はぎやまのりへいの日常

読書、映画、美術展、そしてキャリア教育。
好奇心と愛で書き綴ります。

Vol.6 ノルウェイの森

2009-05-11 05:52:41 | 文学
僕が大学生の頃、80年代の終わりにベストセラーになった小説。文庫で安く出ていたので読んでみた。80年代後半の頃を懐かしくむ気持ちがあっただろうか。それは、清志郎の死ともつながっているのだろうか。
小説でも詩でも、評論でも、歌詞でも、ビジネス書でも、お笑いでも、魅力を感じるものは、「理解できるもの」、「共感できるもの」である。主人公を応援できること、感情移入ができることがベストセラーの条件なんじゃないかと思う。
「ノルウェイの森」が書店で平積みされていた頃、確かにこういう雰囲気の小説が流行っていた気がするし、当時は僕もそういう流行を洒落ていると感じ、好んでいた。
愛情が深いわけでもなく、特別優しくもなく、強い思いもなく、夢があるでもなく、特別な能力があるのでもなく、努力家でもない。そんな主人公が女の子にモテるという簡単に言えばそんな筋の小説。登場する女性たちは、チャーミングというよりは下品で、別にこの人たちに好意を持たれなくてもいいやと思うし、主人公の大学生のどこに魅力を感じるのかが理解できない。時代性なのかな。

Vol.5 エリーゼのために

2009-05-06 22:40:36 | 音楽
どっかのヤマ師が 清志郎が死んでるって 言ったってさ
あきれて物も言えない

高校生の時、初めて日本武道館へ行った。T君とM君と3人で。12月に。RCサクセションのコンサートだった。
T君に借りたカセットテープをダビングしようとして失敗して、曲を消してしまった。こっそりそのレコードを買って、曲を録り直した。RCサクセションの「PLEASE」というアルバムだった。
エレキギターを買って初めて練習したのは「雨上がりの夜空に」だった。初めて弾いたギターソロは「たとえばこんなラヴ・ソング」。小学校の同級生のM君の弾くその曲がやたらかっこ良く見えたから。
ベランダで洗濯物をしていた母親が、アクビして口がでっかくなったり、居眠りして目が小さくなったりという歌詞をやけに面白がった。「トランジスタ・ラジオ」を聞く日はいつも晴天だった気がする。
下宿の窓の前を毎日「雨上がりの夜空に」を口笛で吹きながら通っていく少年がいると従姉が言っていた。やけにできすぎた話だと思うけど。
コーノちゃんとRCサクセションの曲をコピーしてデモテープを作った。「ヒッピーに捧ぐ」という名曲。「スローバラード」が収録されている「シングルマン」に入っている。
もう1曲、僕が好きなので「演らないか?」とコーノちゃんに言ったら、「ずっと1音だけ淡々と弾くのはキツいよ」と言われて、あらためて聞いたら確かにギターはずっと1つの音だった。赤い宝石や靴を集めてハート型を作ったジャケットがやたらカッコ良い「ハートのエース」というアルバムに入っている「君を呼んだのに」。
国分寺に住んでいた時、大学をサボって国立に「多摩蘭坂」を探しに行ったけど、とうとう見つからなかった。
「ニューヨークスノー」という曲が好きで、そのイメージでクリスマスソングを作った。20歳の時だった。
清志郎の「ルービーチューズデイ」と「スタンドバイミー」が聞きたくて買ったCDは、従姉に貸したら二度と帰ってこなかった。清志郎&RAZOR SHARPSのアルバム。ライブアルバムとあわせて2枚。

OH BABY ある朝、清志郎がいなくなったら
何万人のロックファンがダメになるんだろう。