軽自動車のメリットとデメリット
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今回は、軽自動車の購入を検討している方のために、軽自動車のメリットとデメリットを詳しくご紹介します。軽自動車と普通自動車の違いや、軽自動車の新車・中古車の価格相場もご紹介しますので、自分に合ったクルマ選びにぜひお役立てください。
この記事の目次
軽自動車って、どんな自動車? 普通自動車と何が違うの? 軽自動車本体の価格帯は? バリエーションが増えてきた軽自動車! 軽自動車を持つメリットは 軽自動車を持つデメリットは どんな人に軽自動車は向いている? まとめ |
関連情報
ボディタイプ:軽自動車軽自動車って、どんな自動車?
「軽自動車って、どんな自動車?」と聞かれると、答えに困ってしまう方も多いのではないでしょうか。街中を走行している車両の中で軽自動車は、他のボディタイプと違い、黄色いナンバープレートを装着しているため見分けるのは簡単ですが、もちろん、明確な定義が定められています。
現在の軽自動車の規格は、ボディの全長が3.4メートル以下、幅が1.48メートル以下、高さが2.0メートル以下と決められています。また、排気量は660cc以下です。軽自動車に乗車できるのは運転手を含めて4人までで、それ以上乗車すると法律違反となってしまいます。
ただし、乗車人数については例外もあり、12歳未満の子どもであれば、3人で大人2人と換算し、計5人乗車できることになるのです。しかし、シートベルトは4人分しかありませんので、チャイルドシートを利用するなどして安全面を十分考慮することが求められます。また、軽自動車の最大積載量は人も含めて350kg以下とされています。
普通自動車と何が違うの?
普通自動車は、道路交通法上と道路運搬車両法の2つの区分があります。
道路交通法上では、車両総重量3,500kg未満、最大積載量2,000kg未満、乗車定員10人以下をすべて満たすクルマを普通自動車としています。道路運搬車両法では、小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車および小型特殊自動車以外の自動車とされています。
クルマの大きさが違う
軽自動車のボディの全長が3.4メートル以下、幅が1.48メートル以下、高さが2.0メートル以下と決められています。これに対して、小型乗用車の規格が、全長4.7メートル以下、幅1.7メートル以下、高さ2.0メートル以下で、排気量が660ccを超え2.000cc以下と定義されており、この基準より1項目でも上回ると普通自動車に区分されます。
軽自動車は、普通自動車に比べて、ボディの大きさ(全長・全幅・全高)が小さくなっています。
乗員人数が違う
軽自動車の乗員人数が大人4人までに対して、普通自動車の場合は最大10人まで可能と定められています。軽自動車は、普通車に比べて乗員人数が少ないことが挙げられます。
税額が違う
軽自動車の自動車税は一律10,800円で、排気量による金額の違いがないのに対して、普通自動車は排気量によって自動車税の税額が変わります。総排気量が一番少ない区分の1リットル以下でも、29,500円の税額になります。
軽自動車本体の価格帯は?
ここでは、新車、中古車の本体価格の相場と、軽自動車税についてご紹介します。
新車価格の相場
軽自動車の新車価格は、車種や性能によって違います。
<人気車種費用例>
・ホンダ N-BOX:新車価格相場:138.6~200.7万円
・スズキ ワゴンR:新車価格相場:107.9~154.3万円
・ダイハツ タント:新車価格相場:122.0~187.4万円
中古車市場の相場
軽自動車は、中古車でも値下がりしづらいのが特徴です。そのため、中古車であっても高額な車種も多く、新車価格とほとんど変わらない場合もあります。クルマの状態や年式によっても価格が変わりますので、相場にも開きがあります。
<人気車種費用例>
・ホンダ N-BOX:中古車価格相場:13.8~198.9万円
・スズキ ワゴンR:中古車価格相場:0.1~219.8万円
・ダイハツ タント:中古者価格相場:0.1~200万円
※最新相場(2019.8.20現在)
軽自動車税はいくら?
軽自動車税は、一律料金となっており、10,800円です。毎年4月1日時点で軽自動車を所有している場合に課税され、4月から3月までの1年分を納付します。
バリエーションが増えてきた軽自動車!
軽自動車に人気が集まる理由の一つに、デザインのバリエーションが挙げられます。一昔前には、ハッチバックセダンのようなものしかありませんでしたが、今ではトールワゴンやワンボックス、オフロードの走行も快適なSUV系などさまざまで、オシャレな軽自動車が増えています。
コンパクトであるのにゆったりと座れる居住性重視の軽自動車もあり、窮屈に感じにくい車内空間となっているものも多くあります。また、狭い場所での乗り降りにも便利なスライドドアを導入して機能性に優れている車体もあるので、自分に合った軽自動車を選びましょう。
軽自動車を持つメリットは
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ここでは、軽自動車を持つメリットについて、実用的な面や、費用面、手続きなどの容易さなどのさまざまなメリットを挙げていきます。
税金が安い
普通自動車と軽自動車の違いでもお伝えしたように、軽自動車の自動車税は、最も排気量の少ない普通乗用車よりも安く設定されているので、維持費を安く抑えられます。
また、購入時や車検のときに納付する自動車重量税も軽自動車の場合は一律で、普通乗用車よりも安くなります。
車検費用が普通乗用車よりも安い
大がかりな整備やメンテナンスが必要な場合を除く一般的な車検では、普通乗用車よりも軽自動車のほうが費用を安く抑えられる傾向にあります。これには軽自動車が普通車などと比べ、エンジンオイルなどメンテナンスに必要な資材の量が少ないことや、タイヤなどのパーツも平均して単価が安いということが考えられます。
ただし、あくまで傾向についての話になり、車検を受ける場所などによっても車検費用は変わりますので、軽自動車だからと言って必ず普通乗用車よりも安くなるというわけではありません。
有料道路の通行料金なども安い
有料道路では、普通自動車よりも軽自動車の料金を安く設定している道路が多くあります。軽自動車は、普通乗用車と比べて車体が軽いものが多く、道路を傷める度合いが少ないことから、有料道路の通行料金が安く設定されています。
燃料がわずかですむ
軽自動車は、基本的に車体が軽く排気量が少ないため、普通乗用車と比較して燃料も少なくすみ、燃費が良いクルマが多くなっています。
今では、コンパクトカーと位置付けられる普通車に近い居住性が担保
現在、トールワゴンが軽自動車の主流となっています。トールワゴンは従来の軽自動車より天井を高くして圧迫感の少ない車内空間を実現し、足元も窮屈にならないような作りを意識しています。
シートを倒して多くの荷物を積めるようにするなど、用途によってさまざまなアレンジができる、使い勝手の良い軽自動車もあります。今では、コンパクトカーにも近いほどの居住性が担保されてきています。
車体が小さく、小回りが利く
車体が小さいため、小回りが利くことも軽自動車のメリットと言えます。狭い道を通るときや対向車ともすれ違いやすく、狭い駐車場でも普通自動車より駐車しやすいでしょう。
購入・車両登録の際の手続き(車庫証明等)が不要
普通乗用車を購入する場合、国土交通省へ登録する必要がありますが、軽自動車の場合、軽自動車審査会に書類を提出するのみで国土交通省への登録は不要です。そのため、購入の際の手続きが簡素ですむのも、軽自動車購入のメリットと言えます。例えば、普通乗用車を購入するときには実印や印鑑証明が必要ですが、軽自動車の場合はシャチハタ以外の認印で問題ありません。
また、届出が必要な地域でなければ、車庫証明をとる必要もありません。
軽自動車を持つデメリットは
軽自動車を持つメリットだけではなく、デメリットも確認しましょう。
乗車人数に限りがある
軽自動車は単純に他のボディタイプに比べて車内が狭いということだけではなく、法的に軽自動車の乗車定員は4人と定められています。そのため、大人数で出かけたい方などには不向きです。
軽い車体が安全性に不安を与える
軽自動車は車体が軽いため、高速道路の走行時や事故が起こってしまったときに、普通車では助かっていたところが軽自動車だと助からない場合もあります。また、横風の影響を受けやすいので、高速道路などの走行では細心の注意が必要です。
排気量が小さいため、速度が出しにくい(坂道など上りにくい)
軽自動車は排気量の上限が660cc以下と定められています。そのため、少ない燃料ですむものの、速度が出しにくく、坂道も上りにくいといったデメリットがあります。
どんな人に軽自動車は向いている?
これまでお伝えしたように、軽自動車にはさまざまなメリット、デメリットがあります。では、軽自動車はどのような方に向いているのでしょうか。ここでは、軽自動車がおすすめな方の例をご紹介します。
単身世帯の方
単身の方で、大人数を乗せて運転する必要のない方は、軽自動車で十分快適に過ごせるしょう。
セカンドカーを持ちたい方
ちょっとした買い物など、普段使いのクルマとは別に短い距離を運転するためのセカンドカーを持ちたい方は軽自動車がおすすめです。
運転に苦手意識を持っている人
免許を取得して間もない方や、運転に自信がない方、苦手意識を持っている方は、車体の大きいクルマを運転するのは不安が大きいでしょう。軽自動車なら小回りも利き、普通自動車よりも比較的運転しやすいでしょう。
家計を意識しながらもクルマを持ちたい人
燃費が良く、普通乗用車よりも各種税額の低い軽自動車は、家計が気になるという方におすすめです。
まとめ
軽自動車は、新車価格も普通乗用車と比較すると安く、維持費も抑えられるなどメリットは非常に多いです。乗車定員が少ない、スピードが出づらいといったデメリットもありますが、単身の方やちょっとした買い物など、小回りの良さを重視したい方にはおすすめです。
近年は各メーカーからさまざまなバリエーションの軽自動車が販売されており、それぞれの車種に違った個性を備えています。どのような用途でクルマを利用したいのかを明確にすることで、より自分に合った車種を選ぶことができるでしょう。