晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

『パッチギ! LOVE&PEACE』

2007-06-02 20:22:48 | Weblog
 『パッチギ! LOVE&PEACE』(井筒和幸監督作品 シネカノン 2007年)を札幌ファクトリーユナイテッドシネマで観賞。

 2005年の前作は観ていないが、舞台は1974年東京。在日2世3世が、この国の根深い差別の中で懸命に生きる姿を描く。全くタブーのない台詞を役者に語らせることで、我々の中の喉につっかえたような偏見や蔑視を吹き飛ばす。

 難病に侵された子どものために、命を顧みず危険を冒す父親、その子の治療費と狭い世界を飛び出すため芸能界に飛び込むその妹。この作品で描かれた芸能界の薄汚い裏面は、ほとんど真実に近いのでしょう。

 親子、家族、友人のつながりの尊さは言うまでも無いが、この国の過去がこのような在日社会や差別意識を生み出した罪深さは、消し去ることのできない歴史上の汚点なのでしょう。



 キャスティングもすばらしく、妹役の中村ゆりは魅力的、兄役の井坂俊哉、友人役の藤井隆らの演技も良かった。



 二重丸のお薦め作品だが、この日の観客は1回切りの上映で10人ほどで、打ち切り日の近いことが予想される。




 
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