ハイライト|J1リーグ第32節|vs北海道コンサドーレ札幌
75分位(ペトロヴィッチ監督談)までは、札幌に主導権を握られて苦しい展開だった。
3ー4ー2ー1の札幌のマンツーマン戦術により、マリノスは自陣に押し込まれる。
味方へのパスは難しくなり、相手のボールを奪おうとしてもロングパスを多用され、
奪えないどころか一気に危険な局面を迎えてしまう。
そんな中の前半24分、CKから菅選手の見事なシュートで先制点を奪われてしまった。
しかし、この1点で抑えたことが勝利につながった。
ハーフタイム後、ベンチは扇原を下げてサネを入れ岩ちゃんを1列前に持っていく。
フィジカルが強く、ダイナミックに動く岩ちゃんを中盤に入れ、コンサドーレの圧力を弱めたい目的だと思う。
これでキー坊は守備重視に切り替えられる。
しかしそれでも改善が十分ではないと判断して、
62分マルコスとレオを下げてアマジュンとエウベルを投入して大然をCFへ。
改善の兆しは見えるが、ゴールを奪えない。
ベンチは最後のカードを74分に切る。
テルとキー坊を下げ、宏太と健勇を投入。最前線は2トップとなった。
クロスがうまい宏太と必殺のパスを出せるアマジュン。
結果、84分、左からのエウベルのクロスを健勇が見事なヘディングで同点弾
そして88分、DF2人に囲まれながらも突破したアマジュンのパスを絶妙な飛び出しで大然が逆転弾
終盤のわずか4分の間に2得点し、逆転に成功した。
まさに監督の仕事とはこういうものだと示した、我らがマスカット監督。
勝つために、的確な選手交代と戦術変更。これぞ見事な采配だ。
対するペトロビッチ監督も独自のマンツーマンと得意の3ー4ー2ー1戦術を用い、
いわゆる4バック殺しを仕掛けて、マリノスのアタッキングフットボールを抑えこんだ。
後半、体力を消耗するマンツーマンディフェンスとマリノスの2トップへの戦術変更がなかったら勝負の行方は違う方向になっていた可能性は充分にある。
両監督の戦術と的確な選手起用。
誠に見応えのある素晴らしい試合だった。
試合後の監督会見(抜粋)
實藤・天野・エウベル・杉本・水沼、交代ででた選手たちが結果を残してくれる。そういう部分はチームにとって力になりますし、スタートの11人だけが必要なわけではありません。ここにいるみんなが一人一人必要であり、もちろん試合の流れやシナリオというのはあるかもしれません。それが思い通りにいかないのがこのスポーツですし、その中で、この5人がどれだけの力を出してくれるのか、吹き込んでくれるのか、という部分もあります。中略
自分たちのサッカーは11人だけでなくベンチにいる一人一人が、本当に全員が必要です。その中で自分たちがやろうとしていることは、みんなが向かう部分は一緒ですし、同じゴールを目指しています。スタートの11人だけでなく、交代で出た5人がどれだけもう一度力を吹き込んでくれるか、そういうところだと思いますし、自分たちの選手たちはそこをわかってくれた上で、ピッチ上で表現してくれたんじゃないかと思います。
選手は誰でもスタメンで出たい。でもスタメンは11人。
それでも交代選手が結果を出していく。
結果を出すことで、自分はチームの一員だと認識できる。
健勇のゴール後のサインは、マリノスのM? 私にはそう見えました。
苦しい試合が続く。
でも前回、今回と苦しい中から得た勝利を今後に活かしていきたい。
2021年10月16日(土) 日産スタジアム
横浜F・マリノス 対 北海道コンサドーレ札幌
2 対 1
前半24分 菅 大輝
後半39分 杉本 健勇
後半43分 前田 大然
ホント、危なかったです。
チャナティップがふかした場面なんかは失点を覚悟しました。
おっしゃる通りミシャのゲームプランは、マンツーマンが効いているうちに複数点を取ることだったと思います。
疲労で動きが鈍くなったチャナティップ、荒野、小柏の交代は、動き出しの少ないFWに変えざるを得なかったことはマリノスに有利になりました。
札幌がマリノスのようなスピードのある選手、クロスのうまい選手を交代で入れて来たら負けていたかもしれません。
うちは、運が味方し、そして選手層の厚さを監督が活かしきったことで勝てました。
「自分が苦しい時は、相手も苦しい」もうそう思って痺れる試合をモノにしていくしかありませんね。
ウチもミシャもそうだと思います。
札幌は、もう1点獲れなかったことが敗因だと思いますが、逆に言えば、ウチがよく1失点で押さえたということですよね。
何しろ、ウチが負けた時点で今シーズンが終わってしまいますから、苦しいですけど痺れます。