ネットフェンスにホオズキのような膨らんだ実がたくさん生っていました。
フウセンカズラ。漢字で、風船葛。学名は、『ムクロジ科フウセンカズラ属のホオズキのような種』です。熱帯・亜熱帯のアジア、アフリカ原産のつる性の1年草です。
風船状の果実を観て楽しむために栽培目的で輸入されたようです。
フェンスにたくさんの風船。
生りたて実は膨らんでないですね。
親子みたいですね。膨らんでいく様子がわかりますね。
フウセンカズラの実。
フウセンカズラは雌雄同株の雌雄異花で花径10mmくらい花びらの大きさが3mmくらいの小さい花が咲きます。
雌雄異花と書きましたが、雄花はあるのですが雌花なのか両性花なのか、単独の雌花はあるのかないのか文献でわかれています。
花びら(花弁)4枚、ガク4枚で構成されていますが、花を見ると花びらが6枚あるように見えます。本当の花は右上、左上、右下、左下の4枚です。上下にある花びらはガクです。
フウセンカズラの花の特徴は花の中央に突き出たようなものにあります。これは子房や雄しべ、雌しべを囲うような器官で花盤と呼んでいます。すべての植物に花盤があるわけではないので珍しいです。さらにふつう花盤は花びらの受け皿のような形をしているのに、花の中央に突き出ていているのはムクロジ科の特徴です。
上の花盤は先端が黄色で花粉かと見間違えます。花粉は上の花盤の下側にあり上の花盤で守られています。花盤の根元に蜜腺があります。昆虫を黄色の偽の花粉で惹き付け花盤の中の蜜で花盤の中に誘い入れ花盤の中に入ったら花粉が昆虫の体に付かせる戦略のようです。
雄花は花盤が開いていないで、8本の雄しべを守っています。
もしすべての花が両性花だったら風船だらけになっていますね。風船が少ないことから、雄花があることはわかります。
花をよく見ると花盤が開いている花が少ないですがあります。本当に少ないです。
この花盤が開いている花は雄花ではありません。
上の黄色のワンポイント花盤の下側に8本の雄しべ、下の花盤の上側に白く輝く3裂した柱頭があります。
両性花?雌花?花盤は開いていますが、いまいち中の様子がよく写りませんでしたが何かありますね。
葉は小葉が鋸歯のある2回三出複葉です。細く尖った印象の葉です。
フウセンカズラの葉。
(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年9月4日撮影)