鈴木みきさんや愉快な仲間たちと
『尾瀬応援ハイキング』に行ってきました。
はじめに・・・
ここ数年 入山者が減少しつつあった 尾瀬では 東日本大震災の影響もあって
昨年の入山者数が 前年比 81.1%、中でも沼山口(大江湿原)では 61.5% と
大幅の減少となりました。
そんな 尾瀬と 登山口である桧枝岐村を応援するべく 展開されている
『SUNTORYオールフリー?山と渓谷社 尾瀬応援キャンペーン』 の
お手伝いに、私たちブロガーも 尾瀬へ行ってきました。
photo by ヤマケイ
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新宿駅アルプス広場に集合して、JR特急、東武線さらにはバスを乗り継いで
御池へとやってきた 「サントリー?ヤマケイ 鈴木みきさんと行く尾瀬ツアー」のお仲間は
矢車草さん、cyu2さん、くっきーさん、たけさん、工場長さん、sanpoさん、まゆちゃん(順不同)
そして、私を入れての8名です。
御池でガイドさんたちと合流し、シャトルバスに乗って 沼山峠の登山口へ。
雨予報ながら小康状態のお天気の中、尾瀬沼へと歩き出しました。
登り始めには、「ハイヒール返し」と呼ばれている ゴロゴロとした石の詰まった階段があり
「 ここから先は ハイヒールなどの おしゃれな靴では行けないんだよ 」と 知らせることや
靴裏に付いた 他地域の土や種などを持ち込ませないねらいがあるのだそうです。
所どころに 残雪もあり
目にもお肌にも、そして心にも潤いをもたらしてくれそうな 森では
同行の 現地ガイドのタカさん、タカピーさん、桧枝岐村役場のHさんから
樹木や自然のことについて レクチャーを受けます。
オオシラビソの枝が下向きになっているのは
雪の重みによるもので
その高さまでの積雪があること
節と節の間が一年と計算すると
樹齢が推察できること
さらには
全身をトゲで武装している ハリブキや 美しく紅葉する ヤマドリゼンマイが食用になるなど
とても興味深いあれこれを教えてもらいました。(国立公園内で採ってはいけませんよ )
地面に落ちていた オオシラビソ(アオモリトドマツ)の枝からは 柑橘系の香りがして
これが森の匂いになっているのだと 合点がいきました。
樹木のことを知りたくても なかなか機会がないだけに、ガイドつきは嬉しいですね。
樹林帯では
オオカメノキやミネザクラの花
足元に咲いていたのは、ちょと地味な
タケシマランやウスバサイシンなどでしたが
たくさんのイワナシの薄ビンク色が
登山道の両脇に散らばっていました。
沼山峠は尾瀬沼より標高が高いので、登りは ほんのわずかで
尾瀬沼が一部 望める展望台の手前からは下って行くことになります。
ミネザクラの先に ミズバショウが見え
前方に 大江湿原が広がりました。
尾瀬ヶ原よりは高い場所にある 大江湿原では、ミズバショウがまだまだきれいに咲いています。
窪んで水がたまっているところは、シカが入った跡だそうで
食欲旺盛なシカくんは、ミズバショウもニッコウキスゲも食べてしまいます。
ほらね (ニッコウキスゲ)
(奥に生えているのは ギョウジャニンニク)
湿原の次のスター ワタスゲはこんな風
リュウキンカは一面の花盛りでした。
やがて、あたりが霧に包まれはじめ
初めて訪れた 二十数年前も こんな霧の日だったっけ
明るい日射しの中ではきっと思い出さなかっただろう遥かな情景が、懐かしさとともに甦ってきます。
こんな思い出をたくさん持っているんだもの、年を重ねるのも悪いことではないなぁ
なんて思ったりもして・・・
三本カラマツが見えて
北岸への道を分けて進むと
今夜のお宿、尾瀬沼ヒュッテ(村営)です。
雨が似合うお花ですね。
シラネアオイの咲く 長蔵小屋のお花畑を見たり 売店を覗いたりして 自由時間を過ごすと
お待ちかねの 夕食は、イワナの干物がとっても美味でした。
さらに、よりお待ちかねの懇親会では
重さもいとわず 担いできてくれた お酒が並び
宴会にかける情熱がひしひしと感じられます。
山が好き、お酒が好き、食べることが好き
そんな愉快な仲間たちの酒豪ぶり健啖ぶりに
オバサンは、目が点になりました。
みなさん きっと伝説をいくつも持っているんでしょうね。
みきさんからの 嬉しいプレゼントは
出版されたばかりの本、「山テントで、わっしょい!」
一人ひとりへのメッセージ入りですよ。
即興で サラッと特徴をとらえてイラストにするあたり、プロってやっぱりすごい!!
すごいけれど、ふだんのみきさんはほんとに可愛くって 魅力的で
みんなに愛されているのがよくわかります。
そうして、楽しい語らいの時間はあっという間に過ぎてしまいました。
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翌朝は、雨の音で目覚めました。
出発予定の午前5時になっても雨の止む気配はなく
スタートを6時半に延ばして、沼尻までの北岸を往復することになりました。
三本カラマツの脇を通って
また樹林帯へ入ります。
こんな日は嬉しそう
長蔵小屋の屋根を葺くのにも使われている 桧枝岐特産のネズコ(黒檜)
樹齢 300~350年という大木の幹は
雨に濡れていっそう美しく見えました。
木道脇には
強風などで倒れた樹木に他の植物が根づき
養分を得て成長していく倒木更新の様子が
見てとれる場所もあります。
一直線に並んでいる木々は
同じ倒木から生えた兄弟どうしなんですって。
古木が朽ち果てて、根上がりになったコメツガと
土にしか根づかない不器用なオオシラビソ
オオシラビソの樹液の匂いを嗅がせてもらうと、松ヤニと柑橘系のとても強烈な香りがしました。
暗いイメージの勝っていた針葉樹の森も、こうしていろんなことを知ってみると
次に歩く機会が待ち遠しく思えます。赤渋や泥炭層のことなど、ほかにもいくつか教わりましたが
心を動かされたのは
ザンザンと流れる雪融け水の中に見えた白い水中花
咲き始めたころには、こんなに水量がなかったのでしょう。
思わず応援したくなりましたが、大丈夫! 流されることはないそうです。
池塘の点在する沼尻では、みきさんは撮影のお仕事
帰りには、ミズバショウの根元に産み付けられたクロサンショウウオの卵などを見て
ゴールが近くなると
あら 明るくなった山肌には新緑が点々と輝いて見えてきました。
緑と水は私たちの故郷。
瑞々しい緑を眺めていると、心が穏やかになるような気がします。
ヒュッテに戻ると、放射線量の計測の時間です。
測定器が表した数字は、決して高いものではありませんでした。
風評に惑わされることなく、多くの方が尾瀬沼を訪れてくれるといいなぁと思います。
帰りの出発までの自由時間には
プシューッとするみなさんを横目に
許可をもらって、尾瀬沼で働くhidamariさんに会いにいきました。
好きなブロガーさんに会えるって嬉しいですね。
彼女のブログではリアルタイムの尾瀬沼の様子がわかります。
もちろん魅力はそれだけではありませんが
行かれる方は(そうでない方も)、是非一度見てくださいね。
名残惜しい尾瀬沼にさよならする時間になりました。
このころになると燧ヶ岳も姿を現し
沼の上には青空も広がってきました。
そして、尾瀬沼の風景となっている この三本カラマツは
長蔵さんによって植えられたものだそうですが
尾瀬にはないカラマツを、何故彼はここに植えたのでしょう。
シラカバやオオシラビソではなく、何故カラマツだったのか。
その答えはともかくとして、今はその根元に丈を伸ばしている二本の若木が育ち
五本カラマツとなる(かもしれない)三十年後、五十年後、さらにはその先までも
尾瀬が現在のままの姿をとどめ、人々に愛され続けることを願うばかりです。
日射しの届くようになった湿原では
愛らしいヒメシャクナゲやミツガシワが姿を見せはじめ
太陽LOVEのタテヤマリンドウも開いてきて
またおいでよ~ と言ってくれているようでした。
展望台から昨日は見えなかった沼を望み
沼山峠に到着して
楽しかったハイキングは終わりでした。
御池へと向かうバスの車窓からは
ブナ平と呼ばれるブナの深い森が見えます。
この森が黄葉する頃は、それはそれは美しい眺めだそうです。
昨年頓挫した紅葉山行に今年は来れたらいいなぁ・・(我が家の運転手さん、見てるかな)
帰りに立ち寄った「アルザ尾瀬の郷」の売店では、皆それぞれの思いで お土産を買い求めました。
私は、桧枝岐特産のイワナの甘露煮とギョウジャニンニクの味噌漬けを
そして、尾瀬の長蔵小屋売店では、木道設置の際に出る端材で作られた
イワツバメのストラップを買いました。
(木道ストラップの売り上げは、今年の冬、福島の子供たちのために使われました。)
尾瀬4回目にして初めて歩いた沼山峠から尾瀬に向かう森は静かで
霧や雨にけむるしっとりとした大江湿原や尾瀬沼はとても抒情的でした。
青空をバックにしたお花いっぱいの湿原ももちろん魅力的で
尾瀬のいろいろな表情を見られた今回のツアーに参加できてとても嬉しく思いました。
サントリーさん、ヤマケイさんはじめ
お世話になった皆さま方、ありがとうございました。
みなさんのレポです。(順不同)
お花の写真はこちらから
はなねこさんらしい大人の女性の魅力に溢れたレポ。
あとでもう一度じっくり読み直す前に、
とりあえず一番に見ることができたのもなんだか嬉しくて、
つい書き込んでいます。
楽しかったようで良かったですね。
知り会いのブロガーさんが何人かおりましたので、
行ければ良かったのですが、仕事第一ですから
仕方がありません。この時期は尾瀬にはトガクシ
ショウマを見に毎年出かけていますが、最近は
トガクシショウマをアップする方が多くなって来ま
したので。私は遠慮しています。
宿題お疲れさまでした(^-^)
やっぱり、見ていない花がいっぱい・・・どうしてだろう(笑)
二日間本当にお世話になりました!
楽しかったですね~。
食べられちゃったニッコウキスゲなんて全く気がつかなかったですよ。
そうそう、おにぎりをいただいちゃったり、お布団引いていただいちゃったり・・・
今度また美味しいもの作っていきますので許してくださいね(^^)
また、お花のこといろいろ教えてくださいませ。
イワツバメのストラップ・・・木道の廃材で作ったものだったんですね。
ますます貴重なものに思えてきました。いいお土産買ったなぁ(笑)
また、是非ご一緒したいです!お会いできるのを楽しみにしています。
さすが、「お花のすきなひとに悪いひとはおりません」笑
イワツバメのストラップ買えばよかったなぁ。これはまた御池から入る理由ができました^^
私は宿題がおわらないうちにまた山行の週末が^^;
日曜には仕上げたいなぁ。。と。
またお会いする日を楽しみにしていますね!
はなねこさんももうUPできたのね。いいなあ~
でも、お蔭さまでツボスミレかと思ってスミレ、
私もチシマウスバスミレに訂正しました。ありがとうございます。
そして尾瀬ヶ原にはミツガシワがいっぱいいたのに、ここでは見ないな~って思っていたけど、
ちゃんと咲いていたんですね、さすが!はなねこさんです。
色々お世話になりましたが、楽しい二日間でしたね。
本当にありがとうございました~♪
みんなで尾瀬、いいですね。
僕の大好きなヒメシャクナゲももうすぐですね。チシマウスバもしっかり咲いて。来週横浜に帰ったら行って来ようかな?
20数年前のはなねこさん、どんなんだったんでしょうね?
きっと、・・・
うーん、想像しちゃいました笑)。
ガイド付きのレクチャーは
勉強家のはなねこさんには特に嬉しかったでしょう。
天気がスカッとというわけにはいかなかったようですが
湿原には、ガスも似合いますね。
いやぁ、すごい、やっぱり全然視点が違いますもん。
>根上がりになった コメツガと土にしか根づかない 不器用な オオシラビソ
ここ、どっちがどっちだか解らなくなってました。よかった(笑)
>チャイロヒダリマキマイマイ
あたしゃエスカルゴしか思いつかなくて。
こんなに愛らしい名前だったんですね♪
そして謎が解けたhidamariさん。
早速お邪魔させていただきましたが、素晴らしい写真の数々!!!!
うっとりしてしまいました。
その土地にお住まいの方々の視点はやはり違いますね。
それぞれの特徴を一番良い形で(色んな角度から)表現されていて。
イワツバメという実物も初めて知りました。
様々な方面のご友人をお持ちになるはなねこさん、すごいです!
偽物ではお友達、広がらないですもん。はなねこさんのお人柄の賜物ですね。
今回も大変勉強になりました、ありがとうございました♪
尾瀬沼ツアー盛り上がったみたいですね(*´∀`*)
お天気はイマイチだったみたいですけれど
霧に煙る尾瀬沼はステキです~
晴れててもしっとり落ち着いた雰囲気の尾瀬沼が
霧のベールに包まれて、更に美しさを増したって感じですね♪
来月、職場の方と尾瀬行く予定があるんですが
尾瀬初めての方なので、尾瀬ヶ原かなぁ?と思ってたんですが
やっぱり尾瀬沼にしよっかな?(笑)
やっばりはなねこさんが歩くとお鼻が沢山咲くみたい。
リュウキンカが花盛りで羨ましいでーす(萌´▽`)