カルロス・ゴーン被告の逃亡先であるレバノンの首都ベイルートが無政府状態で荒れている。
このタイミングでのレバノン逃亡は、いかがなものだったのか。
これも天の采配。マイナスフォースはやることなすこと、うまくいかなくなる。
因果応報、自らまいた種は刈らなければならない、現実世界においても。
これからは、ゴーンさんだけでなく、今だけカネだけ自分だけで、我が世の春を謳歌していた人たちにも、そのツケは返ってくるだろう。
参照→カルロス・ゴーンの天網恢恢
「入獄しても金が自由な日本か、自由でも金が入獄しているレバノンか、どちらが良かったか、ゴーンは考えるだろう」
(レバノンの権威紙「アンナハル」英語版より)
(レバノンの権威紙「アンナハル」英語版より)
Protests turn violent in streets of Beirut, Lebanon
ゴーン逃亡のレバノンが無政府状態に、銀行も襲撃される
カルロス・ゴーン日産元会長の逃亡先レバノンが、政治・経済危機に揺れている。1月15日、首都ベイルートでデモ隊が治安部隊と衝突し、多数の負傷者が出た。
その前日にはドルの預金引き出し制限に激怒した抗議者たちが銀行を襲撃したばかりだった(編集部注:1月18日、19日にもデモ隊と治安部隊の衝突があり、報道によれば、2日間で負傷者が490人超となっている)。
反政府デモは10月半ばから続いているが、国民の怒りは銀行にも向けられている。金融危機を回避するため、多くの銀行が引き出しを月約1000ドルまでに制限しているからだ。預金者は自国通貨レバノンポンドでの取引を余儀なくされているが、同通貨は対ドルで急落している。
状況を複雑にしているのは、反政府デモの圧力により10月末にハリリ首相が辞任して以来、レバノンが無政府状態にあることだ。12月にディアブ元教育相が新首相に指名されたが、組閣には至っていない。
一方で混乱の元凶であるハリリはデモを「受け入れ難い」と非難し、ベッリ国会議長はデモ隊の狙いは「国を破壊すること」と発言している。
<Newsweek日本版 2020年1月28日号掲載>