はぎやまのりへいの日常

読書、映画、美術展、そしてキャリア教育。
好奇心と愛で書き綴ります。

Vol.258 まずいスープ

2013-03-31 22:30:02 | 


僕はスープ好きなので、タイトルに魅かれて読んでみた。

感想を言うと、
登場人物が個性的過ぎて、
漫画のようだ、
と思った。

僕自身は
ルールを守ることを尊重する、
極めて常識的で計画的な人間で、
この小説の登場人物のように怠惰で自由で成り行きで生きていける人たちには
基本的には共感しない質なのである。

だから、
漫画を読むように、
自分とはかけ離れた人たちの話、
と思って読んだ。

そんな中で、
僕が付箋を貼った箇所、
つまり、なんとなく共感したシーンがある。


「マイナス人間とマイナス人間が掛けあわさって、
 どうでもいいプラスの空気が生じているみたいで、
 飲み込まれてしまうと結構居心地が良い。」

そんなこともあるか、
なんてね。

Vol.257 子どもとスキーinハンターマウンテン

2013-03-30 05:44:54 | ライフ



1月に、今年の前半の目標を手帳に10項目くらい書き出した。

その中に「スキーツアー(家族)」という項目がある。

1月におやじの会のスキーツアーに参加した。
おやじの会でのスキーは今年が2回目で
いろいろハプニングはありながらも楽しかった。

子どもは、まあまあ滑れたようだが、
今シーズンをもう少し好い感じで終わりたいらしい。
「今年もう一回行きたい」と言った。

家からは浦和のICがすぐなので
東北道でいく那須塩原のハンターマウンテンが行きやすい。
2時間30分~3時間で辿り着く。

塩原温泉に1泊して2日間滑るという計画もあったけれど、
妻は「そんなにスキーはやりたくない、というか全然行きたくない」と言うし、
「温泉も別に入りたくない」らしく「二人で行ってきて。」ということになった。

次男はおやじの会のスキーツアーに連れて行っていて、ソリあそびも楽しかったし、
僕が長男と滑るためにあずけた託児所も結構楽しかったらしいので、
午前中は長男をスクールに入れて次男とソリあそびして、
午後は次男を託児所にあずけて長男と滑る、という計画でいたけれど、
妻も長男も「次男に内緒で行くほうが良い」というので、可哀想だなあと思いながらそうした。

まあ、妻と次男が一緒に実家にいけば、お義父さんもお義母さんも喜ぶし、
僕も長男と二人きりで出かければ、いろいろ話もできるだろう、
と思った。

今年になってから長男はミニバスがあまり楽しくないらしく、
サボりたがるし、できればヤメたいみたいなことを言う。
理由は特になくて、あえて言えば、
レゴで遊んでいる方が楽しいし、楽しく遊べる時間が削られるから、
なんて感じだったので、「しっかりしろよ」と少しガッカリしていたのだけど、
実は子どもなりに理由があったことがわかった。

うちの子はあまり上手じゃないから、
主力のチームメイトに怒られたり、嫌みを言われたりするようだ。

どこの社会でも一緒だけど、
自分は頑張っているのに、他の奴は頑張っていないと考える人がいる。
もちろん頑張りの度合いに個人差はあるけれど、
それぞれはそれぞれなりに頑張っていたりするものだ。
それを個人の価値観のものさしにあてはめようとすると、
うちの子のようにモチベーションが急下降して「やめたい」となる。
いくら個人としての能力があったとしてもチームをまとめることができない人がいる。

会社でも同じこと。
というか、そういう人ってつまり子どものままってことだね。

勝つことは大事だけど、勝つためには個人の能力頼りではなくて
チームワークが絶対なのである。
ずっと主力で育ってきちゃう人って、
「個人の能力がすべて」という考え方になるのかも知れない。
うまくできてしまうが故の悲劇。


僕は子どもにはせめて小学校を卒業するまでは
バスケを頑張ってもらいたいと思っている。
僕と妻の子だから、資質には恵まれていないかも知れないけれど、
努力でカバーしてもらいたい。
走ればスタミナはつくし、練習すれば少しずつでも上手にはなる。

長男は割とバランス感覚は好いようで、
練習しはじめてすぐに自転車に乗れるようになった。

スキーもはじめから割と上手だった。

雪遊びをしに、ハンターマウンテンに行ったこともあるけれど、
ちゃんとスキーをはじめたのは去年のおやじの会のスキーツアーからだから、
昨日は3回目。

僕はスノーボードだけど、少し滑っただけで全身が痛くて大変。
特に太腿を中心に足腰にくる。

スキーをやれば足腰は強くなるんだろうなと思う。
足腰が強くなればバスケにも役に立つ。

長男は昨日は、午前中はスクールで教えてもらって、
午後は僕と滑ったのだけれど、最後の一本は休まずに降りようということで、
先に滑らせて、後を追いかけた。
途中、僕が一回転んで、そのあと懸命に追いかけたんだけど、
とうとう最後まで追いつけなかった。

弟とスノボにハマっていた頃、
夕食は焼肉!ということが多かった、というか決めていた。
それにならって、昨夜も焼肉。

ここからは妻と次男も参加。

筋肉もお腹もコミュニケーションも充実した一日だった。

Vol.256 映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)

2013-03-24 17:12:54 | 映画


むかしむかし、
小学生になったかならないかの弟が映画を観たいというので、お兄ちゃん連れて行ってちょーだいと母に頼まれた。映画代と電車賃と少し余分にお小遣いをもらってローカルな電車に乗って映画館のある町に。

弟が観たい映画は「ドラえもん」。

映画館は町に3件あった。
そして別の映画館では「あしたのジョー」を上映していた。
あしたのジョーを上映している映画館の前を通ったら、そっちが観たくなっちゃったんだよねオレ。
で、弟をダマしてドラえもんを観るのをやめちゃった。

たぶん、その時の罰ということで、昨年、今年と2年連続で子どもたちと一緒にドラえもんの映画を観る羽目になっているんだろう。

でも、罰というには面白すぎる映画だ。

のび太はご存知の通り勉強も運動もダメ。
根性がなくて、頑張りが足りない、基本的にはめんどくさがりで一生懸命じゃないし、ホントにダメダメな人間。
何の取り柄もないんだ、と本人も認めてる。

そんなのび太なんだけど、ドラえもんが言うんだ。

のび太くんは、
好い奴なんだ

って。

大人になって「いい人」っていわれると、褒め言葉じゃない場合がある。
「お人好し」とか、男女の話の場合は「危険じゃない人」という意味だったりする。

でもドラえもんが言う「好い奴」のニュアンスはちょっと違う。
「愛すべき」に近いかな。

勉強もスポーツもできるにこしたことはないし、
物事に一生懸命取り組むことは大事なこと。

だけど時々「好い奴」に敵わない時があるんだよね、人生って。

Vol.255 ラファエロ展

2013-03-20 13:48:54 | 芸術


春分の日。
お彼岸。
親父の命日の前日。

だけど、長男がミニバスの練習試合なので、
母親を連れてお墓参りに行くのは弟にお任せしてしまった。


僕は次男坊と国立西洋美術館のラファエロ展に。

上野は花見客で混雑していたけれど、ラファエロ展はそれほどでもなかった。

作品の点数は少なめだけど、子どもと観るにはちょうどいい。


これは何の絵?

赤ちゃんとお母さん。

これは?

寝てる人。

この絵はなんだ?

お父さん。

え、どこが?

一番好きな絵はどれだった?

赤ちゃんとお母さんの絵。

なかなかミーハーだな、うちの子。


スポーツ観戦が好き。
スポーツをするのが好き。
冬はスキー場へ。
旅行に行く。
おいしい料理を食べる。
本を読む。
パソコンで遊ぶ。
ギターを弾く。
ピアノを弾く。
映画を観る。
芝居を観に行く。
ミュージカルを観に行く。
クラシックコンサートに行く。
ロックコンサートに行く。
美術館に行く。

身近にそうした環境がなければ、自分の中に文化は根付かない。

大人にとっての環境は広範囲だけど、
子どもにとっての環境は範囲が狭い。
幼稚園児なら幼稚園と家庭が環境のほとんどだ。

だから親の役目、責任は大きい。

4歳の子どもにラファエロを鑑賞して何かを感じてもらおうなんて考えているわけじゃない。
美術館に行ったという事実、経験を大切にしたいのである。

身近な出来事としての美術館。
美術館に行くことは特別だとは思ってもらいたくない。

普通行くでしょ美術館、
という文化を彼の中に築きたい。

彼が大人になった時、
大学生くらいになった時に、
ふらっと一人で美術館に行って、
感情を揺さぶってクリエイティブを充電する、
そんな楽しみ方をしてくれたらいいな、とか思う。

Vol.254 霞が関から日本を変える

2013-03-17 22:06:53 | 




だいぶ昔のことだが、文科省の委託業務を受注したことがある。

当然だけど、計画書や報告書をしっかり出さなくちゃならなかったし、経費は細かくチェックされた。
会社では、そういう面倒な仕事は全部僕が引き受けていたしね。

そんな面倒臭さは僕の思う文科省のイメージ通りだったけど、まったく融通が利かないのかと言えばそんなことは全然なかった。
勝手なイメージで「こんな提案してもきっと通らない」と思っていたことでも、ダメ元で提案したら案外あっさり許可された、ということは多かった。

国だから融通が利かないだろう。
国は何にもわかっていない。現場を知らないくせに勝手なことばかり言っている。
って何も知らないでイメージで語っていたのはむしろ僕たちの方だった。


企業も大学も霞が関も同じで、
これじゃいけない、変えなきゃ!と思っている人がいて、そうした人たちが必死で頑張っているんだけど、そういうことをまったく理解できないで、変えようと頑張っている人の足を引っ張る人も必ずいる。

で、そうした人のことを批判する本とか、そうした人の対処の仕方とかを書いた本がたくさん出ているんだけど、当の本人たちは自分のことが書かれているとはこれっぽっちも思っちゃいない。

だいたい、本なんて読まないから。

自分が間違っているとは夢にも思っていないし、組織を変える必要もないと思っていないから、本は読まないし、ましてやセミナーや勉強会なんか参加しようとも思わない。というか必要性を理解していない。そんなことして何の得があんのって言う。ものごとを損得でしか考えられない。

「霞が関の良くないところ」として、そうしたことが書かれているけど、それは霞が関に限ったことじゃなくて、どこの世界でも一緒です。

僕はセミナーや勉強会に時々参加しているから、志の高い人をたくさん見ていて、「日本も捨てたもんじゃない」って思っているんだけど、
でもそういう場に行くから志の高い人をたくさん見るのであって、実際の社会には7対3くらいでそうじゃない人の方が多いのだと思う。

企業だからどうだ、大学だからどうだ、文科省はダメだ、国はわかってない、とかじゃなくて、どこの世界にも好い人はいるし、ダメな人もいるんだから、そうした組織の壁を乗り越えて、ぼくらは志の高い者同士で手を組んだらいい。

だから僕はプロジェクトKが企画するイベントに、次は参加しようと思うし、僕が認めているすごい人たちにも声を掛けようと思っている。

それは好いことだと思うし、何よりも自分が楽しいから。