異形の仲間たち見聞録

私が見てきた精神疾患者たち

小説『呆け茄子の花 その十』

2016年05月05日 01時59分26秒 | 小説『呆け茄子の花』

尚樹が剣道にエネルギーを注ぎ込んだ影響で道場生は40人を超えた。

それ以前は、2人であった。

40人を超える道場生全ての名前を覚え、ひとりひとり熱心に指導した。

尚樹は、今までの指導者とは違い膝を床に着け道場生と

同じ目線で個別に教えることを心掛けた。

他の道場と比べて初段への合格率が高く、多く輩出した為、

「初段製造工場」と他道場から言われた。

道場と会社での尚樹は、「明・暗」であった。

さて、会社を辞めた尚樹は今後のことをどう考えていたのだろう。

ひとことで言うと「ノープラン」であった。

自然に考えれば、「再就職だろう」と、おぼろげに思っていた。

そこで最近知り合った友人Y氏にアドバイスをもらった。

「社会人入試で大学入ってみれば?」というものだった。

 

その十一に続く

 

 

 

 

  

 

 

 

 



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