平日の昼間から映画観るなんていい身分だぜ!って言われるかも知れないけれど、モノを書いたり、企画したり、クリエイションを仕事とする僕にとっては時間をやりくりして映画を観ることも仕事のうち。机に向かっているだけじゃ薄っぺらいものしか書けないのだ。
僕の青春の大事なシーンには清志郎の歌が流れていたんだなとつくづく思った。そして清志郎はもういないんだなとあらためて思った。
感動するには能力が必要であることに何年か前から気がついていたけど、僕もだいぶその能力が向上してきたようだ。だって清志郎の歌がスゲー心に染みる。
「君が僕を知ってる」なんて中学生の時から聴いている曲だけど、ハナレグミと清志郎が歌ってるのを聴いていたら胸が熱くなって呼吸が苦しくなった。ハナレグミもなかなかいいじゃん、って思った。
僕は大阪に転勤していた時に実は2回目の「ナニワ・サリバン・ショー」を大阪城ホールで観ている。2004年の「続 ナニワ・サリバン・ショー」。
仲井戸麗市が参加した2006年の「新 ナニワ・サリバン・ショー」。チャボと清志郎が演ったアンコールの最後の最後の曲が「夜の散歩をしないかね」だったなんて洒落てる。「スローバラード」の収録された「シングルマン」に入っているピアノとウッドベースが印象的な曲で、僕も大好きだ。この曲にインスパイアされて僕は昔「パーティの夜」という曲を作った。
高校2年生の時だったかな、友だちと3人で武道館にRCサクセションのコンサートを観に行った。超田舎者の僕は東京へ出てくることだけでも感動だったけど、武道館に行ったのなんてもちろん初めてで、僕の一生の中でものすごい意味のある一日だったと思う。今でもあの日のことをはっきり憶えている。なけなしのお小遣いで買ったコンサートのパンフレットと、今日買った「ナニワ・サリバン・ショー」の映画のパンフレットが同じ匂いがした。