郵政問題で、鳩山総務相が辞任し、西川社長の続投が決まりました。
この問題をどの様に決着する最も適切な方法は筆者の浅知恵では解りませんが、郵政民営化問題が様々な人々の利害に影響を及ぼしていると感じた事件でありました。
鳩山前総務相が提起した「かんぽの宿」問題は、その処理方法の不正(または不適切)さでした。鳩山さんは本来郵政民営化に賛成(少なくとも麻生首相よよりも)であり、よくいわれる総論に賛成し、各論に反対したのでした。当初の発言では、「不正があるなら、野党に糾弾される前に与党で処理したい」というような内容だったと記憶しています。インテリジェンスの分かる方だなと感心したものです。不正があるなら郵政民営化推進にインパクトがあります。不正を質し解決しなければ、郵政民営化は後退しかねません。
しかし、この問題は郵政民営化推進・反対論に変質してしまいました。
郵政民営化反対派は鳩山氏を支持し、推進派は批判を始めたからです。メディアもそれに乗ってしまいました。
また、民主党の支持団体(組合)は郵政民営化反対しているので、話がややこしくなります。郵政会社の職員は職員に厳しい西川社長の辞任を支持していたと考えられます。
したがって、問題の収拾は困難を極めたと予想されます。
鳩山さんは主張が通らず辞任してしまいました。
鳩山さんはそのコメント通り、スッキリさわやかでしょう。これで終わった訳ではないわけですから。
以下の読売新聞の記事を読むにつけ、
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090613-OYT1T00127.htm?from=main1
「正しい事が通らない」と最も感じているのは麻生首相ではないでしょうか。
何かもっとうまいやり方はなかったのでしょうか。残念です。