<東大陸,世界化、武漢離陸肺炎ウイルス共存経済再開モデルか>
<経済再開を4段階の
三密回避環境=検温・消毒・マスク、換気・空調、透明アクリルカーテン仕切り/人、平時定員8割減予約2割限定(注1)=で開始か>
(注1.1)時差出勤を5時間の範囲で1時間ずつに決めたら、全体で出勤の2割になるという説明があれば納得する。そうなると東京の一定の分野、業界、団体が話し合いをしながら時差出勤にしようとなる。
(注1.2)新型コロナ感染症、接触削減「8割必要」モデルで算出
<弧状列島の海外航空路再開のモデルシステム例となるか>
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相馬佳
ハワイ在住ライター
新潟市出身。ハワイ大学卒業後、現地の広告代理店にコピーライターとして就職。現在はハワイで編集者として働きながら日本のメディアでもライターとして活動中。
新規感染者減少でロックダウン終了へ
ハワイでは一時的に一部で小規模のアウトブレイクが起こったものの、マスク着用に関する抵抗運動などもなく、大多数の人々がルールに従った成果か、9月に入ると新規感染者が徐々に下降線をたどり始めた。
その後、多少のアップダウンはあったものの、9月中旬には減少傾向がさらに強まり、ハワイ州保健衛生局の統計によると、9月22日時点で1日の新規感染者数の平均値は98人だった。
このためオアフ島内に敷かれていたロックダウンは9月23日で終了することになった。
ちなみに、同局によると9月29日現在でハワイの死者数は134人となっており、アメリカ本土と比較すると格段に少ないことが分かる。
ロックダウン終了を前に、ホノルルのカーク・コールドウェル市長は22日、今後の経済再開について会見を行った。ホノルル・スターアドバタイザー(電子版)の報道によると、ホノルル市郡政府(つまりオアフ島全域)は今後の経済再開を4段階に分けて行う。
①まずは7日間の平均新規感染者数が100人以上、検査における感染者割合5%の「段階1」でスタート。
社会的集会やビーチパーク、ハイキングトレイル、アウトドアスポーツなどは5人以下、
葬儀は10人以下、
レストランでの会食(グループの場合)は5人以下など、
バーやナイトクラブ、ゲームセンター以外のほとんどのビジネスやレクリエーションは制限付きで再開を許可された。またショッピングモールやリテール店、ヘア、ネイルサロンも再開した。
同市長の計画によると、今後4週間はこのまま段階1に留まり、その後新規感染者数の減少が続けば段階2、段階3、段階4に進んでいく予定という。
出発72時間前以内の陰性結果で自主検疫免除
一方、日本からハワイへの便も10月から約半年ぶりに再開される。ニューズウィーク日本版は9月8日、
全日本空輸(ANA)が3月下旬から停止していた成田~ホノルル便を再開すると報道。同社ではまず、10月5日と19日にフライト運航を予定している。日本からハワイを訪問する場合でも、即日結果が出るラピッドテスト、またはPCR検査を提供しているクリニックを探し、出発72時間以内の陰性証明書をハワイ到着後に提出することで自主検疫が免除されることになる。しかし、日本でテストを受けない場合はこれまで通り14日間の自主検疫が義務付けられ、違反すると逮捕されて罰金を科されることにもなりかねないので注意が必要だ。
日本の航空会社では現時点はアメリカの航空会社のようなラピッドテストおよびドライブスルーテストの実施を公表していないが、ハワイと日本間の路線を持つアメリカの航空会社が、今後日本でも感染検査のオプションを提供する可能性も無きにしも非ずだろう。
厳しいロックダウンで観光再開が延期され、同時に州内のビジネスも休業に追い込まれたため、現在のハワイ経済はもちろん決して良い状態とは言えない。しかし同時に、明確な経済再開計画が打ち出されたこと、そして観光客受け入れが再開されることで、暗く長いトンネルの先に光が見え始めている。もちろん、新型コロナウイルス問題自体がなくなったわけではないが、ハワイでは安全なワクチンと治療法が開発されるときまで感染を最小限に抑えながらウイルスと共存していく道が見えてきたと言えそうだ。