富士山も高所より紅葉が始まってきました。雄大な自然のまっただ中で見る紅葉は、壮大で筆舌に尽くせないほどです。キノコを採っていても、その美しさに手を止めてしまいます。まさに、紅葉独り占めです。これから日を追うように高度を下げていき全山紅葉で包まれる日も間近でしょう。
キノコの中でも人気のあるムキタケ(私たちはカタハと呼んでいる)が出始めてきた。毒キノコで有名なツキヨタケとよく似ていて間違って食され中毒にかかる例が多いキノコである。ツキヨタケは、中毒にかかった人の話によると食べている時は美味しいという話である。特別の場合を除いて死ぬことはないが、ツキヨタケはムキタケと混じって生えることがあったり幼菌の時非常に似ていたりするので気を付けたい。ムキタケは汁物などにすると非常に美味しく、つるっとした食感は何とも言い難い。ノドヤケとも言われている。
台風の影響で前線が刺激され朝から雨、富士山はこの時期の温度は早朝5度前後であるが1日は少し気温が高く10度であった。3日間の雨がキノコの生育を促し、例年採れるキノコが全部見られる状態であった。肩に食い込むキノコの重さ、そのため帰り道ではキノコが見つからないように脇目もふらず戻ってくる。赤く実ったナナカマドの実、ムラサキが美しいトリカブトの花、紅葉もちらほらみえるようになった。富士山の林の中は、恵みを与えてくれるだけでなく、自然が作り出す最高の庭園である。