オカトラノオ、ヌマトラノオと イヌヌマトラノオ

（オカトラノオ）

 

　オカトラノオは、５月下旬頃から 日当たりのよい草地などで咲き始め

地下茎を伸ばして増えるため、群生にもしばしば出会います。

 

高さは ０．６～１m、 花冠は直径約１cmで ５深裂

葉は互生し、長さ６～１３cm、幅２～５cm の長楕円形または狭卵形

花序は 付け根のすぐ上から曲がって垂れています。

 

 

 

　一方、ヌマトラノオは 湿地に生え、高さ４０～７０cm

葉は互生し、長さ４～７cm 幅１～１.５cm の倒被針状長楕円形

花冠は５～６mm 、花序は直立します。

こちらも地下茎を伸ばして増えます。

 

オカトラノオに比べると 葉も花も小さく 繊細な印象で

我が家の近くでは、オカトラノオより一ヶ月ほど遅く咲き始めます。

 

 

 

 

　そして、オカトラノオとヌマトラノオは自然交雑しやすく

交雑種はイヌヌマトラノオと呼ばれます。

 

湿地帯に生え、形態は 両親の中間

花序は 根元からではなく 途中から湾曲することが多いものの

個体により 変異があるとのこと。

やはり 地下茎を伸ばして 繁殖するそうです。

 

 

生えている場所、大きさや花序の状態が大きく違うことから

オカトラノオの見分けは 比較的容易ではあるけれど

湿原帯のヌマトラノオとイヌヌマトラノオは混生している場合があり

 ？？　と なることも多いです。

 

 

↓　中央の花序2個はイヌヌマトラノオ（花序の根元側は結実）

その両脇は ヌマトラノオ かな・・。

 

↓　上の画像の湿原とは別の場所で

花序は曲がってないけれど、イヌヌマトラノオ（多分 ）

 

 

今シーズンは３か所で イヌヌマトラノオに出会いました。

なかには 一面の 大群生になっている場所もあり

今後もイヌヌマトラノオは増える一方なのでしょう。

 

イヌヌマトラノオに 置き換わられてしまわないよう

ヌマトラノ よ 頑張れ！！　と 応援したくなりました。