30代半ばの頃、私は海外でのシュノーケリングにはまってしまっていた。
9月の中旬にタイの島に行った時の話を。
タイ行きがほぼ90%決まった時、同行する友達から電話があった。
「タイに詳しい人から聞いたんだけどさ」彼女の声は暗い。
「タイの9月って、まだ雨季なんだって。ずっとは降らないらしいけれど、スコールが一日に何度かあるらしいよ」
私たちは青い空の下、青い海でシュノーケルをやり、
疲れたら浜辺のパラソルの下昼寝をする姿を想像していた。
私はタイ行きのために、競泳用の水着まで新調した。
昔、買ったサンドレスも、やっと日の目を見ると思っていたのである。
ところが雨季と聞いて、私達の気持ちはちょっと萎えた。
別の場所に変更しようかという案も出たが
「まーー、行きゃあ何とかなるだろう」と相談がまとまり、一同は雨季をものともせず、シュノーケルやゴーグルを携えて、島に向かったのである。
飛行機の中で行く先をチェックしていて、私は改めてびっくりした。
タイは香港よりも遥か遠くにあり、訪れる島はもっと南にある。
その上、もっとビックリしたのは、シンガポールがその南にあったことだ。
ベトナムの方が香港に近い。
タイもシンガポールも、香港のすぐ近所にあるとばかり思っていた私は
「アジアは広いのね」とつぶやきながら、トランジットを含めて、8時間を移動に費やしたのであった。
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