出て、在来線への乗り換え連絡路に進みました。
在来線の7番ホームに降りて、上図の電光案内板を見上げて次に乗る列車を確かめました。11時39分発の高崎行きの普通列車でした。高崎行きですからこれに乗っても目的地へ行けますが、この日は時間が貴重でしたし、何よりもゆるキャン聖地巡礼ならばでの、乗るべき列車に乗らないといけませんでした。
それで11時44分、上野駅で下車しました。上野駅に来ると、たまに迷うことがありますので、事前に構内図を見てしっかりと乗り換え順路を覚えておいて、迷路のような駅構内を急ぎ足で移動しました。
向かったのは、下車した5番線ホームよりずっと南の一段下にある、14番線ホームでした。宇都宮、高崎方面への特急列車の発着ホームです。
この14番線から、12時10分に発車する特急「草津・四万」3号に乗る予定でした。作中では、各務原なでしこ達が昼過ぎに高崎駅でこの特急に乗り、長野原草津口駅まで移動していますが、私の計画では野反湖へは日帰りで往復することにしていたため、同じように高崎駅から長野原草津口駅まで移動することがダイヤの関係で出来ませんでした。
その代わり、高崎までの移動区間を乗って雰囲気を楽しもうと考え、発着駅の上野駅から乗る事にしました。今回の四泊五日の行程もギッシリのハードスケジュールになったため、特急「草津・四万」を利用出来るタイミングが、一日目の高崎への移動しかなかったのですが、それでも同じ特急列車に乗れるのですから良し、としました。
上野駅14番線は、御覧のように特急「草津・四万」およぴ「あかぎ」の発着専用ホームであるようで、案内表示も時刻表もこの二つの特急のそれしかありません。前日に往復分をまとめて購入しておいた切符の指定席券は1号車でしたので、上図の1号車の乗り降り指定位置に並びました。
12時3分、12時10分発車の特急「草津・四万」3号が14番線ホームに入ってきました。作中と同じE257系でした。おおー、とテンションが一気に上がりました。
なにしろ、このE257系5500番台の特急「草津・四万」5輌編成セットの鉄道模型NゲージがKatoから出ていて、8月下旬に嫁さんからのプレゼントで貰いました(当時のポストはこちら)ので、何度かレイアウト上で走らせていました。外観や雰囲気もそのままですから、目線をNゲージの高さに合わせればバッチリでした。
その同じ列車がゆるキャン作中にも登場しています。その運行路線は、京都から高崎までの移動ルート上にありますから、上野で乗り換えれば、いつでもこの特急列車に乗れるわけです。
なので、今回の聖地巡礼中に一度は乗るぞ、と決めていました。
ですが、ボディカラーの色とデザインが違っていました。車番を見ると2500番台でしたので、本来は「あかぎ」用の車輌であるのを「草津・四万」用にあてているのか、と気付きました。同じE257系ですから、乗っている分には同じで雰囲気も変わりません。5500番台のほうも、高崎線のどこかで見られれば良い、と思いました。
と言うより、乗ってしまうと列車の外観を撮れませんから、出来れば外から別の5500番台の特急「草津・四万」のいずれかの便を見て、撮りたいな、と思ったのでした。
特急「草津・四万」は、上野駅と長野原草津口駅との間を一日3往復で運行されています。3往復しかないので、そのぶん、乗るタイミングが限られています。私が今回上野駅から乗った12時10分発の3号は、第3便でつまりは最終便でした。
特急「草津・四万」の令和6年3月16日からの時刻表はこちら。
車内はこんな感じで、一般的なJR特急の車内よりは高級感があって快適性も優れていました。座席もゆったりしていて気持ちよく、すぐに眠くなってしまうほどでした。
E257系は、国鉄時代からから引き継いだ183系、189系や、165系などの置き換えのためにJRが2001年度より投入した「新世代の特急形電車」です。その開発コンセプトは「シンプルさの中のくつろぎ」で、特急列車としての速達性の向上よりは基本的な快適性の向上に主眼が置かれたといいます。
JRが独自に設計、製造した特急形車両としては初めて製造輌数が200両を越え、製造総数は249輌に達しています。現在でも約230輌が在籍し、JRグループの特急型車両における単独系列としては最大数を誇っています。 (続く)