2025.03.08（土）木漏れ日

大船渡市の山林火災は11日目を迎えました。今日も一部地域で避難指示が解除されましたが、ニュースの中で自宅に戻った方で外に放して置いて行った猫の名前を呼ぶと居たんですねえ。ちゃんと家を守っていたようです。普段は知らない人が来ると逃げるようですが、カメラを向けてもおとなしくしていました。人が恋しかったんでせうかねえ。
そんな中ではあるが、文化会館でHALL DE CINEMA音響体験上映会があり、素晴らしい作品を良質な音響でお届けします！と映画「PERFECT DAYS（パーフェクトデイズ）」を鑑賞です。役所広司が主演で2023年12月から１年間も異例のロングラン上映された作品で、約90の国と地域で上映されたようです。タイトルを日本語訳すると”完璧な一日”とでもなるのでせうか。
東京スカイツリーに近い古びたアパートに住む中年のトイレ清掃員は薄暗いうちに目をさまし、毎日同じ手順で身支度をして、朝飯変わりに缶コーヒーを買ってワゴン車に乗り込んで仕事場の公園に向かいます。いつも簡単な昼食をとる神社の境内では木々を見上げて写真を撮る。仕事が終わった後は銭湯に行ったり、浅草の日本最古の地下街（一度行ったことがあります）に行って、食堂屋で焼酎とキュウリが夕食変わり。眠りにつくと何か変な映像が流れましたが、その日に目にした光景が重なり合っている夢みたいです。毎日その繰り返しで日々が過ぎて行きます。最後のシーンでは、いつもどおり仕事に向かう車の中で、清掃員の表情には涙と笑いの交錯する感情が溢れかえっている映像。凡人な私は今一良く分かりませんでしたね。平凡な一日でも色んな事があるなって感じですかねえ。ちなみに、行きつけのスナックのママ役で石川さゆりとその元夫役で三浦友和が出演していました。
そして、エンディングの字幕の最後に「KOMOREBI」とあって、木漏れ日（きもれびではなく”こもれび”と読む）ですが、昼食場所の境内ではいつも木漏れ日が差していました。英語では木漏れ日に該当する言葉や概念が存在しません。木立に差し込む日の光の様子を、日本人らしい情緒的な言葉で表現したものなようです。この映画監督はドイツ人で日本独特の表現をあらわしたかったのでせうか。