料理教室はいつの時代でも人気があるらしい。
昔は大手の料理学校に通学するしかなかったけれど、
最近は個人が自宅を開放して少人数の料理教室を開いている場合も多い。
うちの近所でも料理教室を開いているお宅があり、
ドアの横に立てかけてある看板に、
その月のスケジュールを書いて
「ご希望の方はご連絡ください」
と電話番号も書き添えてあるのだが、いつ見ても予約でいっぱいになっている。
先生の人柄が気に入り、
雰囲気が良ければ、小規模な教室でも生徒は集まるのだろう。
先日、50代の知り合いが料理教室を開いているという知人から
「前はそうじゃなかったのに、今は生徒に教えるのが大変みたいよ」という話を聞いた。
その先生は20年前から自宅で料理教室を開いているのだが、
最近の30代から40代の生徒たちには驚かされていると、ため息をついていたというのだ。
先生としては料理の作り方を学ぶだけではなく、
マナーも一緒に覚えてもらいたいと考えている。
なのでスパイスから調合するカレーの作り方を教えた時も、
カレー皿だけではなく、アラジンと魔法のランプの、
魔法のランプのような形をしたソースポットや、
カレーをすくう、グレービーレードルも出しておいた。
ところがカレーが出来上がると、
生徒の彼女たちは、それらの食器には目もくれず、
食器棚から勝手に丼を取り出して、
そこにご飯を盛り、カレーをドバーっと一気にかけてしまった。
先生としては、主婦ばかりだし、
何も言わなくても分かるだろうと思っていたのに
みんな勝手にカレー丼にしたのである。
つづく
シミ、シワ、タルミ専門店
SOU創顔