はなねこ山 Ⅱ

山歩き里歩きと 野の花山の花

スミレが大好き ♪ 蝶や虫も
 
   

白馬岳~雪倉岳~朝日岳 (2)      2013.8.3 - 5

2013-08-10 | 7月、8月に歩いた山

(1)からの続きです。

二日目の今日は、雪倉岳を越えて、朝日小屋まで歩きます。

 

   二日目

 

  白馬山荘5:55-白馬岳6:10-三国境6:40-8:40雪倉岳避難小屋9:10-雪倉岳9:50-

 燕岩12:10-小桜ヶ原-水平道分岐13:20-15:15朝日小屋

 

 

 目覚めると あたりは霧で真っ白です。

 そのうち晴れてくるでしょ・・・と のんきに構えていましたが、やがて土砂降りの雨になり

 おまけに、山荘の受付横に書かれている 今日の天気は、 に変わっていました。

 

 やっと梅雨明け宣言があったというのに。。。 昨夜までは 晴天予報だったのに

 夜中には満天の星空だった(らしい)のに   全く思いもかけないことが 起きるものなんですね

 

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  とりあえず朝食を摂り

  しばらく様子見をしていましたが

  どうやら 雨が小止みになった 6時前

  山頂へと歩きはじめることにしました。

 

  幸いなことに、今は風も そう強くありません。

 

 白馬岳山頂

02 

   そして三国境

  03


  

 あんなに美しかった三国境からの眺めも、今は真っ白でな~んにも見えません。

 昨日見えてよかったこと

 

    鉢ヶ岳へと下っていく道では、早くもお花たちが迎えてくれます。

     04

 

   鉱山道を分け、鉢ヶ岳の巻道へ入ると、風が遮られて 静かになりました。

   やれやれ

 

      お花も次々に現れます。

 
     05

 

 昨日 見たお花はいいとして、今回の山行で 初めて見るお花は撮っていきましょう。

 足元には、淡いブルーのミヤマムラサキが いっぱいに咲き広がっていました。

 

06 
 06_2
06_3

 タカネ(ミヤマ)マツムシソウ、タカネシオガマ/ミネズオウ/ミヤマムラサキ

 

 小さな雪渓を横切って さらに進んでいくと

 目を見張る光景が  広がりました。

   07_2

 

 う~~ん  写真の腕が悪くて 何だかよくわかりませんね。

 白や黄色は、↓ こんなお花たち

 アオノツガザクラやコイワカガミ、ハクサンコザクラ、ミヤマキンバイなども混じっています。

 

0721 
 0731
0741

 シナノキンバイ、ハクサンイチゲ/チングルマ/コバイケイソウ

 

 進行方向も

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   見上げる斜面も

  082


     

     さらには 見下ろす斜面も、お花でいっぱい

    083

 

     こんな光景が何度も現れる

     いえいえ、連続していると言ったほうが正しいかもしれません。

 

 二つ目の雪渓は 先程よりも斜面の傾斜が急です。

 右手は、はるか下のガスの中に消えていて、足を滑らせたら 谷底まで落ちてしまいそう

 踏み跡の雪が柔らかかったものの、一歩一歩慎重に進んで行きました。

 

     13


   

 雪渓の前後には、イワイチョウのつやつや緑色の葉っぱがびっしり

 そして、その葉っぱの間には ハクサンコザクラの可憐なピンクが立ち上がっています。

 この組み合わせは、この後もそして翌日も 幾度となく 目にすることになりました。

 

 三つ目の雪渓を越え、巻道が終わると、強風と雨が襲い掛かってきました。

  忘れてた !!  今日はこんなお天気だったんでした。

 

16  20分ほどで 雪倉岳避難小屋に到着すると

  小屋の中では、数人が休んでいます。

 

  雨と風がいっそう強くなった様子なので

  時間は早いけれど ここでお腹に少し入れることにして

  私たちも腰を下ろして休憩

 

 そして、30分後に 意を決して出発すると、ラッキーなことに雨は止んでいました。

 ただ、風は非常に強く、身構えていないと飛ばされそうです。

 中腹では 登山道が新潟側にあるため、風がほとんどないのが助かりました。

 

 山頂下は広くて見晴しがよさそうです。

 晴れていればね。

17
  そして、こんな時に、スミレ発見!!

  ガスと強風でブレブレの 証拠写真

   18

 

 葉っぱの印象はクモマスミレのようでしたが、花柱などは揺れてよく見えせんでした。

      (朝日小屋の写真では タカネスミレとしてあったので ???)

 

 雪倉岳山頂(2610.9m)

 登山地図には 「展望良い」 と記されています。

19 191

 

 何も見えないのでそのまま通過しようとしますが、右? 左? 進む方向がわかりません。

 ようやく、小さな岩につけられた 小さな 〇印を見つけ、ジグザグに下っていきました。

 この目印がなければ 一歩も進めない 。こんな日には、本当にありがたいことです。

 

 山頂を越えたことで 風は少し弱くなり

 山陰に入ると、またお花畑が現れました。

     14

    

  標高が下がったため、お花の顔ぶれも変わっていますね。

 

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 カライトソウ/ハクサンシャジン/コウメバチソウ

 

 シロウマアサツキやミヤマアケボノソウは 昨日も見たけれど、ここでも撮って行きます。

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 シロウマアサツキ/ミヤマアケボノソウ/クロトウヒレン
               

 

 稜線付近では、ウルップソウ(葉)やタカネシオガマ、イワツメクサ、オヤマソバ

 イワオウギ、ミヤマウイキョウなどが風に揺れ、山陰に入ると 草丈のあるお花たちが咲いている

 

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 161
162

 タテヤマウツボグサ/ニッコウキスゲ/タカネグンナイフウロ

 

 そんな状態を繰り返しながら、だんだんと高度を下げて行きました。 

 周りが見えないうえに お花を見る度に立ち止まっているので

 CTから場所を推測するのも難しくて、一体 どの辺を歩いているのか 判らずにいましたが

 どうやら 樹林帯に入った様子

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   そして、これが 燕岩でした。  

  18

 

 湿原にさしかかると、うっすら青空が~

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   リュウキンカやミズバショウが~

  191_2

     そして、ハクサンコザクラ~~

    192_2

 

     元気をくれたこの湿原は、その名も 《 小桜ヶ原 》 でした。

    20_2


 

 水平道分岐は 小桜ヶ原のわずかに先でした。

 今年は残雪が多くて、水平道が通れるようになったのは つい 一週間前のことです。

 水平道は直進、朝日岳山頂は右

21
 水平道にも 雪渓が何ヶ所か 残っています。

 22

 

 この水平道は、「大きくアップダウンを繰り返す」と地図に書いてある通りの道で

 水平という名前から受けるイメージとは ずいぶん違っています。

 日射しが戻ったこともあって、暑い  長い  疲れる  道でしたが

 

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 22_4
22_5

 ショウジョウバカマ/キヌガサソウ/ミヤマキスミレ
    

 

 雪渓の前後には、お約束のイワイチョウとハクサンコザクラ、イワカガミ、ミツバオウレン

 スミレは、ミヤマツボスミレやキバナノコマノツメ、ミヤマキスミレ

 といったふうに、行く先々に 何かしら お花が咲いている 楽しい道でもありました。

 キヌガサソウをこんなにたくさん見たのは、初めてだったかもしれません。

 

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     コバイケイソウの白が、はるか上方まで 点々と見えていますね。

    24

 

 

 丘の上に 朝日小屋が小さく見えてからも 長かったけれど

 チングルマの白い花が散らばっている この木道が、ゴールへと続く最後の道です。

 もう 一週間早ければ、ムーミン谷(秋田駒ヶ岳)ほどに咲いていたかもしれませんね。

    26

 

  そしてそして、朝日小屋に到着

 271_2 

 

 CT7時間程だから、どんなに寄り道しても休憩しても、10時間あれば大丈夫

 そう思っていましたが、やっぱりね 。9時間20分もかかってしまいました。

 

  ~  ~

     夕暮れ前には、白馬岳が姿を見せてくれました。

    28

 

     そして、大きな朝日岳

     明日はこの山を越えて帰ります。

      29


   

 こうして 盛りだくさんな一日が終わりました。

 明日のお天気もどうやら期待できそうにありませんが、またお花に会えることを期待して

 ゆっくり休みましょう。今夜は8人部屋に 4人だそうです。

 

   三日目 に続きます。

  お花一覧は こちら から 

 

 

 

 ☆ ~~~~~ 朝日小屋のこと ~~~~~ ☆

 

 標高2100mの朝日平に建つ 朝日小屋は、食事が美味しいことで 広く知られています。

 

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 食前酒のワイン、ホタルイカの沖漬け、昆布締めなど

 評判通りの およそ山小屋らしからぬ品々が並び、それぞれが食べやすい味付けでした。

 

 宿泊者へのお弁当は、早朝に作って、朝食時に渡してくれます。

 小屋の内部はとても清潔で、玄関先には靴を履くとき 腰掛けられるようにと

 お風呂用の椅子がいくつも用意されていました。

 

 規模や立地条件など、山小屋の事情はそれぞれで

 また、登山者や宿泊者が 山小屋に求めるものも それぞれに違っていて

 ひとくくりに言及することはできませんが

 この朝日小屋には 宿泊者に対する心遣いが そこここに見てとれ

 オーナー(清水さん)の 心意気が、真っ直ぐに伝わってきました。

 

 ここに滞在して、のんびりと日帰り山行するのもよさそうです。

 また泊りに行きたいと思う小屋でした。

 

 

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も7月27日に蓮華温泉から歩いて朝日小屋に泊まっ... (urara)
2013-08-11 08:37:57
私も7月27日に蓮華温泉から歩いて朝日小屋に泊まってきました。
ほんとうにオーナーさんの心遣いが感じられる小屋ですよね。
小屋とは思えない数々の食事に一品一品、味を噛みしめて頂いてきました。
これだけでも感激です。
栂海新道を降りるつもりでしたが、朝から雨、次の日も雨の予報だったので、北俣小屋に降りてしまいました。
又、仕切り直しです。
今年はなかなか晴天が続かないような気がします。
でも、お花は沢山咲いていましたね。
返信する
朝日小屋泊まりたい~。(^^) (nousagi)
2013-08-11 12:14:20
朝日小屋泊まりたい~。(^^)
やはり山小屋も避難小屋に毛の生えた愛想のないところより
少しでも心遣いが感じられるのは嬉しいですよね。
何事も、努力が必要ですよ。
あ、もちろん、お花たくさんのコースもステキでした。
天気もこの日あたりは、不安定でしたから
この程度なら、まずまずでしょう。(^^)
返信する
★☆urara さん (はなねこ)
2013-08-11 20:11:21
★☆urara さん

7月末に行かれましたか。
蓮華温泉から登るのは、時間がかかって大変でしょう?
urara さんは健脚なんですね。
栂海新道を予定されていたくらいですものね。
またお花の時季に仕切り直しですか。
それもまたいいではないですか。私もまた行きたいです。
朝日小屋は、ホント (^^) 居心地いい小屋でしたね。
返信する
★☆nousagi さん (はなねこ)
2013-08-11 20:19:23
★☆nousagi さん

贅沢は望みませんが、「心」が感じられると嬉しいですよね。
何回かいやな気分を味わったことがあるのは
きっと私だけではないと思います。
お天気はまあ仕方ないですね。
雨が止んでいたので、お花もまずまず見られましたから (^^)
でも、ガスガスで近くしか見えなかったので
たくさん見落としているのではないかと、それが気がかりです。
返信する
山の天気はわからないもんですね。 (ブル)
2013-08-11 22:06:59
山の天気はわからないもんですね。
でも、かわいい花の数々。これではなかなか
先に進めませんね。今年、ミネズオウ、見てないな。
かわいくて大好きです。

朝日小屋、すごい食事。泊まってみたいです。
返信する
はなねこさん こんばんは☆ (clione)
2013-08-11 22:16:21
はなねこさん こんばんは☆
テントを持たない私にはやはり朝日小屋はとても気になりました。
とても過ごし良さそうな雰囲気がありありです。

それにしても!
こんなに素晴らしいお花畑が満載ですね♪

続きが楽しみです。
返信する
こんばんわ~。 (Hg)
2013-08-12 21:21:15
こんばんわ~。
かなり酷いお天気だったようですね。
でも、ほんとに見事な花街道ですね。
なかなか前に進めないのが分かります。
これで良いお天気だったらどうなるのでしょう?
....小屋に着く頃には暗くなっていたりして(笑)
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★☆ブルさん (はなねこ)
2013-08-12 22:14:24
★☆ブルさん

ほんとにねー♪
いいお天気だと信じていたのでがっかり。
一気にテンションがさがってしまいました。
ミネズオウの花は、私もすきです。
ピンク色の雄蕊がかわいいですね。
朝日小屋、一度ぜひどうぞ。
蓮華温泉も小谷温泉からなら比較的近いです。
返信する
★☆clione さん (はなねこ)
2013-08-12 22:21:05
★☆clione さん

お花いっぱいのコースも朝日小屋もお勧めです。
素材もだけれど、味付けがまた山に合っていると思いました。
いけないと思いながらも残してしまうことが多いのですが
今回は、あっさりと完食しました(^^)
今年は残雪が多いので、お花もまだ大丈夫そうですよ♪
返信する
★☆Hgさん (はなねこ)
2013-08-12 22:26:50
★☆Hgさん

本当に残念なお天気でした。
稜線のお花たちをもう少し楽しみたかったのですけれど。
鉢ヶ岳の巻道のお花畑は見事でした。
また行ってみたいですねー♪
でも、おしかけ隊のおかげでしょうか。
雨の中でもそれなりに楽しんでいる自分に、びっくりでした。
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