1990年代から使われだし、現在は世界規模でミツバチがいなくなってしまう原因ともいわれるネオニコチノイド系の農薬。この農薬の使用について、EUは事態を重く見て、使用を禁止するとした。
(参照:EU、新たなネオニコ系農薬の使用を制限byオルタナオンライン)
それは、疑わしきは使用せずというEUの賢明な判断だと私は思うが・・・
原発推進の経団連の米倉会長は、農薬を作っている住友化学の会長さんでもあるが、この会社は、EUの勇断を批判している。
(参照:住友化学、「EUのネオニコ規制は行き過ぎ」と反論byオルタナオンライン)
こういう会社の会長が日本の経済会のトップなのだから、ネオニコ系農薬は日本では依然として使われているのだ。
市販の13種類の国産ハチミツ、調査したすべてのハチミツから、ネオニコ系農薬の一部が残留していたことがわかったとしても、日本の現状では、当然のことだろう。
以下、東京新聞より。
水田近くの植物の葉の上で水を飲むミツバチ
(愛媛大の河野公栄教授提供)
写真:東京新聞
なお、ネオニコ系の人体への影響については、こちらで詳しい。
ネオニコ系農薬・殺虫剤の基礎知識
(NO!ネオニコ)
我が家で、まだ無農薬野菜の宅配を利用してなかったころ、農薬は洗うと落ちる、と言われて、流水で一生懸命洗っていたものだが、ネオニコ系は、水溶性で内部に浸透するので、洗い落とすことが出来ないという。・・ということは、自衛できない農薬ではないか。
農薬にかぎらず、日本は経済最優先のあまり、環境は二の次、人間の体もどんどん劣化させられている。技術立国だかナントカ化学だか知らないけど、カガクの脇が甘すぎる。
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「ミツバチ大量死はネオニコ系農薬と強い相関」、金沢大学の教授らが論文発表
農薬と子どもの発達障害の関係
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それは、疑わしきは使用せずというEUの賢明な判断だと私は思うが・・・
原発推進の経団連の米倉会長は、農薬を作っている住友化学の会長さんでもあるが、この会社は、EUの勇断を批判している。
(参照:住友化学、「EUのネオニコ規制は行き過ぎ」と反論byオルタナオンライン)
こういう会社の会長が日本の経済会のトップなのだから、ネオニコ系農薬は日本では依然として使われているのだ。
市販の13種類の国産ハチミツ、調査したすべてのハチミツから、ネオニコ系農薬の一部が残留していたことがわかったとしても、日本の現状では、当然のことだろう。
以下、東京新聞より。
水田近くの植物の葉の上で水を飲むミツバチ
(愛媛大の河野公栄教授提供)
写真:東京新聞
蜂蜜からネオニコチノイド系農薬 ハチに悪影響懸念
2013年8月19日 (東京新聞)
日本など各国で広く使われ、ミツバチ減少との関連が指摘されているネオニコチノイド系農薬の一部が市販の国産蜂蜜中に残留していることが、河野公栄(まさひで)愛媛大農学部教授らの研究チームの分析で18日、明らかになった。
人は蜂蜜を食べる量が少ないため健康に問題がない濃度とみられるが、ミツバチへの悪影響が否定できないレベルという。河野教授は「ミツバチが長期間にわたって蜂蜜を摂取した場合の影響について、詳細な検討が必要だ」と指摘している。
研究チームは市販13種の蜂蜜で、ニテンピラムやアセタミプリドなど7種のネオニコチノイド系農薬の濃度を調査。ニテンピラムやアセタミプリドなど7種のネオニコチノイド系農薬の濃度を調査。アセタミプリドがすべての蜂蜜から検出され、最高は1ミリリットル当たり5、9ナノグラム(ナノは十億分の一)だった。ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムも一部から検出され、最高はチアクロプリドの同17ナノグラムだった。
得られたデータを基に、ミツバチの影響が大きいとされるチアメトキサムの生涯摂取を試算すると、短期間に摂取した場合にミツバチの半分が死ぬ量(半数致死量)の約二分の一に達するとの結果になった。すぐに死ぬことはないにしても、何らかの悪影響が懸念されるという。
■影響調査が急務
山田敏郎・金沢大学教授の話
ネオニコチノイド系農薬の残留基準値は、蜂蜜では定められていないため、国が決めた一律基準の〇・〇一ppmが適用される。今回、検出された濃度はこの値の五分の一以下なので、国の基準から判断すれば、通常の摂取量では人間の健康には問題のないレベルだろう。だが、ミツバチにとっては、かなり濃度が高いので影響が懸念される。詳しい汚染実態やミツバチへの影響の研究が急務だ。
<ネオニコチノイド系農薬> タバコに含まれるニコチンに似た物質を主要成分とする農薬の総称で、1990年代から殺虫剤などさまざまな用途で使われる。神経の働きを阻害して昆虫を殺す。各国で多発するミツバチの大量死や消滅との関連が指摘され、欧州連合(EU)の欧州委員会は5月、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムの3種の農薬を、12月から当面2年間使用禁止にすると決めた。農薬メーカー側は「科学的な結論が明確になっていない中、多くの反対を顧みずに実施され行き過ぎだ」と反発している。
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2013年8月19日 (東京新聞)
日本など各国で広く使われ、ミツバチ減少との関連が指摘されているネオニコチノイド系農薬の一部が市販の国産蜂蜜中に残留していることが、河野公栄(まさひで)愛媛大農学部教授らの研究チームの分析で18日、明らかになった。
人は蜂蜜を食べる量が少ないため健康に問題がない濃度とみられるが、ミツバチへの悪影響が否定できないレベルという。河野教授は「ミツバチが長期間にわたって蜂蜜を摂取した場合の影響について、詳細な検討が必要だ」と指摘している。
研究チームは市販13種の蜂蜜で、ニテンピラムやアセタミプリドなど7種のネオニコチノイド系農薬の濃度を調査。ニテンピラムやアセタミプリドなど7種のネオニコチノイド系農薬の濃度を調査。アセタミプリドがすべての蜂蜜から検出され、最高は1ミリリットル当たり5、9ナノグラム(ナノは十億分の一)だった。ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムも一部から検出され、最高はチアクロプリドの同17ナノグラムだった。
得られたデータを基に、ミツバチの影響が大きいとされるチアメトキサムの生涯摂取を試算すると、短期間に摂取した場合にミツバチの半分が死ぬ量(半数致死量)の約二分の一に達するとの結果になった。すぐに死ぬことはないにしても、何らかの悪影響が懸念されるという。
■影響調査が急務
山田敏郎・金沢大学教授の話
ネオニコチノイド系農薬の残留基準値は、蜂蜜では定められていないため、国が決めた一律基準の〇・〇一ppmが適用される。今回、検出された濃度はこの値の五分の一以下なので、国の基準から判断すれば、通常の摂取量では人間の健康には問題のないレベルだろう。だが、ミツバチにとっては、かなり濃度が高いので影響が懸念される。詳しい汚染実態やミツバチへの影響の研究が急務だ。
<ネオニコチノイド系農薬> タバコに含まれるニコチンに似た物質を主要成分とする農薬の総称で、1990年代から殺虫剤などさまざまな用途で使われる。神経の働きを阻害して昆虫を殺す。各国で多発するミツバチの大量死や消滅との関連が指摘され、欧州連合(EU)の欧州委員会は5月、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムの3種の農薬を、12月から当面2年間使用禁止にすると決めた。農薬メーカー側は「科学的な結論が明確になっていない中、多くの反対を顧みずに実施され行き過ぎだ」と反発している。
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なお、ネオニコ系の人体への影響については、こちらで詳しい。
ネオニコ系農薬・殺虫剤の基礎知識
(NO!ネオニコ)
我が家で、まだ無農薬野菜の宅配を利用してなかったころ、農薬は洗うと落ちる、と言われて、流水で一生懸命洗っていたものだが、ネオニコ系は、水溶性で内部に浸透するので、洗い落とすことが出来ないという。・・ということは、自衛できない農薬ではないか。
農薬にかぎらず、日本は経済最優先のあまり、環境は二の次、人間の体もどんどん劣化させられている。技術立国だかナントカ化学だか知らないけど、カガクの脇が甘すぎる。
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