目白駅

毎日やってくるメジロが可愛くてプリンセス　メジロと呼んでいるが完全に我が家の小さい庭に居座っている。プリンセスは今日もいい声で鳴いている。鳴き声から判断すれば♂だろうからプリンスと呼ぶべきかも知れない。時折夫婦者がやって来たり数匹の家族でやって来る時もあるがあの容姿からしてプリンセスと呼ぶ方が似合うと思っている。
最近ではジョウビタキやオナガの集団も遊びに来るが、長時間遊んでくれるからやはりメジロが大好きだ。新しいミカンと置き換えるとどこからかすぐさま飛んでくる。目より鼻の方が探知する力があるのだろうか。不思議でもある。

★珍しく夫婦のメジロがやってきた★

実は爺は昭和３２年から３８年まで東京で生活していました。ちょうど東京タワーが完成し、ボーリングが青山あたりに出現した頃だ。その内５年間ばかりは山手線の目白駅を利用していた。目白駅から学習院の反対側に歩いて２０分くらで下落合２丁目であったことは記憶している。静かなところで台所が付いた６畳一間だった。全部で１５所帯くらいあったと思う。
そこの一間に高校時代の３人の友人と自炊生活をしていた。２年後に弟が上京して来たので別の部屋を借りたが、今思うと奇妙な生活を送ったものだった。１９歳から結婚するまで青春時代を送った目白駅周辺への懐かしさもメジロ大好きの原因かもしれない。

昨年暮れあの当時、一緒に生活していた相棒に不幸があって尋ねたら彼の後輩や親戚も集まっていた。数十年振りに会った一人が、あのアパートの話をしてくれた。最近のことらしいが懐かしくて訪ねたら更地になっていて,目白通りの八百屋と精肉屋・が残っていたとのことだったが昔の思いではほとんどなくなっていたそうである。半世紀昔のことだから当然だろう。先日、テレビで見た「３丁目の夕日」みたいな昭和のよき時代だったから。

★５年間住んでいた目白駅と下落合二丁目周辺★



アパートの前に可愛いお嬢さんが居て、女優さんになったが、気楽に一緒にマージャンをしたりして、時折tテレビにも出ていたが今はもう可愛いおばあちゃんになっていることだろう。テレビ時代の幕開け期だったから苦労もされたことだろうが懐かしい女性の一人だ。「生江」さんと呼んでいたが・・・多分これは本名だろう。

目白駅から左手に折れて帰るのだが途中地下に降りていくスナックが在った。コの字型にカウンターがあって若い女性と語り合うのが楽しみの一つでもあった。和ちゃんと言う劇団の研究生と言う人が居てその人との会話が楽しかった。もう一人凄い美人が居て今思うと山○陽子さんではなかったかと思っている。そこに独特な角帽を被った学生さんがよく来ていた。和ちゃんと話しながら対照的な彼女か気になったが今更態度を変える訳にはいかず横目で良く眺めていた。

ところが数年後、角帽の彼と広島で再会したのだから、人生は不思議である。証券会社から社長がスカウトしてきたらしい。然も、かれは同じ営業部門の隣の課の課長で来たのだ。それからの８年間何の因果か彼との長い闘争が始まったのだった。

今、毎日遊んでいるメジロがあの目白駅を思い出させ、人との出会いの不思議を古希を迎えてかみ締めているから不思議である。爺が門司の仕事に区切りをつけて、当時の職場の先輩の誘いで広島に行って彼との出会いの不思議は又改めて語ってみたい。


　　★元旦に里帰りした愛知の孫たちと入れ替わりに尋ねて来たメジロ達★

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