穏やかに…シニアブログ

日常・民話など

民話・小野小町

2019-09-12 14:51:45 | 昔っこ・民話

毎年6月の第2土、日に開催される 小町まつり(湯沢市観光協会hpよりお借りしました。

祭りのメインとなる 七小町和歌朗詠が奉納されます。

奥は小町堂です。

 

長いので、スルーOKです。

秋の日暮れ ススキが風にそよぐ道を、馬にまたがったひとりの 若い貴族が急いでいた。

京から遠い蝦夷地につかわされてきた この貴族は、長いことかかって小野の里の桐ノ木田城のたどりついた。

 

若い貴族 小野良実は、村の長の町田治郎左衛門の娘を妻に迎えた。その次の年の春には、二人の間に女の子が生まれ 小町と名づけた。
小町は 両親にかわいがられ美しく育った。小さい頃から学問を習ったが、小町はたいへん物覚えがよかった。
 
また、琴も上手であった。歌をつくるのにも優れた才能をもっていた。良実は このまま田舎におくのはもったいないと考えるようになり 
小町も田舎で一生を送るのを残念だと思うようになった。ちょうど小町が13歳の春に父の仕事が終わり、都に帰ることになったので、小町はよろこんだ。
 都に出た小町は 大きくなるにつれて いよいよ美しくなり、歌の道でもその才能は たちまちあらわれた。そこで、天皇の近くで仕えることになった。

しかし、その美しさをほかの女たちからねたまれ まもなく宮中に仕えるのをやめなければならなかった。 
宮中をやめてからも 美しい小町に都の若い貴族たちは、ぜひ妻にほしいと次々に申し込んでくる。しかし、小町は誰にもいわない心に決めた人がいた。
小町は心の悩みを歌に詠んだが その歌がまた 都の人々の評判になった。
 
都の暮らしに疲れた小町は 生まれ故郷に帰る決心をした。小町を知る人は、都にとどまるように言ったが 小町の心は変わらない。
前々から小町に思いを寄せていた 深草少将は、郡代識となって 小町のあとを追い小町の里へやってきた。
 
村に着いた深草少将は、小町の家の近くに 平城という館をかまえ 夕方になるとこっそり 小町の家の周りをまわった。そして、
毎日のように自分の思いを書いた手紙を送った。辛抱強く書き続ける手紙に 小町も心を動かされたものか、
やがて返事がくるようになった。少将はいっそう熱心に手紙をおくった。
 
「わたしは芍薬の花が大好きです。もし、ほんとうに あなたが 私を思って下さるのなら毎晩 一本づつ私の家の前に 芍薬を植えていってください。
それが、ちょうど百本になりましたら、わたしは喜んであなたの妻になりましょう」
 小町の返事を受け取った少将は 天にものぼる気持ちであった。それからは、雨の日も 風の日も 暗い夜の道を通った。
ところが、あと一本という日に 小町の母が亡くなり 小町は少将と会うわけにはいかなくなった。
 
そうしたことを知らない少将は 門を閉ざしてしまった小町をうらんだ。約束の百夜になっても 会ってくれない小町に 
少将は生きる希を失い うらみの歌を残して死んでしまった。
その後 年を取るごとに 小町の美しさもおとろえ 雄物川の向こう岸の 小高いところに
ある、洞穴にすみ自分の像を刻んだ。90歳で亡くなったと言う。

小町の木像は 今も小野の向野寺(こうやじ)に 残っている。小町が少将へ 返事をするのに 年取った小間使いに 
持たせてやったというが 御返事(おっぺし)という村は その小間使いの住んだところという。
 
花の色は うつりにけりないたずらに 我が身世にふるながめせしまに 
 
 これは、小町が 年をとってからの 歌といわれている・・・

   読んで頂きまして ありがとうございました。 (本日も歯が痛み、悶々と過ごしています(^^;
 


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ミルクさんへ (のびた)
2019-09-12 20:21:37
歯の痛み クスリを飲んでも収まりませんか
ずきずきとした痛さ 悶々としている様子がうかがわれます
早く消えて欲しいですね

小野小町伝説 あちこちにありますが この秋田が一番ふさわしいかと思っています
深草少将の話も有名ですね
福島のあぶくま洞の近くにも 小野があり ここも一つです
高校三年生 高原列車は行く の作詞家 丘灯至夫さんも ここの出身です
小野小町だけは 肖像画も像も無いとされていますが 一つだけある像は醜い老婆とも言われていますね
それが各地の伝説とも言えるのでしょう
秋田美人=秋田小町 これが響きも良いですね
ミルクさんも末裔?(笑)
返信する
のびたさんへ (ミルク)
2019-09-12 23:09:43
こんばんは。
痛み止め飲んで効いてる時間は、短くて6時間ごとにとのことですが、5時間経過したら飲んでいます。

伝説ですから、真意のほどはわかりませんが・・・ のびたさんは観光関係だったので
さすがなんでも、ご存知ですね。あぶくま洞の近くは、知りませんでした。色々教えて頂きましてありがとうございます。
秋田美人=秋田の女性が全部ではありませんの。番外編も、不美人もおりますのよ(笑) 
末裔にうまれたかったです!そしたら私の人生大きく変わっていたかと…^^;
コメントありがとうございました。
返信する
ミルクさんへ (マーチャン)
2019-09-13 09:44:04
おはようございます。
秋田の地ならではの風情でしょう。
伝説もそうですが、
自分なんかは写真屋さんですから、
ついこの女性のイデタチに目がいきます。
返信する
マーチャンさんへ (ミルク)
2019-09-13 17:23:40
こんにちは。
そうですね。こまち娘さんたちのいでたちが、写真撮る方には、興味深いでしょうね~
遠いですが、いつかどうぞ本物のこまち娘さんを📷 湯沢市という所です。
コメントありがとうございました。
返信する
小野小町 (ひろこん)
2019-09-13 20:34:14
ミルク様
読んでいくうちに、ん?この話知ってる・・・・
あっ!百人一首の小野小町だ~
民話になっていたのですね。
百人一首も好きで、お正月の遊びの一つで坊主めくりや大人の人に読んでもらって札の取り合いもしました。私の好きな歌の10枚の中に入っています。
深草少将の話、二人にとって不運でしたね。あと一日で二人は幸せになっていたかもね。。
京都にもお墓があるのですよ。
私は京都の人だったのかと思っていました。いろんなところにお墓があるのですね。それだけ注目された人だったんですね。
返信する
こんばんは (ミルク)
2019-09-13 21:19:39
ひろこん様
きっと百人一首好きのあなたなら、ご存知のお話でしたでしょうね。
伝説ですから、まことしやかに伝えてきたかもしれませんね。
京都にもお墓があるのですね。のびたさんのコメントにもあるように、あちらこちらに言い伝えが。
注目されたきれいな方だったことは、間違いないでしょうね~
返信する
小町の話、読みました (壮路29)
2019-09-14 19:19:31
面白かったっていうのは内容にふさわしくないけどよかったですよ
歯の痛み、少し濃いめの緑茶を口に含んで
ごぼごぼして吐き出してもそのまま飲んでもいいです
時々やってください
痛みに効くと思います
本当は緑茶をミルで挽いて粉にしてそれを湯呑に入れて少量のお湯を入れて少し冷まして飲むと良いのです
この時も少し口に含んだまましばらく置いて。
緑茶には殺菌作用があるんです
わたしは虫歯があって痛みが出るときやってます
痛みは治まります
返信する
壮路29さんへ (ミルク)
2019-09-14 22:39:43
こんばんは。長い文を読んで頂きありがとうございます。
歯痛は、治まりほっとしましたが、本当に辛かったです。右側が腫れて顔を洗うにも痛かったす。
緑茶を挽くミルはありますが、いままで暑くて、冷たいお茶ばかり飲んでました。
お知らせありがとうございます。今度歯痛になったら、やってみますね。
コメントありがとうございます。
返信する

コメントを投稿