
(小石川植物園の温室で)
コミカンソウ科の オオシマコバンノキ
分布は、「日本(琉球)、台湾、中国南部」 との記載があり
日本では 奄美大島を中心に生育しているとのこと。
若い実
小さくて詳細が見えないけれど、雄花と雌花です。
そして
この花のためだけに働く ハナホソガが、葉の上で休んでいました。
体長は 5mmほどで、活動するのは夜間だそうです。
オオシマコバンノキハナホソガは オオシマコバンノキの雄花から花粉を運び
雌しべの柱頭に花粉を付けた後、卵を産み付けるそうで
たわわについた実には 必ず 幼虫がいるとか。
「あなたのために働くから、私の子供を育ててね! 」
「ちゃんと受粉させてくれれば、餌をあげるわよ!」
といった感じでしょうか。
やがて孵化した幼虫は発達途中の種子を食べて成長
実が熟すころに 外に出ていくため
オオシマコバンノキには種子の一部が残り
Win-Win となるわけなのでした。
つぶらな瞳のオオシマコバンノキハナホソガ
絶対共生は 共生相手への依存が極めて高く
共生相手が存在しなければ生存が不可能な関係で
コミカンソウ科植物とハナホソガの 他に
植物では
イチジク属植物とイチジクコバチ、ユッカ属植物とユッカガ
がそのような関係にあるそうです。
+++++++++++++++++++++++++
イチジク属植物のオオイタビについて、このブロクに載せています。
オオイタビの花嚢と受粉のしくみ ⇒ ★
何度か小石川植物園温室へは訪れておりますが
オオシマコバンノキの共生相手オオシマコバンノキハナホソガに出会えるとは凄いですねー(^^)/
それも5mmとは!(おしり部分ポヤポヤして可愛い)
島から遠く離れた小石川で共生して生きているのですネ。
ココの温室ではホヤ(キョウチクトウ科)の種類が多くて楽しく観察しています。
私も もう少し暖かくなったら行きたいデス。
小石川植物園の温室へ何度もお出かけでしたか。
私はめったに出かけていかないのですが
熱帯地方の植物が多い温室は、今の時季に限らず楽しめますね。
ホヤ(キョウチクトウ科)は今回気を付けて見ていなかったですが
花も葉もきれいなんですね。