時が滲む朝楊 逸文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
この本は、芥川賞受賞後すぐに買って読んだのだが、ここに書く暇もなく過ぎていた。
内容は(NHK週刊ブックレニューで今朝やっていたので、そこから以下パクリ)
天安門事件で挫折した、若者たちの半生を描いた物語です。
1988年、中国西北部の名門大学に合格した幼なじみの梁浩遠と謝志強。学問と愛国心に燃える二人は、情熱に突き動かされるまま、民主化運動に身を投じてゆきます。
天安門事件での敗北感と大学から下された退学処分、そして友の裏切り…。政治や経済の激しい変化に主人公の紆余曲折を重ねながら、理想と夢をくじかれた中国の若者の痛みと希望を力強く描き上げました。
時と場所と情景は全く異なるが、先に記した「望みは何と訊かれたら」(小池真理子)と空気は似ている。特に、脇役として登場し、消息不明となっていた恋人の女性のさっそうとした姿との再会は、突然、小説をスイッチしてもいいものかもしれない。
もっと長編にして、もっとこころの機微をえぐり出せば、圧倒的な小説になった気もする。小池真理子と比べるとちょっと物足りないか。