「衣食住」という言葉があるが、
私の若い頃は生活での重要な順番は「食衣住」だった。
「食」が一番なのは、子供の頃に親から唯一の家訓である、
「ちゃんとした食事をしていれば、死んだ時も顔色がいい」をたたきこまれたせいである。
買い食いも厳しく管理されて、
駄菓子屋に行く時も親が同伴しないと許してもらえなかった。
料理好きな母親は普段の食事はもちろん、
おやつまで全て手作りだったが、
正直、私は市販のお菓子を食べたかった記憶がある。
私は母親のように料理が好きでもないし
、得意でもないけれど、自分が納得した食材のものを食べたいとは思っているので、
毎日自炊をしている。
なので優先順位が「食」なのはずっと変わらない。
ところが還暦を過ぎてからは、
「衣」と「住」が入れ替わって来て、優先順位が「食住衣」になってきた。
昔は住む場所に関して、
一応環境面で希望する条件をクリアしていれば
建物の外見も気にしないし、部屋が狭くても築年数が古くてもよかった。
それよりも着る物への関心の方がずっと強かったのだ。
ここ何年かで、これから先のことを考え、
まだ体力があるうちにと所有物を捨て続けているのだが
1昨年の冬にトラック一台分の不用品を処分しても、まだ物があるのにウンザリしている。
処分した当初は、随分すっきりしたと嬉しかったのだが、
目が慣れてくるとまだまだ物が多い。
つづく
シミ、シワ、タルミ専門店
SOU創顔