今日は 最終日。 五輪尾根を下って 蓮華温泉へ向かいます。
三日目
朝日小屋05:40-朝日岳06:40-吹上のコル07:15-花園三角点09:45
-11:10白高地沢11:30-兵馬ノ平13:15-14:15蓮華温泉
残念なことに 予報が覆ることはなく、霧の朝を迎えました。
ただ、すこ~しだけ予報がよくなっているとかで、雨は降っていません。
朝日小屋
登山道脇の チングルマやハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、シナノキンバイ
ざんざんと流れる沢沿いに咲く リュウキンカやミズバショウ
さらには、イワカガミやイワオウギ、ミヤマムラサキなど
これまで何度も見てきたお花たちに、朝の挨拶をして 登って行きます。
平らで気持ちよさそうな山頂付近
朝日岳山頂(2418.3m)は
360度の大展望だそうです。
下っていくと ガスが取れてきて、眼下が見晴らせるようになりました。
きれいな三角形に見える五輪山の右手が、下山路の五輪尾根でしょう。
雨飾山の山頂部分がちょっとだけ見えました。
吹上のコル( ↓ 中央付近)へ下っていきます。
その、吹上のコル
ここから日本海(親不知海岸)へと続く 栂海新道へ、男性が三人 向かって行きました。
CT 16時間30分の道程だそうです。 お気をつけて~~!!
雪渓へと向かう道は お花畑で
多雪で水の多いこの先では、草丈のある お花が咲き
高山の砂礫地に咲くような お花は、もう見ることができません。
「今年は手ごわい」と、清水さんが言っていた雪渓は
山岳警備隊によって、ワンステップにつき バケツ二つ分の穴が掘られていました。
これなら安心 ですね。 脚の長さとはビミョーに合わなかったけれど
ありがたく通らせていただきました。
五輪山を巻いて下り
右手に 雪倉岳が 大きく見えてきました。
白馬岳には雲がかかっているようですね。
振り返り見る 朝日岳の山頂もよく見えています。
惜しい! あとちょっと早く ガスがとれれば良かったのに。
それでも 歩いてきた山が見えるのは 嬉しくて、あの雪渓を通って来たのよね
昨日の雪倉岳の風はすごかったね なとど、近くを歩いていた人たちと言い合いました。
恵まれない天候の中、昨日今日と同じルートを歩いてきたことで
お互いが 同志のような気持ちを抱いていたのかもしれません。
その後も 抜きつ抜かれつしながら、和気藹々と進んで行きました。
一昨日と昨日には見なかった サンカヨウやミソガワソウ、オヤマリンドウが咲いています。
キヌガサソウはここにもたくさん。シラネアオイも残っていました。
ミヤマカラマツ/サンカヨウ/ミソガワソウ
ニッコウキスゲ、ウラジロヨウラク/オヤマリンドウ/ミヤマママコナ
《五輪の森》の標柱を過ぎて進むと、《青ザク》で、ここは見晴しのいいところだそうですが
残念なことに、またガスが上がってきてしまいました。
その先は草原帯
ニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメ、コバイケイソウなどのお花畑です。
このあたりのコバイケイソウは、ちょっと遅め
小さなビンク色が見えて、あら サクラソウ
ミヤマアズマギクやムシトリスミレも咲いています。
この付近には オオサクラソウもあるらしいのですが、見つけられませんでした。
ムシトリスミレ/サクラソウ?/ヒオウギアヤメ
前方に山を見ながら歩く 開放的な高原の道は
陽射しがもう少しほしかったけれど、たなびく ガスがいい雰囲気ですね。
木道脇の黄色は キンコウカ。ワタスゲも奥まで続いています。
キンコウカ/ワタスゲ/ワレモコウ
この付近で撮った写真は、上から目線になりました。
何故かと言うと、膝が痛くて しゃがむことができなかったから
・・・・・・
なぜ膝が痛かったのかと言うと、木道で滑って、派手に転んだから
でも、トキソウだけは 、ちょっと我慢して アップで撮りました。
トキソウ/イワショウブ/オオコメツツジ
途中にある 休憩所は
斜めにずれて壊れていました。
それにしても、このコースに敷かれた 木道は
いったいどの位の距離になるのでしょうか。
設置や維持管理にかかる 費用と労力を思うと
感謝の気持ちでいっぱい。ありがたいことです。
木々に囲まれた 花園三角点を過ぎると、間もなく樹林帯に入りました。
ひょうたん池を右手に見て通ると
咲き終わった ミズバショウの大きな葉っぱがたくさん
ソバナやタマガワホトトギスに混じって
オオバタチツボスミレも咲き残っていました。
このコースでは、登山できる季節には
何かしらの花が咲いているのかもしれません。
もうそろそろ 白高地沢かな・・・と思って歩いていると、こんな標識が
あら~ !! 距離はまだ半分も 残ってますよ。
お花いっぱいの草原と湿原が終わったことで
残りの部分は おまけくらいに考えていたので
これには がっくり
まだかな~、早く着かないかな~ と
そればかり考えて歩いていました。
ようやく 白高地沢に着きました。河原から朝日岳が見えるので、また休憩にします。
この沢に以前 あった橋は流されたとかで、クサリもまだピカピカの橋が架けられていました。
この立派な橋も 登山者専用かと思うと、何だか申し訳ない気持ちになります。
その後も 深い森の中を進んでいきます。
お花は ほとんど見られず、ツルアリドオシの白い花だけが目だっていましたが
目を凝らしてみると、小さな白い花のなかに、 初見のアリドオシランがありました。
アリドオシラン/ウメガサソウ/コイチヨウラン
瀬戸川橋を渡ると
ネットで見た みなさんのレポでは
最後のこの 300mの登り返しが大変と
一様に書いてありましたので
ここは覚悟をしてきました。
深い森です。
平坦になった 兵馬ノ平では、オオバギボウシやシモツケソウが盛りで
ここが最後のお花畑
アヤメ平のアヤメは、葉っぱがたくさん見られたものの お花はわずかでした。
その後も登りが続き、もう少しで ゴール というところで、突然の雨 に見舞われましたが
蓮華温泉が見えだす頃には 雨も上がり、無事に登山口へと戻ってきました。
今日は蓮華温泉に泊まります。
三日ぶりのお風呂は、それはもう 最高 でした。
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そして、翌朝のこと
黄金湯、三国一ノ湯、仙気ノ湯、薬師湯、と 露天風呂を巡ってから帰りましょ
仙気ノ湯と薬師湯(入りました )からは、前方に朝日岳や五輪山が望めて
気分は最高、また、感慨も一入でした。
鉢ヶ岳巻道の ハクサンイチゲとミヤマキンポウゲの見事なお花畑
さらには、シモツケソウやハクサンシャジン、ニッコウキスゲなどの 草原のお花畑
雪渓わきを彩る イワイチョウやハクサンコゾクラ、リュウキンカにミズバショウ
三国境から赤男山では、風衝地のお花畑はほとんど確認できなかったけれど
雪倉岳から朝日岳のお花は、思っていた以上に多く、また素晴らしいものでした。
また行ってみたい、こんどは展望のある時に そう思いながら帰路につきました。
お花の一覧を こちら にまとめました。
雪渓から五輪高原の花園も見事でしたもの。
レポのおかげで私も復習できた気分です。
それに手がかりがなくて困っていた花もちゃんと判明、
アリドオシランっていうんですね。
はなねこさんはどうやって見当をつけるのか不思議だなぁ、
お花好きのはなねこさんが尋ねるとお花が答えてくれるのでしょうか。
そうそう、リンネソウですが、
「赤毛のアン」の中にも出てくることがわかりました。
やっぱり緯度の高いところでは身近な花みたいです。
作者のモンゴメリもお気に入りだったとか、日本のスミレみたいな扱いでした。
June bellと名づけていましたが、普通にはtwin flower と呼ぶようです、やっぱりね。
アリドオシラン、はなねこさんが初めから知っていたら
見当をつけるなんて必要ありませんね。
3日目拝見しました~。最後まで花街道でしたね。
まぁまぁのお天気は初日だけだったようですが、天が相手ではどうすることもできないですね。
淡々と記していますが、すごく印象に残る山行きだったのが伝わってきます。
ホントにお疲れさまでした。
でも、
>おしかけ隊のおかげでしょうか。雨の中でもそれなりに・・・・
はどういう意味でせう?
聞きようによっては、おしかけ帯は雨の日の方が多いようにも・・(笑)
翌日は吹上のコルから日本海に向かって下りました。その時にも雪倉岳が気になっていましたが未だに登っていません。今年も候補に上ったのですが。はなねこさんの写真を見たら、やはり行きたくなりました。
はい(^^) 雨に降られなくてよかったです。
こちらもお花がたくさんでしたね♪
そして、開放的な高原と、蒸し暑い樹林帯と、変化に富んだ いいコースでした。
アリドオシランは、実は知っていました。
おじゃましているあちこちのブログで見て、私もいつかと思っていましたので。
リンネソウが「赤毛のアン」に出ていることは、ちっとも知りませんでした。
見たけど忘れたのかしら。それとも訳になかったのかしら。
>作者のモンゴメリもお気に入りだったとか
薄いピンクが可愛いし、咲き方も面白いので、印象的なのでしょうね。
twin flower ね。なるほどやっぱりですね。 (^^*)
ゆきさん、いつもステキな知識をありがとうです。
言われる通り、とても印象に残る山でした。
泊まりの山行は年に一、二回しかできないので
そのどれもが 印象的ではありすが、ここはまた特別でした。
いつかまた行かれれば嬉しいですが、もし行かれなくても、それもまた良し
といった 充実感はあります。(^^)
>聞きようによっては、おしかけ帯は雨の日の方が・・・
あらら、それは失礼しました。え~っと、確か2回だけでしたね。
日帰り山行がほとんどの私は
スタートから雨と言う日に歩くことはまずないので、ついつい (^^;;
秋には、またよろしくお願いします。
6時ですか~ (^^; それは、かなり怒られたでしょうね。
まあ、心配されたんでしょうが。
健脚のフクシアさんがそんなにかかったのですから
その時にも、素晴らしいお花の数々だったのでしょうね。
後で記事を探しに行きますね。
雪倉岳は、登る前と下りた後には美しい姿を見せてくれたのに
歩いているときには、全く見えずわからず (^^;)
皮肉なものです。
私もまた行けるといいなぁと思っています。
ほんと、この日の天気にはお互い泣かされましたね。
でも、さすが!はなねこさんですね。
私の時も咲いていたかも知れないアリドオシランとかいう花。
存在すら知りませんでした。
はなねこさんは花がメインなので、沢山の花と希望の花に出会えたので、
達成感もあったと思います。良かったですね♪
私は展望がメインなので、薬師は『あれは夢だったかも・・・』です。
今度は青空の下で、白玉あずきを食べたいです。
sanpo さんがここを歩かれたのは、7月でしたね。
残雪たっぷりの山々が素晴らしかったですものねー。
まさにそれをイメージして出かけたのですが、そううまくは行かず・・ (^^;
>はなねこさんは花がメインなので・・・
いえいえ、展望も花も、と欲張っているのですよ。(笑)
そうそう、アリドオシランは、きっと咲いていなかったのでしょうね。
きっちりとお花を撮りながら歩かれている sanpo さんが見落とすはずはないですから。
sanpo さんは、早くも仙塩尾根リベンジをされたようですね。
次は、白玉あずきリベンジですね。(*^^*)
ここでもまた、いっぱいのお花に逢えたんですね。
素晴らしい風景、そして3日ぶりのお風呂も良かったですね。
昨日は、三ツ峠から降りて日帰り温泉にも入ってきました。
温泉から出た後の冷え冷えの牛乳にマッサージ機、これがあればもう何も要らないですね。