楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

たそがれのカーチェイス(最終回)

2007-04-15 08:20:13 | 生活
あれれ?
敵の運転手が、降りて来てこちらへくると思いきや、海辺の闇へ消えていく。
<ん?敵は一人、こちらは4人。勝てないと見て武器となる何かを探しにいったか?!>
「警戒を解くな!車から出るな!」
こちらは老人が一人、女性が一人、大きいが肉弾戦の経験があるとは思えない優秀ドライバー、そしてどう見てもけんかっ早く、ひょっとしたら相手をぼこぼこにしてしまうかもしれない柴猿君。
へたをすると過剰防衛になること間違いなし!
戦わずして完全勝利のために be patient.

そして、運転手が闇の中から戻って来た。
<ん?手には何も持っていないな?>
転回した車を発進させた。
こちらへ来る!
正面を向いて対峙した。
敵は、繰り返しクラクションを鳴らす!
「動かすな!」
<最悪、車をぶつけて突破する気かもしれない!>
再び緊張状態となった。もはや一刻の猶予もない。
「パトカーはまだか?!」
まだ見えない。
110番への電話を再びつないでいる。
「相手は突破しようとしています!」「早く来てください!」
どんどん近づいてくる。
「パトカーのライトが見えたら教えてください!!」
電話の向こうでも緊張している様子が目に見えるようだ。

<もう駄目か!>
ーーー
その時、暗闇の中に赤いランプの点灯が見えた!

「来た!」
この時の感動はまさにゴレンジャーかウルトラマン登場だ!

もう大丈夫だ!
到着したパトカーから脱兎のごとく降りて来た警察官は相手の車を取り囲んだ。
制服は極めてダサく、ヘルメットはとてもゴレンジャーなどといかないが本当にスーパーヒーローとはこのことだ。

私はしっかりと勝利をかみしめて、車を降り、連行される敵とすれちがった。

<ん?くさ!>
ぷーんとアルコールの臭いが鼻をつく。
<そうか!、酒を飲んでいたのだ。だから逃げたのだ!>

長い事情聴衆が始まった。
「一瞬、海辺へいったそうですが、見ていましたか?」
「いいえ」
「そうですか、見ていませんか?本人は海辺へ○○をしにいったといっているのですが」
警察はなにやらその瞬間を気にしている。なぜかは分からない。

上司の警察官が若い警察官に指示を出した。
「うんこがあるかどうか、現場確認してこい!」
「え!?そんな?!」
「仕事だ!」
「すいません。どうもまだ若くてまだ慣れてないもんで」

なぜ警察はこの時をこんなにも気にするのかがわかった。
捕まる寸前に一気に飲んで、
「今飲んだ。運転した時に飲んでいない」と居直る悪質なのがあるらしい。

「おまわりさんて本当に大変だ!うんこまで確認しなければならないなんて!」
一同、声を挙げて笑ってしまった。

さ!桜の薬王寺で厄よけだ!
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激週が終わる

2007-04-15 01:07:02 | 生活
新年度第2週。
今週も激務の週であった。
5日間に渡る国際プロジェクトの準備会議。
そこに研究者の交流も入る。
おろそかになる大学の教育のために吹き出す矛盾。
連日2時間程度の睡眠の連続。
昨晩はリカバーしようと、朝までやってしまった。
こちらに余裕がないと、学生につらくあたり、不満は爆発する。
でも本当に体力も時間も余裕がない。
でもこのような余裕のない時にどうするかが、人間は問われるのだろうな、と思う。
私は、まだまだ未熟者だ。学生には申し訳ない限りだ。

会議。発表者が一生懸命なのはわかるが、冗長なプレゼンを聞くのはつらい。
15分かと思ったら、40分もはなす。寝てしまう。

んで~、帰りの高速は大渋滞。
読書をしながら待つが、寝てしまった!
でも大丈夫。渋滞はつづいた。

原因はこれ。


これって火が出たら大惨事だよね!
だってトンネル内。
3台が巻き込まれたとか。
これってドライバーはどうなったのかな?
眠気は一気に吹き飛んだ。


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たそがれのカーチェイス2

2007-04-14 23:58:40 | 生活
<そうだ!カーナビだ!>
我らがレンタカーにはカーナビがついている。
田舎町では必要ないとつけてはいなかったが、いまぞ出番。
「どこですか!近くに目印はありませんか!」
110番電話の向こうで警察は叫ぶ。
「○○町ですか!」
町村合併で名前が変わっているのでピンと来ない。
<え!それってどこだ?>
ついにカーナビが動いた。
更に、優秀ドライバー君は相手の番号が分かるまで近づいた!
「番号が見えます!」
助手席に乗っていた柴猿君は、手持ちのデジカメでばちばち写真もとる。
ブログに凝り、デジカメを持ち歩くとこのようないざという時に役に立つ。
警察につながったままの携帯で番号を読み上げる。
車内での連係プレーは完全だ。
追跡は続く。

110番に電話をつないだまま、カーナービで見る場所を説明する。
「わかりました!近くにパトカーがいますので急行します!」
「いいですか!冷静に、事故を起こさないように!」
そして、相手は逃げ続ける。小康状態だ。

110番は「いったん電話を切ります。事態が動いたらすぐに電話をしてください!いいですか!あくまでも冷静に!運転手に深呼吸をさせてください!何かあったらすぐ電話してください!」

そして、敵は田舎町を離れ、海辺へつながる湖沿いの一本道へ入っていく。
日はもうとっぷりと暮れ、街灯も、月明かりもない。

<まずいぞ!敵は暗がりの誰もいないところで、反撃を試みるのか?あるいは熟知した道で逃げ切るつもりか?>
「見失うな!」

20分以上が過ぎた。
敵の赤いテールランプが長く灯り、スピードが落ちた。
そしてーー、ついに止まった!

「パトカーはまだか!電話だ!」
ヒメネズミが振り向くも、まだ見えない!
敵の車のドライバーは海岸へつながる脇道へ、バックで転回した。

<そうか!敵はこの先は行き止まりなのを知っているのか!>

「道を塞げ!絶対に道を空けるな!」
転回し、止まった敵の車の運転手の顔がこちらのライトの中にはっきりと浮かび上がった。
「まちがいない!あの淀んだ目はあいつだ!」
私は死角にいて敵の顔を見ていなかったが、ヒメネズミそして優秀ドライバー君は、敵の泥のような目としっかりと視線を交わしていたのだ。

運転席のドアがゆっくりと開かれた。

パトカーの姿はまだ見えない。
敵の右足が、地面についた。

全員の上がった心拍数が「その時に向かって」車内になりひびいている。
<ついに敵は降伏か!あるいはーー!!!>

(つづく)





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たそがれのカーチェイス

2007-04-12 01:47:16 | 人間
先週のわくわく興奮実話です。

あ~、疲れた。調査を終えた。
「さ、これらから温泉へ行くぞ!」
四国の古い田舎町、やっと車がすれ違うことのできる細い道。
我れらが優秀なドライバー院生は、止まった。
すれ違い時の原則、<避けるに容易な方が動け、さもなくば相手を動かせ>を確実に実行している。
相手は下がらない。
<あれ?後ろに広場があるのに?>
運転手後ろの席にいたヒメネズミは、すれ違いさまに、どろんとした目の運転手の顔をはっきりと見た。
バリバリバリ!
「うわ!やりやがった!」
皆、後ろを振り向く。
相手の車が、そのまま走り去っている。
「???なんじゃあれ!止めろ!逃がすな!」
助手席にいた、猿のように俊敏な柴猿君は一気に飛び出し、追いかけた。
「おりゃ!待て!止まれ!こら!」
猿叫である。
しかし、敵は曲がり角の先へ消えた。
柴猿君、全力で回転数を上げても、コンパスの長さの宿命には勝てなかった。
「車を切り返して追え!」
優秀ドライバー君は、切り返し、追い始めた。
曲がり角で柴猿君を拾い、
「どっちへ逃げた?」
「右へ曲がってーー」
「よっしゃ!いた!あれだ!」
相手の車はまた走り始めた。
そして、たそがれのカーチェイスがはじまった。
敵は狭い田舎町の路地裏のような道を逃げ回る。
ブブ!ブブブ!
クラクションをいくら鳴らしても、止まらない。
明らかに逃げている。
「くそ!意識的当て逃げだ!許さん!」
「路地から人が飛び出すとやばい!気をつけろ!」
「相手のナンバーが見えるところまで近づいて、写真だ!」
「そうだ!110番だ!」
その時、私の脳裏には、昔カリフォルニアで、私らの側がおしゃべりをしていて追突した時のアメリカ人の対応が浮かんだ。
相手は決して車から出てこなかった。電話をしている。そしてすぐにパトカーがやって来た。にわかに相手が出て来て、冷静に処理された。私らはボディーチェック。(とほほ。なんせ、アメリカでは皆、鉄砲を持っている。汚いアジア人が4人も乗っていたら恐れられるよな、と思った。その時運転していたのは今では極めて有名なこの業界の教授なのだが)。

私には相手の車に何人乗っているのか、気になった。カリフォルニアの時とは逆だ。
正義は我らに有り!しかし、屈強なおじさんが複数いて、居直った時、まずい!

110番がつながった。
電話の向こうで、叫んでいる。
「とにかく2重事故を避けてください!深呼吸をしてください!」
<ん、こちらの判断と一致している。その冷静さはある。>
やがて敵は、人里離れた海辺への道へと我々を引き込んでいる。
相手は何人いるか、まだ確認できない!
日はもうとっぷりと暮れた。
<やばい!人のいない暗がりに引き込んで、居直るつもりか!>
「いま!どこですか!」
110番の向こうから叫ぶ声が聞こえる。
しかし、よそ者の我らには、わからない。説明できない。
<まずいぞ!>

つづく


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春の渚と可憐な春花

2007-04-09 02:33:56 | 自然
新年度はいきなりフィールドから。
ぽかぽか陽気で昼に太陽に顔を向けて居眠りしたら、鼻先も唇も顔がずるむけ。
いやはや。
酒酔い運転者当て逃げ、追跡、逮捕!騒動なんてのもあったけど(私たちではありません、私たちは追いかける側)
そして、夜は寒くてぶるぶる、の中で内から(?)暖めるしかなかったけれど、
やはり自然は最高です!
ネットもつながらず、メイルに踊らされる必要もない世界ってやはりいいね。
んでー、1週間お休みでした。
では、フォト6点。


今年の阿波はいいかも


春の大潮、渚はおだやか。琴の名曲「春の海」が聞こえてきそう。

そして野は、

これだよね春は、「菜のは~な、畑に~~」


「すみれ~のは~な、咲く頃~~」


「れんげ~~、の花は~~」?? って歌あったっけ?


日陰に怪しく咲くシャガ。
どうしても「シャガール」って記憶に沈殿していてね。いつも間違ってしまう。
この花、大好き!
皆、表で太陽を満喫する春なのに、日陰で白く咲くなんて、シャンソンかカンツオーネが似合いそう。
なんか、似合う歌ないかな~~。
ディーオ コメンティ アモーレ ミオ~~
「愛は限りなく」かな~
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