房総閑話

廉価版コンデジでどれだけ撮れる?

アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭、アメリカキミガヨラン)

2020-05-30 11:30:39 | 写真
散歩の途中ですごく目を引く花が咲いていました。白い花が鈴生りに咲いていて見事です。





アツバキミガヨラン。漢字で、厚葉君が代蘭。学名は、『キジカクシ科ユッカ属のりっぱな種』です。別名がアメリカキミガヨランと呼ばれているように、北アメリカ原産の観葉植物です。
アツバキミガヨランはキジカクシ科とリュウゼツラン科の両方が見られますが、リュウゼツラン科はAPG植物分類体系第3版(APG III)では、キジカクシ科に含めているのでキジカクシ科にします。また、キミガヨランはアツバキミガヨランの変種です。

下向きにたくさん咲きます。



アツバキミガヨランは葉が直で外側に湾曲しません。



アツバキミガヨランは春と秋に咲きます。春に咲く花は白色、秋に咲く花は淡紅色です。



3m近くまで成長していて大きいです。



茎に近いほうから咲き始め、先端にはつぼみがあります。



受粉はユッカガでしか行わないので、ユッカガがいない日本では結実しません。
ユッカガは花粉を集めて受粉させたあと花に卵を産み付け、実を幼虫に食べさせるそうです。実は大きいので幼虫が食べきれず、残りの実から発芽するそうです。


雄しべが6本、雌しべが3裂しているのがわかります。

(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年5月23日撮影)


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駅周辺案内図~その26(駅ナカ・ツバメ、子育て給餌中!)

2020-05-25 10:27:04 | 駅周辺案内図
自粛緩和で徐々に電車の利用者が増えてくると思います。駅ナカツバメさんの子育てに慣れていない人が、驚かないように、駅に苦情を入れないように、ぶつかりそうになったら「おっ~と」と苦笑いして、あたたかい目で見てやってください。


(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年5月23日撮影)


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セイヨウジュウニヒトエ(西洋十二単、ツルジュウニヒトエ)

2020-05-22 17:07:47 | 写真
見るからにシソ科の花。でも初めて見ます。



調べてみると、
セイヨウジュウニヒトエ。漢字で、西洋十二単。学名は、『シソ科キランソウ属の匍匐(ほふく)性の種』です。ヨーロッパ原産の園芸種で脱走して野生化した帰化植物です。別名は、ツルジュウニヒトエ、アシュガ、ヨウシュジュウニヒトエ、セイヨウキランソウなどがあります。

群生しています。



よく見ると、学名になった匍匐(ほふく)枝を縦横無尽に広げているのがわかりますか。






葉っぱの付け根に花をつけます。



花は唇形花で、筒を持ち先端は上下に分かれています。
上唇はごく短く2つに裂けています。下唇は平たく大きく発達して3つに裂け、特に中央の裂片が大きく、その先端は2つに裂けています。




雄しべは4本、上唇に沿って斜めに伸びています。




シソ科の茎の特徴は四角形であることなのですが、キランソウ属のキランソウは丸です。では、セイヨウジュウニヒトエはキランソウ属なので・・・

茎は四角形でした。

(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年5月8日撮影)


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ツルカノコソウの綿毛(冠毛)、2020=千葉市要保護生物指定種 ~ 千葉市緑区

2020-05-21 10:16:12 | 千葉市レッドリスト掲載生物
いつ見ても綿毛は神秘的で独特です。

ツルカノコソウの綿毛の神秘をご覧ください。







綿毛が透き通って、ピントが背景に合ってしまって、ピントがなかなか合いませんでした。



(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年5月11日撮影)


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キンラン(金蘭)=千葉市最重要保護生物指定種 ~ 千葉市緑区(誉田の森)

2020-05-18 17:00:25 | 千葉市レッドリスト掲載生物
誉田(ほんだ)の森は、明治大学誉田農場跡地を産業用地に開発したことによって明治大学誉田農場にもともとあった雑木林の一部が整備されたものです。明大農学部の農場なので北西から北東の斜面と東側の谷地以外は畑で、谷地は埋め立てられ、斜面の一部が「誉田の森」として残りました。利用価値がないから環境対策ということです。
しかし、私有地から開放されて立ち入りが自由になったので、自生している植物を観察出来るようになりました。
そして生息していたのがキンランです。
2018年、2019年と自生しているキンランを見つけましたが、2年続けて咲くことなく消滅しています。

2019年のキンランの記事。キンランの植物の説明が書いてあります。

近くに「育成中」のプレートがありました。



整備されたばかりで下草はなく、これから進出してくる他の植物群への環境変動にキンランが対応できるか心配されます。








(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年4月23日撮影)


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ヒトリシズカ(一人静)、2020=千葉市要保護生物指定種 ~ 千葉市緑区

2020-05-16 10:14:27 | 千葉市レッドリスト掲載生物
昨年の台風で流れた道路の土砂を雑木林に押し付けるようにしたり、雑木林の林縁部の樹木が倒れ栄養としていた樹木がなくなったり、樹木がなくなったおかげで日当たりが良くなったりで、雑木林の林縁部の植物の勢力図は昨年と様相が違ってきています。
そんな中、昨年見たヒトシズカも群生もひとつになり、生息範囲は半分以下になっていましたが、あの独特の光沢のある4枚の葉とブラシ状の花を見たときは消滅しなくて良かったとほっとしました。

2019年に書いたヒトリシズカの記事。ヒトリシズカの花の構造などの説明が書いてあります。

3つあった群生は1つは消滅して、2つが生息地を縮小合併して1つになっていました。









ヒトリシズカの成長をみてください。

4枚の葉が花をくるんで(保護して)芽が出てきます。



葉が開くともう花が見えます。








(ここまで2020年4月14日撮影)


4枚の葉は水平に開きます。







(ここまで2020年4月30日撮影)
(Canon IXY DIGITAL 510IS)


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ニワゼキショウ(庭石菖)、2020。

2020-05-10 11:00:37 | 写真
去年見た植物が今年も咲いているとうれしいです。
消滅しないで頑張ったね!

去年と同じ遊歩道の階段の途中にひっそりとニワゼキショウが咲いていました。

2019年のニワゼキショウの記事。ニワゼキショウの説明が書いてあります。




2019年の記事で花びらは外花被片(ガク)3枚と内花被片(花弁)3枚で構成されていると書きました。でも、ニワゼキショウの花びら1枚1枚が重なっていないのと、見た目でわかるほど形や大きさでは違わないので、どれが外花被片(ガク)でどれが内花被片(花弁)なのかわかりづらいです。
調べていくと、違いを発見した人がいました。
違いは、花びらに見える筋の本数です。
外花被片(ガク)に見える筋は5本、内花被片(花弁)に見える筋は3本です。
よく見ている人がいますね。

本当の花びらは筋が3本なのですね。

(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年4月30日撮影)


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ヤブニンジン(藪人参)

2020-05-07 10:37:20 | 写真
4月下旬くらいから雑木林の林縁部に小さな白い花をつけている植物を見かけます。




葉っぱがセリ、ニンジンに似ています。
ヤブニンジン。漢字で、藪人参。学名は、『セリ科ヤブニンジン属(根が匂いのある)ののぎのある種』です。




葉っぱは、2回3出羽状複葉です。




花は花びらが5枚で、花序の構成は中心部に雄花が8個、周辺に両性花が6個あります。
実は雌しべを持っている両性花がある花序の周辺部にだけつきます。

周辺部にある両性花は結実して細長い実をつけています。中心部の雄花はまだ咲いています。



ナルコユリと一緒。




(Canon IXY DIGITAL 510IS)(2020年4月30日撮影)


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ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)ルコックタイプ

2020-05-05 11:09:28 | 写真
桜が終わる頃からこのオレンジ色のケシの花が目立ってきます。歩道と道路の継ぎ目や、花壇や、空き地にどんどん勢力を伸ばしています。
ナガミヒナゲシのナガミは果実が長いからだそうです。このナガミヒナゲシは2種類のタイプがあります。学名は分けてありますが、日本では区別していないので、どちらのタイプもナガミヒナゲシです。
Papaver dubium subsp. lecoqii ルコックタイプ
Papaver dubium subsp. dubium ドゥビウムタイプ
日本では区別していないので、ルコックタイプとかドゥビウムタイプとか正式に分けて呼ばれていないのであしからず。
subsp. は亜種のことです。種を分けるには似通っているけど、大きな集団を持っていて、変種以上に違いがはっきりしていますのが亜種です。

ルコックタイプとドゥビウムタイプの違いは、ルコックタイプの方が早く咲き始めます。ルコックタイプは花びらの重なりが少ないか花びらが重なっていません。完全な違いは、乳液の色です。ルコックタイプは黄色でドゥビウムタイプは白色です。

今回は早く咲くルコックタイプです。ドゥビウムタイプを探したのですが5月3日現在では見つけられなかったので続編を期待してください。




空き地にはオレンジ色のナガミヒナゲシでいっぱいです。
ナガミヒナゲシは一日花で朝咲くと午後には花びらが落ちるのですが、次の日に咲くつぼみが頭を垂れています。

明日咲くつぼみがたくさん。



ナガミヒナゲシをさらに分ける人もいます。
花びらに紋があるナガミヒナゲシがあります。それをモンツキヒナゲシの呼び名と同じようにモンツキナガミヒナゲシと呼んでいる人もいます。

花びらに紋がないルコックタイプ。



紋が1つの花びらは見つけることが出来ませんでした。

花びらの紋が2つのルコックタイプ。



花びらの紋が3つのルコックタイプ。



紋が3つでも紋のつき方には多様性があるようです。



花びらの紋が4つのルコックタイプ。



ここに咲いている紋付のナガミヒナゲシの乳液を調べてみました。
乳液の色は黄色でした。紋付のナガミヒナゲシはルコックタイプの品種のようです。

乳液の色は黄色です。



ところが、5月の連休に入ったら白っぽい花びらのナガミヒナゲシが現れました。
花びらのオレンジ色が薄くなって花びらの外側は白っぽくなって、遠目では白い花が咲いているように見えます。

花びらの色が薄くなったルコックタイプ。



枯れ初めだからと思いましたが、咲き始めから花びらの色は薄い花もありました。



さらに、色の薄い花びらにも紋がありました。



自然は不思議でいっぱいです。

ナガミヒナゲシは虫がたくさん集まる花です。




(Canon IXY DIGITAL 510IS)


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