生活は忙しいけれど、僕のクリエイティブな精神まで忙殺されてはいかんと、強行に美術展をまわってきた。
まずは東京都庭園美術館で開催されている「20世紀のポスター(タイポグラフィー)」。
東京都庭園美術館へ行くのは初めてだ。なかなかの雰囲気だが、部屋一つずつがあまり広くないので人が混んで見づらいのが残念。
バウハウス、DADA展のポスターから、ウォーホール、ポール・ランド、マックス・エルンスト、ベン・シャーンなど見どころも満載。
横尾忠則のポスターもあったが、日本人では浅葉克己のポスターが良かった。
10年前に新宿伊勢丹にあった美術館でやはり同様の展示があり、その時も僕は行っているので、家に帰ってから図録を比較したら重複している作品がほとんどだった。
なるほど、だから知ってる作品が多かったのか。ベン・シャーンもポール・ランドもすでに見ていたと云うわけだ。
だけど10年前とは僕の方が、知識や、好み、感じ方が変わっている。印象に残る作品も違うのだろう。
トイレもいい雰囲気。Ifoというメーカーの便器がクリエイティブな感じだった。
そのあとはBunkamuraに移動して開催がスタートしたばかりの「フェルメール(地理学者)とオランダ・フランドル絵画展」を観る。
宗教画、肖像画、静物画、風景画と絵が分けられていてわかりやすい。点数はそれほど多い印象はなく、ゆっくり見ても30分で充分観終わる。
この間の上野のフェルメール展と比べると少し物足りないかも知れない。
比較的最初の方のコーナーにフェルメールの「地理学者」は展示されている。
縦50cm×横40cmくらいの割と小さな作品だが、展示の仕方が良いのか、展示されているコーナーに行くとぱっと目に入ってくる。
地理学者が来ている服の色が青で、なるほどこれがフェルメールの青かと感心。その青に隠れて印象は薄いが黄色も美しい。
青と黄色が中心のフェルメールらしい絵だと思った。
まだ開催が始まったばかりの平日で、全然混んでいないという訳ではないけれど、まあまあじっくり見ることができて良かった。
肖像画の一角にバーレント・ファブリティウスという画家が描いた自画像がある。
長男が一緒に来ていたら「お父さんマイケル・ジャクソンだ。」って言っただろうなと思ってにやにやしてしまった。